「箱男を意識する者は、」箱男 市丸よんさんの映画レビュー(感想・評価)
箱男を意識する者は、
クリックして本文を読む
箱男になる!
って、じゃあ自分も?って思いながら鑑賞。その姿勢がラストへの伏線になるとは、、、
実際少し欲しくなったよ、箱。
安部公房は昔結構読んでいたので、原作既読。その観点からすると、非常に世界観をキープして映画化していると納得。安部公房作品は演劇的なものも多いので、そういうムードを上手く取り入れてるね。
安部公房作品と言えば、60年代、勅使河原監督の「砂の女」が有名。白黒で、CGなんてない時代だけど凄い映像美だった印象。そういう部分へのオマージュもあるんだろうな。カラー作品だけど光と影の多用は白黒風だしね。
キャスティングもいいね。特に浅野忠信の偽医者が凄くいい!登場人物が少ないからこそ、演劇風の演出も上手く行ってる気がした。
60〜70年代のアングラムードが漂った感じは、昔の文芸座なんかで公開してるようでもあり、昔良き文学映画のテイストも意識してるんだろうな。
原作未読の人の感想とは結構違うかもだけど、印象深い作品でした!
今年1番、かも?
コメントする