ポップスが最高に輝いた夜のレビュー・感想・評価
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奇跡の曲は "奇跡の様に"作られた ♪
「we are the world」この曲を知っている方は見るべし! 知らない方はyoutubeで最低5回は聞いて、サビを一緒に歌えるようになってから見るべし!
音楽ファンなら何度聞いたか分からないぐらいの名曲だが、あれだけのメンバー(総勢45名~)をどうやって一カ所に集めたのだろうと、いつも思っていた。
なんと、American Music Awards(アメリカ国内のグラミー賞級イベント)の終了後に、皆集合していたのだ!
世界中を飛び回っているスターにそれぞれ都合を伺っていたら、恐らく永遠に日程は決まらない。 それなら既に集まる予定の日にやってしまおうと大音楽イベント当日に決まったのだ。
提唱者はハリー・ベラフォンテ。 失礼だが私は「バナナ・ボート」の一発屋ぐらいに認識していて、なぜ彼がこの大スター軍団に入っているのか不思議だった。 が彼は、人権問題など政治活動も尽力していたようで、UKのBAND AIDでは、白人がアフリカの為に活動したのに、アフリカ飢餓救済になぜ黒人が動かないんだ!との思いで、US版のバンドエイドを提唱したようだ。
そして、クインシー、ライオネル、マイケルらのメンバーが中心になり、顔の広い彼らが、白人アーチストにも賛同を呼びかけ実現する。
ライオネル、スプリングスティーン、ヒューイ、他の数人は現在の姿で、過去を振り返り、途中何度かコメントしている。(ライオネルのマイケルと曲作り中のコメントは笑えるエピソードも多数♪)
驚くのはライオネルは、AMアワード当日、司会をして自ら6部門も受賞している。 その終了後にレコーディングに赴いているのだ! 普通そんな大イベントの司会をすれば、精神的にもヘトへトになっていたはず。
マイケル、ライオネルという天才作曲家が曲を作り、
クインシーという凄腕プロデューサーが、制作・進行を担当し、敏腕エンジニアが呼ばれ、
超一流ボーカル・アレンジャーが、どのパートが誰が歌うかを熟考し、
撮影やライティングスタッフまで一流が集められた。
(たった一日のレコーディングに機材搬入スタッフ等も含めると、総勢150名!)
その作曲の猶予期間にも驚いた。(見て下さい♪)
そして驚くなかれ、アワード当日のその一晩で全てをレコーディングしたのである!
(後に、3人のソロパートにみ追加レコーディングをした模様)
レコーディングシーンに入ると、もう一瞬も目が離せないシーンの連続。
これだけの大スター達が一堂に会しているシーンは恐らく、これ以後見れないだろう。
そのレコーディングの時間経過を見れば、皆さすがのプロ根性と言わざるを得ない。
詳細シーンは是非見て下さい。
後半のソロパートレコーディングで一際耳に残るシンディーのパートは、
彼女の後のキム・カーンズがフレーズ的に少し弱く、クインシーらの即時アイデアで3人ハーモニーに変更され、3回目のテイクであの爆発的なシャウトが入り、OKとなった。 見てる方も目が潤んだ・・。
そしてレコーディングが終了して、皆極度の疲労で帰途につく中、ダイアナ・ロスが帰ろうとせず、涙ぐんでいる。
そして彼女が語った言葉にまた、こっちも目が潤む・・。
あのポップの女王でさえ、そんな経験をした事なく、その場から去るのが名残り惜しかったのだ・・・。
尚、この曲は現在も収益していて、アフリカに届けられているそうだ。
必見!
