ランサム 非公式作戦のレビュー・感想・評価
全11件を表示
【"タクシー運転手1986年 レバノン・ベイルートバージョン"前半のコミカル要素と後半のハラハラドキドキのシリアス度合いの匙加減が、絶妙な作品。ラストのムネアツな展開も宜しき作品である。】
ー レバノンで拉致された韓国人外交官の救出に挑む野心家の外交官と詐欺師まがいの韓国人タクシー運転手との序盤はコミカルな駆け引きを、徐々に心を通わせた二人の姿と共に、ベイルートのゲリラとの命懸けの戦いを描いたポリティカルアクション映画。実際に起きた韓国人拉致事件に着想を得てユーモアとスリリングシーンテンコ盛りで描き出した作品。ー
■粗筋
内戦下のベイルートで韓国人外交官が行方不明になった。
その事件が忘れ去られた頃、野心家の韓国外交官のミンジュン(ハ・ジョンウ)は、消えた外交官が人質として生きているという情報をつかむ。
身代金を手にベイルートへと向かったミンジュンは、大金を狙ったギャングに襲われたところを、韓国人のタクシー運転手パンス(チュ・ジフン)に助けられる。
協力の見返りを求めるパンスと渋々ながらも行動をともにすることになったミンジュンは、戦火のベイルートを突き進んでいく。
◆感想<Caution!内容に触れています!あと、べろべろに酔っているので、文章がオカシクても、怒っちゃ嫌よ!>
・今作品は実話がベースだそうである。が、詳細は間接的にしか描かれないが、今作品でもチョンドファン大統領の軍事独裁政権時の闇が関与している。
・序盤は韓国のオ外交官が、レバノン内戦の中、ベイルートのギャングに誘拐されるシーンから始まるが、アメリカの外交官を夢見るイ・ミョンジュンが名を挙げる為にベイルートに赴く辺りは、かなりコミカルである。
・出会った韓国人のタクシー運転手のパンスは調子が良いが、一癖ありそうである。
・そして、パンスはミョンジュンが裏社会と繋がる富豪の画商ヘイスに、ピカソの"朝鮮の虐殺"の画を売り、調達した250マン$を、まんまと盗むのである。
・だが、パンスは恋人のライラにその行為を激しく糾弾され、しょんぼりとしてイに返しに来るのである。クスクス。パンスが根っからの悪人ではない事が分かる可笑しいシーンである。
・この作品は、ここからハラハラドキドキシーンがテンコ盛りになる。捕らわれていたオ外交官を救出するシーンや、ギャングに終われるシーン。
・だが、ミョンジュンはパンスの助力もあり、見事にオ外交官を助け出す。で、ここからが沁みるのであるが、ミョンジュンはパンスの身を案じ、国外脱出の枠が二つしかない事を知りながら、パンスに自分の枠を譲って国外脱出させるのである。沁みるなあ。
・そしてミョンジュンはレバノンの武装部隊に捕らわれるのであるが、韓国の仲間達の決死の行為により、国外脱出を許されるのである。この辺りは、エンドロールでも流れるが、韓国の近代史の謎になっている。チョンドファンが絡んでいるからである。
・そして、ミョンジュンが韓国は漸く帰国した時に笑顔で待っていたタクシー運転手の姿。それは、恋人ライラと共に韓国に帰国していたパンスだったのである。沁みるなあ。
<2024年10月30日
日本で最初に活動写真が上映された1897年(明治30年)に長野県内で初めて活動写真の上映が行われ、1919年(大正8年)に長野演芸館(現 長野映画興行)に買収されて「相生座」と名を改めた日本最古級の営業映画館である名画テンコ盛り上映の長野相生座・ロキシーにて鑑賞。
そして、今から、権堂アーケード通りに呑みに行くのである。キッパリ!
果たして、明日のキッツイ仕事をNOBUはこなせるのであろうか?大丈夫か?オイラ!
それにしても、出張先で、歴史ある映画館で観た映画が面白い僥倖感は堪らないよね。😃じゃあね。>
見応えのある救出劇
どこまで事実に基づいているかはわからないが、最後まで「一体どうなる?」との思いで見た。
韓国映画でラストにスカッとすることは稀で、今作も迷ったが、観て良かった❗️
中東の怖さが充分伝わってきた。警察も頼りにならない世界。よくぞ、やり切ったと思う。
カーチェイスもなかなかで見応えあった。
勇気ある行動
韓国映画の「モガディッシュ」「極限境界戦」アメリカ映画の「カンダハル」と、似たようなな作品多々あるが、この手の映画は興味深い。
本作は今ひとつ、緊張感がフルマックスにはならなかったが、それはアクションシーンがサービス的に盛り込まれたせいかもしれないな。
果たして身代金は結局誰が払ったんだろうか?
