箱男のレビュー・感想・評価
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嫌な予感はしていましたが
難解サブカル映画にしたかったのかと思いますが、台詞がなんだか陳腐だなぁと思ってしまいました。難解なのと訳が分からないのとは違うよなぁと。ただダラダラと長く、もっとコンパクトにまとめられていたらもう少し高い評価になったかもしれません。演出もお洒落だろう、すごいだろうというのが途中から透けて見えてしまってなんだか…久しぶりに苦痛に感じた映画でした。白本彩奈さんはとても美しかったです。
予習必須
箱男とは…?
タイトルからも、ポスター、予告からもわかる奇怪さに見るか悩んだものの、その奇怪さに負け鑑賞。
恐らく今年鑑賞する作品の中でも、奇怪さ上位の作品。
「内と外」とか「自分と他人」とか「見る、見られる」とかなんか話してるテーマ的な部分はなんとか汲み取れた気がするけど、なんだか肝心な部分には理解が追いつかなかったというか…見事に作品に飲み込まれ、気がつけば打ち上げられてたような感じ。
そんな作品なので、しばらくはこの作品なんだったんだろ…と呆気にとられながらも数日かけて理解したいような作品でもあった。
万人受けする作品ではないとは思うけど、一風変わった何か刺激とか欲しいときにはおすすめかも。
「走る!戦う!箱男!」
究極の世捨人な感じだし、お世辞にも清潔とは言えない感じだけど、箱から足だけひょこっと出して駆け回る箱男のビジュアルはなんだか愛嬌がある。
本気?出した時はもっと足が伸びて頭身高くならって事は、あれって中腰ってことかな?俳優さん大変だったろうなぁ…
そんなどことなくコミカルな箱男同士が戦う場面はやっぱりなんだか少し愛嬌があって、面白かった。
階段転げ落ちるのとかもうただのダンボールじゃん。
ワッペン小僧
「白本彩奈さん」
本作ヒロインどころ演じた白本さん。
容姿もとても綺麗だけど、本作においてはなんだか声が魅力的な感じだった。
演技も淡々とした雰囲気が本作ではなんだかとてもあっていた気がする。
本作ラブシーンというか、箱男の性癖全開のシーンもあるが、よくやるなぁって感じ。
そんなシーンを必死に覗く箱男並みに自分も食い入ってみてしまっていた気がする。
「終盤の演出」
終盤はなんだか人との境界が曖昧になるような話だったりえ?人類補完計画はじまってる?って感じ。
そしてスクリーンの長方形が箱の中から覗く光景だなぁなんて見てたら、いつの間にかスクリーンから客席を撮ったような映像になり、見てると思ってたら、見られてた的な…
なんだかこのあたりも旧劇のエヴァ終盤の実写演出っぽい感じだった。
「で箱男って?」
奇怪な作品だけど、一応箱男とは何か、つまりそれは…という答えは提示される。
スクリーンの四角がそのままのぞき穴の四角になっているところでなんとなく察してしまったし、観客席を映すシーンでほぼ確信できたので、ラストのセリフはいらなかったかなぁという気もする。映画館の空間も1つの大きな箱で、スクリーンを通していろんな世界を覗き見てる感じだもんなぁ…
本作、時代でいうと2024年現在より少し前、スマホ普及前だと思うけど、現代においてはのぞき穴はスマホの画面な気もする。
大枠はなんだか捉えられたような気もするけど、あれってなんなの?なんだったんだ?って部分もやはり多い作品。
狭い空間が結構好きな自分的には結構あのくらいの箱空間好きかもしれないと思ったりもしたので、結構箱男素質あるかもしれない。
箱から飛び出せ!
長い。
つまらない独りよがりの現代アートを延々と観させられた気分。
美術館なら興味ない作品はすぐ切り上げられるが、映画なので2時間我慢。
とにかくウジウジしている。
これが若い永瀬さんなら、自己の確定が出来てないという前提があり、まだ良かったのかもしれないが、還暦近いオッサンがウジウジしててイライラする。
若くて綺麗な女性が、なぜかおっさん達と過ごしてるのも意味不明だし。
浅野さんも佐藤さんも、色々はっちゃけててよくこの役受けたなという印象。
これを難解などと言ってほしく無い。独りよがりの、人にわからせようとしてないただのボンクラとしか思えない作品。
内容がつまらないので、箱は洗濯機の箱なのかぁとか、あんなに浣腸したら即出るやろとか、葉子役の人キレイだな〜とか、箱同士で戦ってるスタントの人上手いな〜等、本筋と無関係なところを見てやり過ごした。
一緒に行った人は映画好きの40歳男だが「人生で1番つまらないくらいの映画だった」とのこと。
箱から、飛び出せ!