↓ 歌の順
ライオネル・リッチー、
スティーヴィー・ワンダー、
ポール・サイモン
ケニー・ロジャース、
ジェームス・イングラム、
ティナ・ターナー、
ビリー・ジョエル
マイケル・ジャクソン、
ダイアナ・ロス
ディオンヌ・ワーウィック、
ウィリー・ネルソン、
アル・ジャロウ
ブルース・スプリングスティーン、
ケニー・ロギンス、
スティーヴ・ペリー、
ダリル・ホール
マイケル・ジャクソン、
ヒューイ・ルイス、
シンディ・ローパー、
キム・カーンズ
全員コーラス
ボブ・ディラン
全員コーラス
レイ・チャールズ
スティーヴィー・ワンダー
ブルース・スプリングスティーン
全員コーラス
ジェームス・イングラム
レイ・チャールズ
世界は歌う
名曲『ウィ・アー・ザ・ワールド』。
その誕生やレコーディング風景、参加アーティストたちの当時のインタビューや現インタビュー、色褪せぬ名曲の魅力を収めたドキュメンタリー。
音楽に疎い私。洋楽なら尚更。
しかし、そんな私でも知っている。メロディーも自然と。
飢餓に苦しむアフリカの人々の救いになるよう作られたチャリティーソング。
“ライヴエイド”などチャリティーコンサートも有名だが、こちらはたった一夜、ほんの数時間に、錚々たるアーティストが一つのスタジオに集結。
私でさえも集ったアーティストの顔触れには仰天…!
ライオネル・リッチーが呼び掛け。マイケル・ジャクソンと共同で作詞作曲。クインシー・ジョーンズがプロデュース。これだけでもスンゲェ…。
その他、ケニー・ロギンス、シンディ・ローパー、スティーヴィー・ワンダー、ダイアナ・ロス、ティナ・ターナー、ハリー・ベラフォンテ、ビリー・ジョエル、ブルース・スプリングティーン、ベット・ミドラー、ボブ・ディラン、レイ・チャールズ…。俳優ダン・エイクロイドも。
アメリカの音楽界を代表するスーパースター総勢45人。
まさに、ミュージシャンの“アベンジャーズ”!
ライブにツアーに多忙で売れっ子。そんな皆を集めるのはほぼ不可能。
当初は一人一人レコーディングする予定だったが、それだと時間も労力も掛かる。
全員でレコーディングする。そんな事可能なのか…?
可能な一夜があった。
1985年1月28日。アメリカン・ミュージック・アワード。アメリカ最大の音楽賞の一つ。
多くのアーティストたちが集まる。その直後にスタジオに移動してレコーディング。
この名曲の構想や参加アーティストもスゲェが、レコーディングも大胆。
しかし、そうトントン拍子には進まない。
参加と不参加。当初、当時マイケル・ジャクソンと人気を二分するプリンスも参加予定だったが、不参加。
そのプリンスと親しく、説得するよう言われたというシーラE。
それぞれのアーティストたちの複雑な人間関係、事情…。曲を聞くだけでは見えてこない。
豪華メンバーが集い、遂にレコーディング開始。そこでも。
誰がどのパートを歌うか。
それぞれのアーティストの個性、歌い方もあり、レコーディングは難航。
これだけの面子なのに、緊張やプレッシャーも。
ライオネル・リッチーはいい曲を書かねば。各々、いざ対面でのレコーディングで相手に圧倒される。
スーパースターたちも我々と同じなんだなぁ、と。
歌のプロたちがミスも。
時間も限られている。
決して広くはないスタジオに、スタッフも含めると60人~70人以上がぎゅう詰め。
一月とは言え、熱気から来る暑苦しさ。
ピリピリムードも漂ってくる。
無事レコーディング出来るのか…?
