ソウルの春のレビュー・感想・評価
全175件中、41~60件目を表示
私の頭のなかに消しゴムはなかった。내 머리 속에 지우개는 없었어요 ㅎㅅㅎ;
서울의 봄って12.12: The Dayになるんだね。日本語はそのままハングルにしたがってる訳だ。
전두환が전두광に、노태우が노태건に、장태완が이태신に、 최규하が최한규になっていたりと
あーそうだ、これはフィクションだったなと改めて思う。
昔、見た韓国テレビドラマの제5공화국が頭の中にあったものだから、どのように粛軍クーデタを描くのかと思っていたのだが、황정민と정우성を中心に、それもヒールとベビーフェイスという単純な構図で終わってしまっている。
それぞれの立場を鮮明に出しているのはわかるんだけど、どーも、漫画的な単純化だったね。わかりやすいのが김의성が演じた노재현である오국상。おそらくはこのような道化者のもとに成り立ってしまったのが、 전두환以降も続く民主の皮を被った軍事政権であったと、そしてそれがあまりにもいきあたりばったりの力づくの始まりあったということ告発したいのだろうが、だとしても、あの光州で人々の命を踏み躙ったものたちの出発点を描くには、少しばかり安易ではなかったか。
やはり、
今回この映画を見終わってもドラマ제5공화국で 전두환を演じた이덕화や、노태우を演じた서인석を忘れることはできない。
この映画は、今でも東アジアに根を下ろす하나회的な男性社会が、かつてあり、そしていまだにあることを物語ってもいるのだろうか。
っていうか、
自分の頭の中では정우성はいまだに내 머리 속의 지우개!
やっぱ消せないよね!
で、最後は
손예진氏の사랑의 불시착を見なきゃ・・てことになるの?
すごかった
全斗煥大統領の記憶があるので軍事テロの側が勝つと薄々予想しながらもそれでもやっぱりあんな嫌な男に負けて欲しくないと思っていたら、やっぱりクーデターがまんまと成功してしまいがっかりする。韓国の人たちあの時代嫌だったろうな。きっちり政権交代が行われる民主選挙が行われるようになって本当によかった。それに比べて日本は民主選挙が行われているはずなのに滅多に政権交代が起こらず腐敗は軍事政権レベルにひどい。今現在、小泉進次郎が80歳まで人々を働かせて年金を渡さないようにしようとしている。ますますひどくなる一方でそれでも人々は自民党に投票し続けるのでどうしようもない。
自国の黒歴史にきっちりとフォーカスしてこのようなすごい映画を作る韓国、すごい。それにしても戦力では圧倒的な正規軍が事なかれ主義でまんまと足元をすくわれる。そもそも全斗煥は地方への異動や降格が嫌だっただけなのにまさかの大統領にまで出世する大逆転のフィーバーぶりでさぞドーパミンがドバドバ出たことだろう。ハゲ散らかしてるし、下衆っぷりが素晴らしかった。
強さとは地位か、力か
隣国でありながらこの国の歴史、本当に何も知らなかった。新大久保で韓国コスメや韓国グルメが大流行したり、韓国発のアイドルや映画が話題を呼んだ辺り、2010年頃からようやく意識するようになり、それ以前のことは全くと言っていいほど目を向けてこなかった。
この「ソウルの春」と呼ばれた韓国民主主義の存亡を揺るがす事件に関しても知識がなく、本作を見て初めて知った。打ちのめされるほどの衝撃。こんなことがあっていいのか。そして、自分の無知さにも怖くなった。本気で1900年代から現代までの近代史を勉強しようと、心から思えた。
多少の説明はあれど日本とはかなり違う政治体制であるため、言い回しや専門的な用語を理解するのが難しく、話に着いていくのがなかなかに大変だった。それもあって勉強意欲が劇的に向上。ただ、この時代の組織の仕組みを頭に入れて挑むというのは相当ハードルが高くなるし、そこまでしなくてもいい気はする。無知だったこともこれはこれでいい楽しみ方だったと思う。
それでも、この作品の素晴らしさをもっと実感したい。そう思えたので、パンフレットを購入し、2回目の鑑賞も決意。まだまだ奥が深く、まだまだ衝撃を受けられるはず。
