「床を拭くムンジョンが頭に残る」ビニールハウス もいさんの映画レビュー(感想・評価)
床を拭くムンジョンが頭に残る
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言葉は悪くなってしまいますが良い意味で胸糞悪いというか、終始心がザワザワ、ずっと地を這うような暗い雰囲気が続きます。でも、こういう胸焼けするような目を背けたくなるような現実だから社会問題って言うんだろうなと。
ムンジョンが床を拭くシーンが何度かある。その掌に込められた力から、それぞれ異なった感情が感じられるのが印象的だった。
母親ってのはやはり何があっても子供への愛を捨てないものなんだね。息子はそんな母を軽蔑してる感じだけど…。子供のためならなんでもやってあげたいという思いが歪んだ形で表出してしまった。
グループセラピーのシーン。少し前に見た「夜明けのすべて」にも出てくるけれど、まるで雰囲気は逆。不安を和らげるというよりは、一歩間違えれば危うい刺激に触れる場となっており、これだったら個別カウンセリングのほうがいいのでは…と見ていて辛くなった。ムンジョンは何か精神疾患を抱えているようだったけど、どんな病気に当てはまるのかはわからなかった。
暗闇から脱出できない後味悪いラストになっているので、平常心でいられるときに観ることをオススメします(^^;
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