”覗き 覗かれ 箱男 抽象的かと思いきや 結構具体的“ 期待度○鑑賞後の満足度○
①安部公房さんの小説で読んだことがあり、観たことがある映画化作品は『砂の女』しかありません。
②難解で前衛的な小説家というイメージがあるので、本作も難解だろうなあ、と思いつつ映画館に乗り込んだ次第。
③最初は70年代のアングラ映画というか前衛映画みたいな感じで始まって、あの頃の時代・映画へのオマージュかな、と思っていたら、そのうち永瀬正敏演じる「箱男」と渋川清彦扮するようわからんオッサンとのアクション・シーンが有って「箱男」(あの出てる足の長さからすると箱の中では屈んでいる?)観てて何か可笑しくて(その後も出てくる「箱男」vs「箱男」の対決シーン)、“もしかしてコメディ?”などと思ってしまった。
その後は何か火曜サスペンス劇場みたいになった感じだった(この当たりで寝落ちしちゃったのでよく覚えてない)。
③ハッキリ目が覚めてからは、前衛的というか独特の表現方法やカットの多用、ようわからんシーンの連続だったけれども、恐らくこういうところにオチを持ってくるのだろう、と思っていたら正にそういう終わり方になったので余り難解だったという印象ではない。
④
中の中の中
癖の塊。何言ってんのか全く分からない。しかも、画面が暗すぎるから何やってんのかも全く分からない。おじさんがダンボールの中に入って女の人の脚を覗いたり、今日あったことを分厚いノートにメモ書きしたり、そんなことしていたら、医者のおじさんに箱男の座を奪われそうになる。そんなストーリー?
んー、考えてもよく分からないけど、永瀬正敏、浅野忠信、渋川清彦、佐藤浩市というそうそうたるメンツが集まってすることが箱に入るという、その奇妙さがなんだか可笑しくて笑っちゃう。一応この作品に込められたメッセージみたいなのは何となく受け取れたけど、個人的に楽しめた要素はそれよりビジュアルかな笑
言ってることは理解できなくとも、何となくで良さは伝わってきたし、この作品でしか体感し得ないワクワクがあった。原作はどんなものなのか全く分からない、というかこの作品が文章だけで構成されていて果たして面白いのか、自分には想像つかないけど、十数年の月日を経て制作が動き出し、こうして映画化されたのには意味があるようにも思えた。最後まで退屈せずに読める自信はないけど、これは一度原作も手に取ってみたい。どんなこと考えたらこんなのが生まれるのか。鬼才の脳は不思議ばかり。
ミステリー?ホラー?サスペンス?ジャンルレスで我が道を行く感じは好きだったし、原作ファンにはあまり好感を得ていないようだけど、箱男アクションは意外にも軽快で笑っちゃったし楽しかった。
だけど、これを面白いと言うのには自分の経験とか価値観とか色々と足りない気がした。敷居が高い、というとちょっと違うけど、知らない世界すぎて置いていかれるばかりだった。なんかでも、こういう作品が評価される世の中であって欲しいなという気もしたりしなかったり...。
これはR18やろ。
ガムテの扱いがなっとらん
変人とは"なる"ものではなく"なっている"ものである。
人を変人かどうかを決めるのは自分では無く他者、周囲の人々である。日本は同調圧力が強く枠組みから外れる事を異常なまでに恐れる反面、人とは違う自分だけの特別な人生を歩みたい"何者"かになりたいと願う人間が大勢いる。特別な自分が平凡な人生を送る人々俯瞰して"観察"するという理想に反し、現実は世間から変人というレッテルを貼られ、置いていかれ、社会に参加出来ず、観察する事しか出来なくなるのである。自室という"箱"に引きこもった若者がどうなるのか、大半はそのまま引き篭もり続けるのである。昭和の小説である箱男には鬱屈した人間に対してもまだ希望が感じられる、平成を経て令和に至った今、小説より残酷な未来が待ち受けているのだ。
ユーモアに欠ける安部公房作品映画化
しずるのコント!
安部公房さん
予想通りのシュールな映画
白本彩奈が美しかった
竜眼寺盛尊VS.雷電仏像
またこの二人の直接対決がスクリーンでしかもダンボールを被りながら、序盤にチョイ役の渋川清彦が存在感抜群で、ヒロインはTVドラマ「最後から二番目の恋」で中井貴一の娘役だった当時は子役で大胆にも大人の女優へと、中村優子は"抱き合おっか"のCMで石橋静香主演のNHKドラマ「燕は戻ってこない」でもまさか同一人物だとは思いもしない気付いてビックリした!?
少し狭い部屋みたいで快適に思えるダンボールの中、安倍公房の原作と本作のオチは同じなのか?
映画を観ている自分がまさかダンボールを被り世の中を覗き見する行為と変わらない、説教されている感覚に陥る、石井岳龍の前作『自分革命映画闘争』から続いている何かが??
当時、中止にならずにドイツで撮られていたらまた違った作品になっていたのかなぁ、でも忠信とKEEが出ていなかったことに。。。
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