ここまで心を奪われてしまったのは、これが実際に起きた事件だった、というのも勿論あるのだけど、それ以上にその衝撃な事件をこの目で目の当たりにしたような、自分自身が当時の人が体感したであろう複雑な感情に襲われる秀逸な演出力と構成にあると思う。見せ方がとにかく上手い。
そして、名俳優ファン・ジョンミンとチョン・ウソンの熱量にもやられる。登場人物には結構キャラクター性があり、映画というエンタメとして存分に楽しめるよう絶妙なバランスで脚色されているが、ドキュメンタリーと言っても相違ないほどの圧倒的な緊迫感とリアリティ。どうやったらこんな化け物作れんだよ...。
国を守りたい。愛するもの達が生きるこの国を、何があっても守り切りたい。国民として、軍人として、そんな強い信念を持つイ・テシンの心意気が胸を熱くさせる。正義とは。幾度となく語られてきたこの疑問。本作は他の何倍も何十倍も重くて、苦しい。一国の中でこんなことがあっていたなんて、にわかに信じ難い。
サスペンスやアクションとして楽しめる作品に仕上がっていることが、本作一番の見どころであり、高く評価されるところ。映画としてちゃんと面白い。そう言えることすらも素晴らしい。そして、この映画が本国にて2023年の韓国映画の動員数1位に輝いたところもまた、観客の愛国心と映画に対する向き合い方に拍手を送りたい👏
日本人の多くは自分のようにこの事件に関して無知で心に留めてないはず。とにかく見て頂きたい。そして、驚いて欲しい。今となっては独自の文化で世界的に人気を集めている韓国。そんな国の知られざる、ごく最近の物語。果たして、ソウルに春は来るのだろうか。ぜひ、スクリーンで。
「銃撃がいい」
「正義は必ず勝つ」と限らないのが歴史。 だから後世の人は歴史から学ばねば。
映画冒頭でフィクションと断ってはいるが、ほぼ史実に沿った作品(ただし、登場人物の名前は概ね変更されている)。
朴大統領暗殺事件を契機に軍内部の権力掌握(粛軍クーデター)を企てる国軍保安司令官と新任の首都警備司令官の対立を軸に物語は推移する。
保安司令官の肩書のまま、大統領暗殺事件の合同捜査本部長を兼任するチョン・ドゥグァン(モデルは全斗煥=チョン・ドゥファン第12代大統領)。
全斗煥が韓国大統領に就任した当時、クーデターに言及して批判した日本のメディアはなかったように記憶している(日本に融和的な姿勢だったことも起因しているが、そもそも韓国に関する報道量が少なかったと思う)。
だから、のちの民主政権下でクーデターや光州事件の責任を問われ、盟友で後任の大統領盧泰愚(ノ・テウ。作品ではノ・テグン)共々、裁判に掛けられた際には、衝撃的に報道されていたのを憶えている。
映画では、立場を悪用して政敵を粛正し、人事にも口を挟んだ彼を上司の参謀総長が厳しく叱責したことからドゥグァンはクーデターの決意を固めるが、史実では、全斗煥が主導する軍部内の私的結社ハナ会(諸資料で秘密組織とされているが、全然秘密になっていない)を危険視した当時の参謀総長・鄭昇和(チョン・スンファ。作品ではサンホ)が朴政権の終焉を機に組織の解体を目論んだことから事件の萌芽は生じている。
参謀総長の肝いりで首都警備司令官に着任するイ・テシンのモデル張泰玩(チャン・テワン)は作品同様、ハナ会と無関係の人物だった。
計画どおり参謀総長の拉致に成功するものの、その際の銃撃戦で国防長官の確保にしくじり、大統領の裁可も得られないなど(いずれも史実)、映画での粛軍派は何度も頓挫しそうになる。しかし、実際は全斗煥の組織力、特にハナ会の強固な連帯で、粛軍は盤石だったと言っていい。
作中では、粛軍派の鎮圧を強硬に主張するイ・テシンを悲劇のヒーローとして扱っているが、彼のモデル張泰玩も軍事独裁的な朴政権を支えた軍人だったことも念頭に置くべき。
結局、ソウルの春は凍てつく冬なしには迎えられなかったのだと思う。
中盤以降のテンポの速さで粛軍派、鎮圧派に別れる各部隊の特色が摑めなかったのが難点だが、スリリングな展開は142分の長丁場を忘れてのめり込ませてくれる。
予習をしてから観た方がいい気もするが、予備知識なしに衝撃のラストを迎えるのも、また一興(この映画観て後味悪いと感じる人は、『無防備都市』や『自転車泥棒』もしんどいと思う)。
