ドラレコ霊のレビュー・感想・評価
全6件を表示
相続霊のラストを解釈してみたらゾッとした
本編は3つの作品のオムニバス形式。
2つ目の「相続霊」について
大きな映像的な仕掛けはないため、役者、涼邑芹の演技が問われる脚本になっていたが、
抜群の演技で大変没入できた。
脚本について、最後のオチは解釈の余地を持たせたものだった。
1人で鑑賞したため、1人で解釈していたら一番”ゾッと”したので誰かにシェアしたく投稿。
最後のシーンは、莉央が病院服で自宅に帰るシーン。
ここで大きな疑問が起きる。
他の2作と違って、莉央だけ「霊に殺されなかった」。
なぜ、襲われなかったのか?
構成を振り返る
①玄関に居座る占い師にとまどう莉央
②スマホで妹/彼氏から着信。腕には傷が。ただし身に覚えがない
③異変を感じて、何かを知ってそうな占い師に頼るべく玄関を開ける
④スマホで妹/彼氏から着信 だんだん様子がおかしい。 ただし占い師には見えていない様子
⑤記憶のフラッシュバック。霊登場、ゆったりと気を失う
⑥病院服で自宅に帰宅
②③のシーン
(1)腕に注射痕があったこと
(2)霊感をもった占い師に
1回目は、履き物が右左で違う姿を見たこと、
2回目は、パジャマ姿のまま歩いているのを見たこと
3回目今回、取り憑かれていることをみて慌ててついてきたこと
を告げられる
このことから、【莉央が精神病を患っていて投薬中であること】が推察される。
人間は、辛い記憶は忘れようとする動物だ。
②で記憶を失っていたことも繋がってくる。
④⑤のシーン
(1)昔、妹に彼氏を奪われたこと
(2)現彼氏がストーカー化して、逃げ回っていたこと
(3)両親が亡くなって遺産相続のタイミングだった
(4)莉央は警察に捕まっていない
ことがわかる。
こららを組み合わせると、
【ストーカー化した彼氏に恨みがある妹を殺させて遺産を相続するとともに、罪を彼氏になすりつけた】ことが推察される。
彼氏が妹を殺して捕まったから、莉央は「無罪」で街中を歩けるわけだ。
ストーカー化した彼氏が、映像作品中に莉央を殺しにこないのも合点がつく。
(きっと刑務所で捕まっているのだろう)
ただ、大きな疑問が出てくる。
⑥のシーンだ。
なぜ莉央は襲われなかったのか?(再掲)
これはメタ要素だが
他2作では
(1)しっかり登場人物は霊に殺される
(2)霊は全員見える(カメラにもうつる)存在
であった。
ここでおそらくヒントになってくるのが占い師の存在。
(2)に対して、占い師には全く「見えていない」。
最初に、「霊感がある」ことを占い師は自称しているが、
④⑤のシーンでまったく「霊を見ていない」(悲鳴とかあげてない)
また、亡くなった彼氏/妹の電話の声も「聞こえていない」
それはなぜか。
相続霊は現実世界に存在していないのではないか?
「相続霊は現実世界にはいない、莉央の精神世界で生み出した霊」
なのではないか━━━━━
自分にとっての負債(ストーカー彼氏、鬱陶しかった妹)を処理して
大きな財産を手に入れることができたが、
同時にドフトエフスキーの罪と罰のような
「罪の意識」を相続してしまったのではないか━━━━
つまり、「相続霊」=「罪の意識」なのではないか━━━
この仮説であれば諸々合点がつく。
・占い師が、電話している姿/霊に襲われた姿を認識できないこと
・倒れた後に霊が莉央を物理的に殺せないこと
・そして、最後に「病院服」で再度帰宅すること━━━
⑤の最後のシーンは、力尽きたように倒れて目を瞑るシーンだ。
おそらく、きっと目が覚めた次の日、
精神病院に出かけるのだろう。
ただ、彼氏を操って妹を殺したことは決して人には打ち明けられない。
そして、殺人現場の「自宅」に帰ってくると毎回フラッシュバックしてしまう。
玄関の鍵を閉めると同時に、何度も「罪の意識」に呪われ
気づいたら倒れて力尽きたように気を失う━━━
そんな、「罪の意識の終わらない呪い」を描いた作品なのでは?と思いました。
そして、
人間誰しも(大小あるが)何かしら、
過去に「忘れ去りたい罪」を犯してきたはず。
上記のような解釈をしてしまうと、
鑑賞者自身の中の「忘れ去りたい相続霊」に気づいてしまって、
鑑賞者自身が呪われるエンディングになっていることに気づき、
一番ゾッとしました。
(この考察を最後まで読んでいただいた方、
あなたに「相続霊」を「相続」してしまい申し訳ありません。)