すごかった
実際の事件を元にしているというのだけど、ちょっと盛りすぎではないだろうか。敵があんなに統率されているとは思えないし、一回解放した人質を奪い合うなどそこまで執念深くないように思う。外務省の職員が主人公で、エリートすぎて好みではない。自分の身代わりでタクシーの運転手を先に帰国させるのは泣ける。
この手のストーリーは溢れてきたにも関わらず🙄
最後まで飽きることなく楽しめました☺️
運転手が持ち逃げして、その後、自分から改心するんじゃなくて、彼女に死ぬほど軽蔑されたために改心するのも、リアリティがあってよかったなと😏
トランク開けた時に、これも敵の罠で襲われるんじゃないかと思ったのは、いろんなどんでん返しを観すぎたせいで、いかんいかんと思いました(^^ゞ
それにしても、見れば見るほど、韓国の大鶴義丹でした(笑)
韓国の暗部を描いたアクション映画
レバノンの韓国外交官が拉致され、身代金を持って救出に向かう韓国の外交官のお話。
笑いあり、アクションあり、感動ありの痛快映画でしたね。
拉致事件は本当にあった話だけど、それ以外の部分は全てフィクションとのこと。
ただ最後韓国政府が身代金の半分を払わなかったというのは本当らしい。
結局この半金はジュネーブにいた画商の仲介人が払って事なきを得たんだけど、韓国政府は今もってこのお金を払っていないとのこと。
ちょっとこれは酷い話だと思いますね。
それにしても韓国は「モガディシュ 脱出までの14日間」もそうだけど、この手のエンタメ映画の作りが本当に上手。
恥ずかしながら日本も見習った方がいいよ。
映画では描かれない消えた250万ドルって、どこに行ったんでしょうねえ
2024.9.10 字幕 T・JOY京都
2023年の韓国映画(133分、G)
1987年に実際に起こった韓国人外交官誘拐事件をモチーフに作られたカーアクション映画
監督はキム・ソンフン
脚本はキム・ジョンミン&ヨ・ジョンミ
原題は『비공식작전』で「非公式捜査」、英題は『Ransapmed』で「身代金」という意味
物語は、外務省の外交官・イ・ジョンミン(ハ・ジョンウ)が、後輩に先を越されてやぐされるところから始まる
課長のパク・スンホ(パク・ヒョングォン)は彼を宥めるものの、大卒で出世が決まることに辟易していた
その後、ジョンミンは中東担当を任されることになり、慣れない業務に残業する日が増えてくる
そんなある日、仕事終わりに1本の電話を受けてしまう
それは、1年7ヶ月前に行方不明になっていた外交官オ・ジェソク(イム・ヒョングク)からのもので、彼は外交官だけが知る暗号を電話越しに伝えてきた
その後、その情報は外務省内外に波及するものの、外務省は省内で問題解決をしようと考える
部長(チェ・ジョンウ)は威圧的にそれを制するものの、ジョンミンはレバノン行きを志願し、それが受理されることになったのである
映画は、出世と引き換えに危険地帯に向かうジョンミンを描き、元CIAの中東情報通のリチャード・カーター(バーン・ゴーマン)、スイスのジュネーブにいる表向き美術商ヘイス・シャント(マルシン・ドロシンスキー)を経て、現地の武装勢力カリム(フェフド・ベンチュムシ)へと繋がっていく
映画の内容は2147年ぐらいまで秘密になっているようで、カーターとヘイスのモデルの人だけはわかっているようだ
物語は、ミンジョンが現地に行って、トラブルが起こる中で不正入国している韓国人タクシー運転手キム・パンス(チュ・ジフン)に助けられるという展開を迎えている
どこかで聞いたことのあるような設定になっていて、現地に訳ありの同胞がいて、それが信用できない人物として登場していた
そこから、誰を信じたら良いのかという駆け引きがある中で、ジョンミンは任務を全うするために全てを捧げる覚悟で臨むのである
映画は、史実ベースだが非公開情報のため、どこまで本当のことかはわからない
感覚的には情報の流れと外務省内のパワーゲームあたりはガチで、現地で起こったことは演出が多いように思えた
そのあたりの「どこまで本当か」はさほど重要ではないのだが、テロリストと金銭のやり取りをしたという事実は公表できないものだと思う
それは、次々に同じような事件が増える可能性があるからだが、おそらくはこの情報が世に出た段階で、韓国は中東から完全撤退をせざるを得なくなるのだと感じた
いずれにせよ、政府は関わっていませんよという設定で動く対テロ問題はたくさんあるが、本作はその王道を行く感じになっていて、事実かどうかはさほど関係ないように思える
五輪などの対外的なイベント、選挙に関わる動向などが優先され、国際政治の汚点は表面化させられない
そんな中でも、同胞を思う気持ちから無茶をする外交官がいた、という作品になっている
なので、そう言ったハラハラ感を堪能できれば良いのではないだろうか
TRUST ME!