反対勢力を追い落としていく、まったく共感できないが信念を曲げずに突き進むドゥグァン役を毒々しいまでの圧倒的な個性で演じたのは、名優ファン・ジョンミン。
3~4時間かけたメイクでドゥグァンのモデル全斗煥になり切った彼の熱演抜きに、本作の高評価はあり得なかったと思う。
作品は、粛軍指導者らの因果応報的な顛末に触れることなく、物語に幕を降ろす。
ただし、ラストシーンの記念撮影で、ドゥグァンが隣に座るテグンの手を握りしめる場面は暗示的で強烈に印象に残る。
バッドエンドな作品だが、韓国の人たちはこのシーンの意味を理解している筈だし、日本人でも気付いた人は結構いるかも。
鑑賞したイオンシネマ桂川の座席案内のモニターは出入口の表示がなく、通路の表示も曖昧で不親切。
この場を借りて改善をお願いします。
失敗したら反逆、成功したら革命
45年前の粛軍クーデターを基に脚色したフィクションとはいえ、タランティーノの描く歴史ものとは違って、結末となる史実に変更はなく、ひたすらムカつく胸クソ映画なのだが、緊張感の持続と逆転逆転の連続で142分間気が抜けないし飽きもしない。
スクリーンの中は窒息しそうなほどのおっさん濃度99.9%。序盤から似たような容姿と肩書きのおっさんが次から次へと登場するので覚えきれないのだが、事態が動いていくうちに敵味方が分かれて次第に区別がついてくる。イ司令官の軍人としての筋の通し方には感動させられるが、とにかく参謀次長がクソで、国防長官がさらにクソ。でもって、すだれハゲ全斗煥が本当にぶっ殺したくなるほどイヤな奴で、演ずるファン・ジョンミンは相変わらず最高である。
本作はじめ、近年のタクシー運転手や、1987ある闘いの真実、KCIA南山の部長たちなど、自国の現代史を描いて大ヒットというのは韓国映画の実力だろうけど、苛烈な過去を忘れないという隣国市民の意志の現れでもあるのかも。
鮮烈のバッドエンド!!見応えたっぷり トイレでの高笑い
何の予習もなく見ました。最後は正義が勝つものに慣れてしまっている自分にとって、アレレ?負けちゃう、えっーーという展開になり強烈に響いた。
後から1212事件について勉強し全大統領の事と知り感慨深いものとなりました。
それにしても圧巻の演技で魅了されました、クーデターが成功し宴が開かれている会場に戻っても浮かれることなくすましたまま、一人トイレに入り込み上げてきた感情を抑えきれず出た「高笑い」!これできる俳優日本にいるのかな?(いるんでしょうけど)と思うくらいの名演技、名シーンです。
もう二回くらいみたい作品
つかの間の春 第五共和国への道
ひとりは権力に魅了され、それを奪い取るために自らの力を行使した。ひとりは国を守るためにその力を行使し、立ち向かおうとした。
1979年韓国で起きた粛軍クーデター、本作はその攻防の一夜を緊迫感ある演出でスリリングに描いたサスペンスドラマの秀作である。
青天の霹靂ともいえる朴正煕大統領の暗殺で空いた権力の空白。朴の寵愛を受け、朴に次ぐヨンナム軍閥のトップツーにまで登り詰めていたチョンがその後を引き継ぐのは必然だったのか。
朴正煕の5.16軍事クーデター成功を称賛する軍事パレードを主催したチョンはそれを皮切りに軍内部に朴の親衛グループである私的組織ハナフェを結成した。朴政権下ではもはや軍内部にはハナフェの人脈が腫瘍のように張り巡らされており、クーデターを阻止しようと奮闘したイ・テシンの敗北はその時点で既に決まっていたのかもしれない。彼はチョンではなくハナフェという朴正煕の亡霊と闘っていたのか。
18年もの独裁体制を敷いた朴の死後、政治活動を禁じられていた金泳三や金大中などの野党政治家が解放され、国民は民主化への希望を抱いた。しかし建国していまだ30年余り、民主化に至るには国はまだまだ未熟であった。時期尚早、それを誰よりも知っていたのがチョンだったのかもしれない。そのすきをついての政権奪取。国民の期待はもろくも崩れ去り、つかの間の春は終わりを告げる。
