劇場公開日 2024年8月23日

「現代にマッチした安部公房作品の見事さ」箱男 sow_miyaさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5現代にマッチした安部公房作品の見事さ

2024年8月25日
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鑑賞方法:映画館
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sow_miya
オプンチアさんのコメント
2024年8月30日

執筆取材に全て同行した愛人(山口果林)と嫉妬に狂った安部夫人のバチバチの闘いの間を『箱』をかぶって逃げ廻る安部公房。ガッツリ理論武装した小説を書く裏ではけっこうフツーのおっさんだったりしてカワイイ。映画の中で原作の一文“かるく手淫してみる”を映像にした箇所は秀逸。

オプンチア
ニコさんのコメント
2024年8月26日

コメントありがとうございます。
おっしゃる通りで、ネットが普及した世界を知らない安部公房の物語が、図らずもネットを介したコミュニケーションの匿名性や攻撃性を連想させる寓話のようになっているのはすごいですよね。
人間の本質を見るセンスのようなものを感じます。

ニコ
琥珀糖さんのコメント
2024年8月25日

コメントありがとうございます。
原作読まれてるのですね。
主人公たち(特に永瀬正敏)の、幼さ、よく言えば純粋・・・
SOWさんのおっしゃる通りですね。
私はスマホやネット情報と箱との関連が、
どうしても理解出来ませんでした。
「箱男」は日記にとても拘りを持っており、カメラで写す。しかし、
社会と繋がりを遮断して箱にいますね。
監督は週刊文春の対談で、「箱男とは、なんですか?」の質問にキッパリと、
「自画像です」と答えました。

確かにラストは駄目押ししなくても、観客に委ねた方が良かったですね。
(長文失礼しました)

琥珀糖