ミーン・ガールズのレビュー・感想・評価
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レジーナのスタイル変化
2004年の映画にもとづいた初演2017年のブロードウェイミュージカルがあり、本作はリメイクというよりもそのミュージカルの映画化──とのこと。
2004年のを見返してないため差違は確然としないがレジーナが目立つ映画だった。
フェミニンな装いだったレイチェルマクアダムスのレジーナと違い、Reneé Rappのレジーナはアスレチックパンツに腹のみえるクロップトップを着てスニーカーをはいたhiphopな外観、物腰はオフェンシブでビッチ風。それはミュージックビデオにでてくるReneé Rappとおなじ印象で、Reneé Rappはそのまま自分自身を演じている感じだった。
ミーンガールズはコメディだが分解すると学校という特殊環境で生き延びていく恐怖を描いたものといえる。多くの人がミーンガールズに共感したのは学校構造が暴露されたことに解放感をおぼえたからだ。ジョンヒューズなど、すぐれた学園ものは根底にリアルな叫びを持っている。
本作では人を誹謗中傷することの愚かしさについて、とりわけソーシャルメディアにおける人の価値観の危険性を警世するところへテーマをもっていく。
したがって20年前との顕著な差違はSNS時代のストレスだが、悪口のスクラップブックはそのまま使われた。
健全なつくりになっていて、学園ものの定番である──酷いことを言ったりやったりして失いそうになった友情を、自省して素直に謝って持ち直すことを経由してより強固な知友を得る──というあらましを諸処歌にのせて楽しませた。ミュージカルが苦手だとしてもそれほど気にならない歌頻度だった。
見どころはレジーナを演じたReneé Rappだった。
諧謔的な描写とはいえ便所飯や学食での棲み分けや階層構造など学校生活のリアルサイドを垣間見せるところがあり、一軍から転落してはぶられるレジーナもリアリティがあった。強硬なビッチだったReneé Rappが弱さをみせるのが巧くて同情をさそった。
ネットの拾い情報だが、Reneé Rappは現実世界で何度かボディイメージについて発言し、自身に寄せられる体型批判に警告を発している。
『私の体にまつわる会話なんて、マジでくだらない。黙ってろって感じ。執着しすぎ。わかるよ。私は、自分が素敵なことくらい知ってるから。でもそんな話をする必要なんてないでしょ。
ほんとバカバカしいと思う。ある程度は間違いなく私の心を傷つけるし、『気にしてないし、うまいことやってるよ』なんて私は言わない。(体型批判は)すごく有害で愚かで、そして無知だと思う』
これとほぼ同じ発言をかつてビリーアイリッシュもしている。──と言えば共通する体つきが解ると思うが男がビリーアイリッシュやReneé Rappの体つきについて思うことを、実際に関係者から「体について下劣な発言をされた」結果、Reneé Rappは摂食障害を患ったそうだ。
『摂食障害は単に治って、『ごめん、また食べられるようになったよ! ハハハ』って感じなんかじゃない。一生続くことなんだ。依存症との闘いはどこにでもあるもの。私はまだ摂食障害と闘っているけれど、少なくとも両親は私が病気にとって本当に有害な環境から解放されたと理解してる。本当に素晴らしいことだし、大きな進歩なんだ』
wikipediaによれば──
『2023年10月のインタビューでラップは、『ミーン・ガールズ』の公開後、音楽活動に集中したいため、またその環境が彼女に与えた不安のため、女優業に復帰する気はないと述べた。彼女は以前、『ミーン・ガールズ』のブロードウェイ作品に携わったことが摂食障害を悪化させたとインタビューで答えていた。
──という情報を見たのであまり言いたくないが、Reneé Rappはコケティッシュで上背(170cm)も肉感もあった。が、言いたかったのは現実世界でそういう経験を負ったことがレジーナのキャラクターに深度を加えていること。姿や態度とは相対的な幼さとナイーブさをもったReneé Rappはレジーナそのものと言っても過言ではなかった。
ただし学生には見えなかった。w
他では「リアルモアナ」アウリイクラヴァーリョの鷹揚な感じもファッションもよかった。
またレジーナのとりまきの一人をAvantikaというインド系の女優が低知能な感じを出しながら演じていてそれが超絶にじょうずだった。鏡台に向かってフレンチトーストかなにかを食べながらチークをぽんぽんしている場面があって、頬にチークぽんぽんしているうちに間違ってトーストの油面をぽんぽんするんだがそれがいい感じのテカリを出したのでトーストぽんぽんしつづけるというシークエンス、映画内で一番笑った。
imdb5.7、RottenTomatoes70%と62%
ミーン・ガールズはラブリー・ムービー!