朴の死は単に独裁者が入れ替わるという以外なにものでもなかった。それどころか、チョンは韓国史上最悪の光州事件を引き起こし、いまだ韓国史上最悪の大統領として人々の記憶に残る存在であった。
朴正煕もクーデターにより政権を奪取し独裁体制を敷きはしたが、反面「漢江の奇跡」と呼ばれる経済的躍進を遂げ、国に大きく貢献した。彼の行った開発独裁により貧富の差は大きくなったが、この経済発展により長きにわたる植民地支配に甘んじてきた韓国国民に自信を植え付けたのは紛れもない事実であり、また韓国大統領の十八番ともいえるネポティズムや不正蓄財も行わなかったことでいまだ彼への国民の評価は高い。対してチョンはその真逆であった。そして粛軍クーデターや光州事件の責任を問われ、晩年をひっそり暮らし、没後は大統領経験者ながら国葬に付されることもなかった。
そんな悪の象徴ともいえる全斗煥を演じたファン・ジョンミン。前回も監督と組んだ「アシュラ」でも見事なヒールぶりだったが、今回は実在の歴史上の人物を演じるというだけに苦労もひとしおだっただろう。
すべての決着がついた朝焼けの中、トイレで一人不敵な高笑いをする姿はまさにダークヒーローのジョーカーを彷彿とさせた。
劇中二転三転するシーソーゲームのようなスリリングな展開が繰り広げられるため、また登場人物の名前も実在の人物とは変えてありフィクションということで結末は史実とは異なるのではと思うくらい先が読めなくなった。それくらいスクリーンに引き付けられたがやはり結末は史実通り。イ・テシンの必死の攻防もむなしく、国を守ろうとした彼の思いは人々の民主化への思いとともにもろくも崩れ去るのだった。
日本で軍事クーデターといえば思い浮かぶのは2・26事件。朴正煕は当時十九歳で地元でその事件を知り彼の脳裏に刻み込まれたという。
思えば人事が引き金となりクーデターに発展した点は粛軍クーデターと同じである。当時日本陸軍内で緊張関係にあった皇道派と統制派。その緊張の糸が切れたのは統制派幹部による左遷人事に怒った相沢中佐が永田鉄山を惨殺したのがきっかけだった。その後将校や下士官を巻き込んで1500人規模に膨らんだ兵士たちによるクーデターに発展。クーデター自体は未遂に終わるも、5・15事件から続く軍部によるテロ行為に当時の政府や天皇が畏怖したのは間違いなく、2・26以降統制派の東条英機の軍部での台頭も見られ、次第に軍による実質的な政権支配が現実のものとなる。
何よりそれ以前に起きた満州事変への国民の支持も大きかった。そして軍部による独断専行により日中戦争突入、もはや他国との駆け引き、外交を重視すべしという外交担当の助言も聞き入れられず太平洋戦争へと突入していく。
2・26事件はそれ自体は未遂ながら、軍部による政権の実質的奪取という意味では一連の流れを通して畏怖される軍部の存在感を増大させたおかげでクーデターは成功していたといえるかもしれない。
韓国の粛軍クーデターにしろ、日本にしろ、シビリアンコントロールが効かない軍部による独裁が何をもたらしてきたかは歴史が証明している。
本作は史実通りバッドエンドで終わるが、本作鑑賞後に「タクシー運転手」と「1987ある闘いの記録」を鑑賞すれば第五共和国とハナフェの終焉を見ることができ、落ち込んだ気分が浄化されるだろう。
このような作品が国内興行ランキング一位とはお隣の国の歴史や政治への関心度の高さがうかがえる。ちなみにこの年の日本のランキング一位は「スラムダンク」。あれもいい映画だった。日本って平和だなあ。
政治と軍人とが主導権を争う話
2時間半があっという間に過ぎた
K国以外の海外字幕版・日本語字幕版は、( )表記でも良いので、実名を記して欲しかった。
K国現代史は、架空小説の様に面白いので、鑑賞しましたが、
K国の混迷は‘’過去の出来事‘’として、終焉したわけでもなく、
今でこそ"こちら側"ではありますが、政治はいまだ混沌としており
日本語字幕では「友」と訳されはしていたが、タイトルエンド曲で「アリラン(朝鮮統一歌の題名)」を連発連呼していた事でも、K国の混沌さが、よく理解できると思います。
