「失敗すれば反逆者、成功すれば革命だ!!」ソウルの春 琥珀糖さんの映画レビュー(感想・評価)
失敗すれば反逆者、成功すれば革命だ!!
実際のクーデターの成功したのか?失敗したのかも全く知らなかったので、
悪役面をしたクーデターの張本人チョン・ドゥグァン役のファン・ジョンミンが
制圧されるものだと決め込んで観てました。
好感度満点のチョン・ウソン(イ・テシン役)が最後にはヒーローに
なるのだ・・・との思いは、儚くも消え去りました。
この硬派の韓国現代史とも言える誠治映画を1300万人が観たと聞くと
韓国人は自国の歴史や政治や社会に関心が高いのだなぁと思いました。
クーデターを成功させたチョン・ドゥグァンは1980~1988年まで
大統領を務めた全斗煥(チョン・ドゥファン)がモデルですよね。
広州事件で民主化運動をを武力で制圧した悪名高い大統領なので、
悪人面も当然なのでしょう。
映画は1979年12月12日の夜8時から翌朝の5時までの9時間を、
順を追ってリアルタイムで再現して行きます。
クーデターの成否も、常にひっくり返り、本当に結果がどう転ぶか?
全く余談を許しません。
チョン・ドゥグァンの用意周到な狡猾さ、それが勝因でしょうね。
ともかく粘る粘る諦めない‼️
真面目一方のイ・テシンなんて赤子の手を捻るようなものでした。
電話戦略で一人一人の将校を寝返らせたり、武力で脅さずに
絡め手で人心を操る。
ドゥガァンは本当に頭の働くやり手でした。
自国の歴史を掘り起こして検証する、そんな映画に多くの予算が
かけられて国民も映画館で観る。
韓国は映画に関しては、自由で元気がありますね。
ちょっと羨ましいです。
12月4日現在、韓国は大変なことになっています。過去の軍事クーデターなどが単なる歴史上の挿話で終わっていない、現在と地続きになっている、とつくづく感じました。
コメントありがとうございました。失敗すれば〜のセリフは印象的でしたよね!私もつい使ってしまいました。おっさんだらけでも興行的に成り立っているのが韓国映画のすごいところだと思います
琥珀糖さん
残っているのですね。
琥珀糖さんご自身はお辛いでしょうけれど、琥珀糖さんのレビューに出逢える、という事で安心致しました。
国を護る為に自衛官になられているでしょうから、戦いたくはないでしょうね。
災害時に尽力し、人道支援に力を注ぐ、そんな自衛隊であり続けて貰いたいと思うのは、私自身が、かなりの平和ボケなんだろうと思っています。
琥珀糖さん
コメントを頂き有難うございます。
‼︎
琥珀糖さんは、とても丁寧にレビューを書いていらしたので、本当に驚いています。
以前投稿されたレビューは残っていない、という事でしょうか??
だとすれば更に衝撃的です。。
こちらこそ宜しくお願い致します。
命を投げ出してでも戦うべきだ、とは全く思っていませんが( 平和ボケそのものですよね。。 )、兵役も無いし戦い方も知らない日本人が戦う事なんて出来るはずもないと、本作鑑賞後に強烈に感じた事を思い出しました。
ある日突然戦う事が、今の日本人に出来るとは思えません。