恐怖の短編ホラー劇場
千葉誠治監督による短編ホラー3作のオムニバス映画。 短編ホラーは余計なシーンがないのが良いですよね。 終始怖いのです。 そして怖い話が終わったと思ったらまた怖い話がやってくる。 1作につき15~20分と短いながらも、展開の読めない恐怖が味わえます。 ホラー映画の良し悪しは役者の力量によるところが大きいと思うのですが、みなさん良い演技をされています。 特に2作目の「相続霊」に出演の涼邑芹さんの息を呑むような演技にはゾクゾクさせられました。 個人的にはこの「相続霊」が特に怖かったです。
Alert
3本のオムニバスからなるホラー映画という事で、ものは試しに鑑賞。
1本目はタイトルでもある「ドラレコ霊」。ドラレコに映っていたマネキンが襲ってくるというシンプルなお話。
そんなとこ行ったら確実に何かいるでしょ…というところにポンポン飛び込んでいくので、案の定呪いか何かに引っかかってマネキンに殺される…という超オーソドックスなホラーでした。
ドアが自動で開閉しまくるところが違和感ありまくりでちょっと面白かったです。
2本目は「相続霊」。遺産的なものの相続かな?と思ったらそこはふんわり触れる程度で、彼氏が間違って主人公の服を着た妹が殺してしまって、その霊がやってきた…といった感じで基本は玄関と風呂場と部屋での撮影というリーズナブルだな〜と思いながら観ていました。よく分からないまま終わって、そこからループ?に入っていくんでしょうが、今作ではここで終わりなのでなんだかモヤモヤ。
3本目は「心霊配信」。ここ数年のホラーでは定番の配信中に霊が現れたといったやつで、伊達さんのファンということもありこれを一番楽しみに鑑賞。声優の仕事でもっと見たいのにな…と思っていましたが、演技の方もお上手なので、これきっかけで色んな方面の仕事が増えればなぁと思っていたり…。
内容は呪われたホテルに突入した姉が呪われて失踪したのを妹と従兄弟が探しにいくといったやつで、そのホテルの管理人が気狂いでむしろそっちの方が怖いなと思っていたら、Siri的なやつに警告されまくって、管理人を生贄に出したら事が収まったかと思いきや呪いは持続していて…みたいな一方通行なホラーでしたが、あのアラーム音は心臓に悪いですね。あれならすぐ起きれる気がします笑
薄味ホラー3連発、50分という超短い作品で、映画館で流す意味はあまり無いかなと思いました。女優さんは全員綺麗だったので、それ目当てに行くのはいいのかもしれません。
鑑賞日 2/27
鑑賞時間 19:20〜20:20
座席 D-12
3つの楽しみ方
本作品は3つのストーリーが楽しめるオムニバス作品という特性があり、また、どの作品もハッキリとした結末が無いので観客がどのようなストーリーなのか考察できるという3つの楽しみ方ができる。 なので何度でも観て、様々な考察をして、映画を観たファン同士で語るのも楽しみ方のひとつかもしれない。 ホラー映画らしからぬワクワクする作品だと思った。
初めての映画出演とは思えない。
出演する女性の方々は、初めての映画に出演する方がたくさんいるっぽい。 でも、そんな風には全く見えなかった。 声優だったり、アイドルだったり、下地や素養があるのかな。 あとは、演出と撮影などのスタッフワークの賜物か。 どちらにしても、短編オムニバス3本は、テンポよく楽しく見れた。
地縛霊?
心霊に纏わる繋がりのない3話のオムニバス。 ドラレコ霊 事故車に取り付けられていた格安中古ドラレコを買ったら、初期化した筈ののSDカードに謎の映像が残っていて巻き起こる話。 ドラレコの記録映像にしては随分と前後映像が入っていますね…からのえっ!それ?T-Xかよっ!!というか心臓発作じゃないんですね。☆1.5 相続霊 亡くなった両親から相続した一軒家に帰ったら、不穏な事態に巻き込まれる話。 とりあえず、さっさと警察呼びません?からのなんだかチョロい女ですね…で、何で記憶ないの?からのクソ姉妹にクソ彼氏ですねという印象しか残らなかった。☆0.5 心霊配信 心霊アイドルとして曰く付きのホテルを取材していた姉が配信後失踪する話。 デジタルなのにアナログの様な途切れ方をするAIもさることながら、姉妹揃って下調べさないんですか?なツッコミどころw従兄も最初から一緒に行けば良いのに…と思っていたけれど、落とし方がなかなかgood!その後の車の中は余計だったけどね。☆2.0
全6件を表示