K国現代史は、複雑であり、1番面白くもある時期なので、K国現代史を知らない人には、予習してから、本作を観る冪だと思います。
日本的に判り易く解説すると、映画の主人公は、信長を直接手にかけてはいないが、まさに明智光秀であり、ライバルが秀吉となる。
崔 圭夏10代大統領は、家康的な毛利元就の立場に近いのかもしれない。
そして、ハナ会とは、暗殺された信長的な朴正煕 9代大統領親派である。
すると「光州事件」は、「刀狩り」に相当する。
この映画を観る前に、近年 映画化され続けているK国 現代史を理解する為に「KCIA 南山の部長たち」「ある革命の真実」「タクシー運転手 約束は海を越えて」「偽りの隣人 ある諜報員の告白」と言った映画を観て、予習しておく事が良いかもしれない。
歴史の暗部を見つめようとする意志が伝わってくる
私は同時代を生きてきましたが、軍事独裁政権が続いていた韓国の内実は、新聞や雑誌「世界」などによって断片的にしかわかりませんでした。韓国の政治状況は日本にも影響があり、1973年には金大中拉致など日本の主権侵害が起きましたが、うやむやに処理されましたた。
1979年10月朴正煕がKCIA部長によって暗殺されたことは、日本人にとってもショッキングでした。韓国が民主化するかと思いきや、1980年5月光州事件と軍事政権は続いた。
70代以上の方の歴史認識の欠落を埋めるのに役立つと思います。どこまでがフィクションかは不明ですが。
全斗煥役のファン・ジョンミンはいい人過ぎて、権力欲まみれのサイコパスという雰囲気に欠けます。
当事者である全斗煥が2021年に亡くなったことも、この映画が製作された要因かもしれません。展開に勢いがあり、最後まで飽きさせません。歴史の暗部を見つめようとする意志が伝わってくる良い映画だと思います、
すごいモノを観た!
重厚かつよくできた歴史エンタメ作品
一連の流れは教科書的には知っていました。
それを一本の映画としてどのように映像化するのか、それこそが一番の関心を持って観劇しました。
ただひたすら見事であり、悪役としての全斗煥や盧泰愚の行動に怒りを覚えつつも、民主的な手続きを踏まえた上での抵抗しかできない張泰玩らの頑張りには涙します。
このような骨太のエンタメ作品がきちんと成立してヒットする韓国映画業界は素晴らしいとしか言いようがありません。
様々な問題的をしてヒットした「ラストマイル」を蔑む意図はないですが、映画に求める表現のベクトルの違いには大きな差を感じざるを得ません。
「春」が潰える物語
恥辱の季節
ヤバ。まじでヤバ。
映画としてどうこう以前に、まずベースとなった史実がヤバすぎる。
韓国の歴史に疎い人間としては「KCIA」の大統領暗殺事件の後、そこから光州事件に至るだいたいの流れを知ることができて、なるほどなーと納得した。文字通り血まみれで勝ち取った民主化だもんなぁ。。
もちろん英雄譚として盛られてる部分はあるんだろうけど、いかに韓国が恥辱の時代を経て今の自由な空気を謳歌できるようになったのか、そのために少なからぬ血が流されたことも含めて、超ハードかつ誇り高い歴史の一端を垣間見ることができた。
観終わって劇場を出る人たちはみな、重いため息と沈黙に包まれていた。
そりゃそうだ、こんな題材をちゃんとスターを使って娯楽大作に仕立てちゃうんだから、韓国映画ヤバすぎるでしょ。。
内容は韓国における2.26事件であり、序盤は押井守の「パトレイバー2 」を連想した。そこにナウシカとしてのチョン・ウソンが舞い降りる…のだがしかし。
登場人物が多いしだいたい軍服なので敵味方の見分けがつかなくなるとか細かい問題はあるけど、後半に行くに従って解消するし、とにかくそれどころじゃない。
みんな大好きファン・ジョンミン、今回ふと松田優作みがあるなあと気づいた。顔が似てるというより、親しみやすいそのへんのニーチャンて感じなのに、なに考えてるかわかんなくて怖いとか、狂犬ぽい役が似合うとか、全体的に体型がヒョロっとしてるとか…長生きしてね!
帰り道、思わずその辺を歩いてる人に全員観て!と言いたくなった。ていうか観て!
全175件中、41~60件目を表示