「正義は勝つ!!」ソウルの春 落ち穂さんの映画レビュー(感想・評価)
正義は勝つ!!
話は、政権を奪取しようとする男と首都防衛の責任者がお互い権力・知力を尽くして戦うというものです。
韓国の歴史を全く知らないので、正義は勝つ!と、首都防衛司令官を心の中で応援して、あっという間の2時間半でした。
ギリギリまでどちらが勝つかわからないレベルだったのは、映画ならではのアレンジなのでしょうが、その攻防戦は文句なしに面白かったです。
民間の車を渋滞させて戦車を通さないようにするなんて平和かつ秀逸な作戦で、ヨシ!これで流れはこちらに来たんじゃないか?!と思ったり、無能な上層部が足を何度も掬ってきて呆れ果てたり。
でも、敵も、先輩たちは右往左往するだけの無能ばかり。ハナという結社の団結力(電話架けまくりなのは笑えましたね)と保安司令官の胆力と恫喝力がなかったら、どうなっていたことか。
保安司令官のクーデターへの持ち込み方が、頭の悪い不良の高校生みたいな計画性の浅い内容な上、成功した時には一番の親友とイタズラっ子のように笑いあったり、勝利確定後にハイタッチする様には邪気がなくて、本当はただ子供のままの魅力的な奴なのではと勘違いしたくなる瞬間を見せつつ、首都防衛司令官の敗北をトイレで1人馬鹿笑いして満喫する様は悪人そのものだったりと、味わい深いキャラでした。
とは言え、最後の最後まで、正義のイケメン側に何かドンデン返しがあるのではないかと思ってました。
そう、でも、たいてい史実物はツマラナイ結果なのです。
正義は勝たない………
嘘だろ……韓国……
この点で、☆0.5マイナスです。
ラストがイヤすぎます。
でも、こんな暗黒時代に突入した韓国が、どうやって今に至れたのか、ちょっと歴史読んでみるかという気にはなりました。
それと、まぁこんなことを言っても仕方ありませんが、アメリカが国防長官を追い返さず1日だけ保護していれば、歴史は変わったんだなとも思いました。