そんな場を切り抜けるのもスター。
レコーディング前のボブ・ゲルドフのスピーチ。
ライオネル・リッチーの人間性。
クインシー・ジョーンズの統率力。
ナチュラルなシンディ・ローパー。
ミスをユーモアで和ませるスティーヴィー・ワンダー。
存在感あるブルース・スプリングティーン。
クールなボブ・ディラン。
熱心な慈善活動家で知られるマイケル・ジャクソン。この曲への思いは真摯。
レコーディングは無事終了。感極まったダイアナ・ロスの一言。
アーティストたちの素顔、真剣な歌への向き合い方…。
歌を届ける事でアーティストたちに何が出来るか。支援金は勿論、精神的な支え。
参加アーティストの中には現在すでに故人も多く…。その貴重な(このレコーディング風景すら貴重だが)在りし日の姿。
音楽に疎い私でも、感無量…。
『ウィ・アー・ザ・ワールド』の詞の一節。
僕たちは一つの世界。
当初は黒人アーティストたちがアフリカの同胞たちを救う為に。
そこに白人アーティストたちも参加。男性アーティスト、女性アーティスト問わず。
人種や性別の垣根を越えて。皆、一つになって。
エゴは入り口に置いて。
この曲自体が全てを表している。世界を、我々を。
音楽が世界を一つにする。
誰かが誰かに手を差し伸べる。
世界は一つになれる。
この一つの世界に生きている。
決して理想事や夢見心地じゃない。
それを出来る力や心や愛を我々は持っている。
君と僕とで。あなたと私とで。世界と皆とで。
エゴは入口に置いてこよう…
We areThe World聞いたことは勿論あるが、こんなにスター達が一生懸命に歌っているとは知らなかった。互いにスーパースターだけど、失敗できない緊張感や、笑い、ピリピリムードなど熱気が伝わってきた。天才でありながら自由人スティービー・ワンダー、誰もが一目置くマイケル・ジャクソン、皆のバランスを取るライオネル・リッチー、クインシー・ジョーンズなど、スターの中のスターは文字通り輝いている。まさに奇跡の曲だったんだと思う。
感動の連続
あのWe are the world にこんなにいろいろなドラマがあったとは。当時は情報も少なく、あまりわかってなかった。
皆集まってワイワイしてるところにライブエイドのボブゲルドフが来て、本日の目的を話し、皆の顔つきが変わったこと。
クインシージョーンズのカリスマ、ライオネルリッチーの明るさ、ハリーベラフォンテへの皆のリスペクト。
大御所に囲まれてちょっと静かなビリージョエルやポールサイモン。
ソウルシンガーとカントリーシンガーが並ぶ様子。
スティービーワンダーの天才っぷり。皆がピアノのそばに集まってリハーサルすると、誰が来てるか声でわかる。途中スワヒリ語で歌うとか、自由さも彼らしい。
ダリルホールの美しさと繊細さ。
シンディーローパーの声量と音域。そしてじゃらじゃらアクセサリー。後で通しを見直したらコーラスの時とソロの時、違ってる。
スティーブペリーの歌のうまさ。
ボブディランが、慎重にソロにかけた時間。
ブルーススプリングスティーンはライブ後で疲労困憊なのにあの声を!
そしてそしてマイケルジャクソンのこのプロジェクトへの熱意。you and me かme and youかで考えたり。
ステージ衣装もとてもきれい。
などなど感動しすぎて、眠れない。
あれからいろいろあって、世界はずいぶん変わったけれど、あの頃のシンプルに、何かしよう、と集まった皆がいて、今がある。
究極のUNISON♥にボブ・ディランのアドリブが重なる。
ポール・サイモンの隣にスティービー・ワンダーがいるだけでも鳥肌が立つのに。
シンディ・ローパーでしょ。
ブルースプリングスティーンが歌い終わって、後で手をたたくのが、ダイアナ・ロス。
ダイアナ・ロスが『終わって貰いたくない』と涙を流して言ったそうな。思わず貰いなき。
後、25分。もう、絶対に再現できないだろうね。
アメリカン・ドリームの
奇跡の瞬間なんだと思う。
まぁ、僕にとってももう二度と戻って来ない時間を感じる。ミーハーなレビューになるかもしれないが、昨日見れば、39年前何だね。(日本時間で)
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