リンジー・ローハン主演の2004年の学園コメディの快作。
それを基に舞台ミュージカル化。
それを映画化したのが、本作。
ちとややこしいけど…。
オリジナル公開20年目となる今年、全米で公開されスマッシュヒット。
日本では未公開。配信のみ。
U-NEXTで見つけ、オリジナルと併せて鑑賞。
話はほとんど同じ。
脚本もオリジナルと同じくティナ・フェイ。ちなみにこちらでも同じ数学教師役で出演。ほとんど容姿に変わりナシのティナ・フェイがスゲェ…。
オリジナルからは主演のリンジー・ローハンもクライマックスの数学大会のMC役でSP出演。
話の感想についてはオリジナル版のレビューで。
こちらではそれ以外の感想や見所を。
何と言っても一番の違いは、ミュージカル化。
元々ミュージカルでない作品をミュージカルにして違和感は…特にナシ。
開幕、アフリカの大地で伸び伸び暮らすケイディの歌声は、本作がミュージカルとして新たに生まれ変わった事を印象付ける。
レジーナ登場シーンなんて、まさに悪の女王降臨…!
歌い出したくなるようなウキウキやトキメキ、打ち明けたい胸の内の悩みや本心。
思春期真っ只中の姿を、歌に代弁して。
ミュージカル・リメイクはぴったりだったと言えよう。
ミュージカル・リメイクであり、現代アップデート。
となると、ハリウッド昨今の“あれ”。
まあこれは、見る前からだろうなぁと。
でもオリジナルだって人種は混合し、ジャニスやダミアンも性的マイノリティー。
すでに20年前のオリジナルから描いており、本作はそれを継承。
一部、やっぱり人種変更はあったけど。
こちらもこちらで良かった。
けど、オリジナルにはちと及ばず。
その最大の要因は…
『ナイスガイズ!』などでキュートな魅力を振るったアンガーリー・ライスは勿論キュートだが、当時のリンジー・ローハンの方が圧倒的。
アーロンなんて一目惚れするほどイケメンだった…?
致命的なのは、プラスティックス。あんまり可愛くねぇ…。
揃いも揃ってスクールカーストの真ん中レベル。
改めて、ダイヤの原石を振り当てたオリジナルはスゲかった!
また20年後、この中から誰かがブレイクしていたりして…?
でも、これだけは変わらない。
ミーン・ガールズはラブリー・ムービー!
すっごく評価低いですが…w
アカデミー賞ノミネート作品であるアメリカン・フィクションよりも、やっぱり私はこういう気楽な作品の方が好きですwww
観る前に一応IMDb のレビューを確認するのですが、6.3/10、まぁ、大人には退屈な展開かもしれませんが、基本、学園モノとミュージカルが大好物なんで、めちゃ楽しかったです。
日本語訳で意地悪女たち…、あーこういう一軍女子みたいなの、万国共通なの?と思うくらい思い当たることが多くて笑えました。中学とか、偏差値低い高校とかには可愛いんだけど徒党組んでコソコソ内緒話する女子グループ、めちゃめちゃいますよね。あの感じも、わー懐かしいw
ちなみにビッチという言葉は性格の悪い、よく文句を言う女という意味です。まさにMean girl を指します。
一軍女子のリーダー、レジーナはシャーリーズセロンのような美人で、スタイルよくて、金持ちで、お母さんもそっくりで、しかも歌がめちゃめちゃうまい!他の女子達もうまいんだけど、天が二物も三物も与えたような女子なんだけど、メイクと目つきでしっかりmean girlに仕上げてるのがすごかったです。クリスティーナ・アギレラかと思うくらい、とにかく歌の上手い美人です。
脇役の女子達も歌が上手くて、主役の子の歌がかすみまくり、そして主役の子が恋に落ちるイケメンが、まぁ少女マンガに出てくるような、いかにも女子に人気あるハンサムwww。 若い頃のジョン・ボンジョビみたい?歌うシーンがなかったから、多分上手くないんでしょうけどwww
グループ内の仲間割れとか、リーダーに媚びる感じとか、呆気なく仲間外れにするとことか、女子あるあるでめんどくさい青春時代に戻れることウケアイです。
カナダ人はエンドロールで席を立つし、掃除のスタッフが早く出てって〜的なこと言うんですが、エンドロール後、一軍女子のありがたい一言があります。一瞬で終わっちゃうので、しっかり聞いてくださいねー♪
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