「年明け最初に最高の映画を見た」ビーキーパー kneewarさんの映画レビュー(感想・評価)
年明け最初に最高の映画を見た
ステイサム、引退して静かに暮らしていた特殊工作員を演じるの何回目だろう、という疑問はさておき、宣伝だかのうたい文句「ステイサム史上最強」に偽りなしの無双ぶり。
ステイサムと互角に戦えたのは最後の一人ぐらい。いや新年から良いものを見させていただきました。
展開がとにかく早い。恩人であるらしいおばあさんとのエピソードはいっさいなく、登場後数分で彼女はネット詐欺に引っかかり悲しいことに…
ふつうは二人のあいだがどれほど親密だったか描いたうえで復讐という流れだろうが、そこはステイサムのセリフと苦味走った表情で説明。
最新のイコライザーでマッコールさんがチンピラを始末するスピードに負けないスピード感、これは時代の趨勢か。
ネット詐欺集団が清々しいほどクズばかりで、ステイサムがめくるめく速さでやつらを片付けていくのに溜飲が下がる。
昨年は「犯罪都市」「市民捜査官ドッキ」と詐欺集団を相手にする映画を何本か見たが、そこも時代を感じます。
アクションの撮り方がなかなか面白く、ステイサムが人を殴る蹴るするたびの「ドチャ」という音が重く、ぜひこれは映画館で体験してほしい。
ネット詐欺という比較的小さい犯罪から、気づけばアメリカのトップまでつながる悪のわらしべ長者展開に「嘘だろ」とツッコミながら、ラストはスッキリ。
悪党たちの中でもジェレミー・アイアンズの安定ぶりはさすが。
タイトル「ビーキーパー」からてっきり、悪者にスズメバチをけしかけたりする展開かと思いきやそうではなく、ビーキーパーは極秘の工作員の符牒にすぎなかった。
だとしたらなんでステイサムは養蜂に携わっていたんだろう…まあ細かいことはともかく正月に見るには最高の一本でした。