中東ベイルートで拉致されてる韓国外交官を助けようと現地へ向かった韓国外交官イ・ミンジュンと現地でタクシードライバーをする韓国人キム・パンスの話。(実話に基づく)
ベイルートへ着き指示されたタクシーには乗れず、追ってから逃げようと「助けてくれ」と飛び乗ったタクシーで韓国人キム・パンスと出会い…、キム・パンスの要望アメリカビザを約束に現地を同行する事になるが…。
額に入った“子供の描いた絵”の下に「隠された絵」で交渉金を手にし、交渉金を手にしたのも束の間、現地警察?から追われ、拉致してる組織にも話だだ漏れで…、観てるこっちも焦らせるBGMと始まってくけど、そんな時でも忘れない韓国作品ならではのコミカルさとユーモアもありで恐さもあるけど笑えて楽しめる。
散々騙しあって金奪ったり、ビザ取得してあげる何て嘘もあったけれど、ラスト終盤の国連の飛行機、帰れる席は2席だけ、察したパンスもだったけれど、その席を助けた外交官とパンスへ譲ったミンジュンの優しさだったり、難を逃れて国へ戻れたミンジュンとパンスの再会には少し涙と楽しめた。
あと作品観て感じたのは中東って韓国人に対して何かあるんですかね?てかよそ者に対しイ厳しいだけ?やたら韓国人ってだけで周りからの目が厳しい様に見えたので気になった。
お金は
払って欲しいですよね。これから、2度と救いの手が出ないかもしれないですよね。外交官達が、自分達の給料まで供出して仲間を助けたいと言うシーンにはグッと来るものがありました。
拉致とか異国は怖い
中東課所属の外交官が現地で奮闘するなか、現地でタクシードライバーをしていた韓国人の協力を得ることになるわけですが。。
このタクシードライバー、どこかで見たことあるかな??と思っていたら、宮の皇太子役の彼でしたか!!!
このドラマは見ていたし、「クールな皇太子」がなかなか適役でしたが、今回は月日を重ね「タクシードライバーをしているものの相当なヤマ師」という役で、緊張感のある作品に少しの息抜き効果も出していました!
一度は身代金の大金に目がくらんで持ち逃げするも、彼女に怒られて返しに行くとか。。実にリアルな感じ。実話を元にどのあたりがフィクションなのかは分かりませんが、このあたりのエピソードにはリアリティがありました。
*****
また、なんとかお金を渡せて青いトランクから拉致された外交官を救出出来た!!と思ったらまだまだ余談を許さぬ事態。。。
えーもうここまでも充分皆頑張ったから、シンプルに帰国させてあげて〜!と思いつつも、国境まで行かないと政府が送金しないとか。。ちょっと待ってくれ政府酷すぎるじゃないか!!
ここで動いたのは同じ外務省勤務の1人1人の職員達。署名と自分達の給料を出すから送金して同胞を救ってくれと上官に嘆願とかさ。。。いやいやその前に上がスパッと送金なりの手配を素早くやろうよ。政府内で送金を阻止する課があるとかもう政府の機能が終わってる。。。
結局組織になると動きは遅いしオリンピックだ選挙だわけわからん状況との兼ね合いとか気にするようになって、まともに航空機を手配とかしてた部署のほうが邪険にされるなんて。。
外国人の交渉人?仲介人?が、「外交官個人個人の想い」を電報や署名から感じ取り、善意で動いてくれて(取り急ぎ政府より前に自腹で送金して)なんとか現地の奪還作戦が遂行されるとは。。綱渡りにも程がある(涙)
帰るだけでも結局2人を先に帰し、残った主人公は1か月も無駄に勾留されるとか。。拉致も勿論嫌だけど、ただ同胞を助けに来ただけの何も悪く無い外交官もすぐ次の便で出国出来ず、不当な勾留を受けるとか。。
ますます言葉も文化も違う国には行きたくないと思いました。ただもう怖すぎ。
*****
しかし、今回政府が立て替えてくれた方にお金を払ったor払ってない、の記録が曖昧なようで。。2047年までこの記録は開示されないという衝撃のエンドロール。
でもそこも含めて、政府への抗議の気持ちもこめてこの映画を製作したのかな、と思いました。
製作陣の心意気に天晴です!
先日の「ソウルの春」に続き、骨太な韓国映画でした!
実話ベースのバディ・ムービー
通常スクリーンで鑑賞(字幕)。
実話ベースならではのリアリティーに溢れるバディ・ムービーの秀作だ。ハリウッド映画と見紛うばかりの迫力のアクション・シーンにハラハラさせられた。己の信じるもののために命をかけて戦った人たちは、栄光の影に隠れ、誰にも称賛されることは無い。虚しさがありながら、生まれた絆に清々しさを感じさせるラスト・シーンが最高。パンフレットの背景解説を読むと物語の背景への理解が深まるのでオススメする。
全11件を表示