津島 福島は語る・第二章

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津島 福島は語る・第二章

解説

福島第一原発事故により帰還困難区域に指定された福島県浪江町津島の元住民たちを取材したドキュメンタリー。

福島県東部の阿武隈山系の山々に囲まれた浪江町津島は、人口約1400人の平穏な村だった。しかし2011年3月11日の福島第一原発事故直後、原発から北西に30キロ離れた同村にも大量の放射性物質が降り注ぎ、帰還困難区域に指定されたまま、本作が製作された2023年現在も多くの住民が帰れずにいる。

ドキュメンタリー映画「福島は語る」の土井敏邦監督が、裁判記録「ふるさとを返せ 津島原発 原告意見陳述集」に記された住民たちの言葉に衝撃を受け、原告32名のもとを訪ね歩いてインタビューを敢行。貧しかった開拓時代の記憶、地域コミュニティと共にあった暮らし、受け継がれてきた伝統文化、今は亡き家族との思い出、さらに避難先で起こった子どもたちへの差別やいじめについてなど、総勢17名による証言の数々を、全9章、約3時間にわたって映し出す。

2023年製作/187分/日本
劇場公開日:2024年3月2日

スタッフ・キャスト

監督
製作
土井敏邦
撮影
土井敏邦
整音
藤口諒太
編集
土井敏邦
音楽(歌)
李政美
音楽(作曲)
李政美
音楽(作詞)
武藤類子
写真提供
森住卓
宣伝デザイン
野田雅也
尾尻弘一
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フォトギャラリー

映画レビュー

4.5貴重な無二の記録

2024年3月25日
iPhoneアプリから投稿

丁寧で真摯な質問により浮き彫りにされた喪失とは?

土地、生活、文化、伝統そして人同士の思いやりと関係性

故郷を追いやられた住民は、それらの重要性に気づき、心より大切にし愛していたことに思いを馳せる。

彼等が原発事故により失ったモノの大切さ、そして取り戻す方策の無さに、見る我々の心は痛む。

しかし原発を選択し自分等を中心に便利に生きる我々は、事故の影響は免れてはいても、既にその大切なものを自ら手放しているのではないだろうか?

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xa

5.050年、100年先にも必ず残る作品

2024年3月10日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

声を荒げるわけでもなく、誰を責めるわけでもなく、住民一人一人の言葉で心の内が語られていく。
その合間に映される桃源郷のような豊かな自然、かつての写真の底抜けの笑顔、笑顔、笑顔。
ナレーションの音声もなく、監督の目線で一緒に話を聴いてるかのように進む。
これだけの郷土愛。生きる人々のあたたかさ。歴史や文化や伝統を大切にし、地域全体が家族のように結びついている。そんな人々が、お別れの挨拶もできぬまま、散り散りに避難を余儀なくされ、役人から「100年は帰れない」と言い渡される。
どれだけの絶望と悲しみ、怒りだろうか。
こんな思いを抱えている方々の心の内を聴かせていただくことの稀有さ、大切さに涙しました。正に、土井監督の人間性に触れたからこそ引き出されたものですね。監督は、ご自身は黒子で皆さんの言葉の力が強いからだ、とおっしゃってましたが。
また、監督は、50年、100年先にも必ず残る作品だとおっしゃってました。
利害があり、TVではなかなか放映は難しいかと思いますが、経済至上主義とは次元が違う、人としてもっと根源的で大切なものを問うている作品です。
残すべき、伝えていくべきものですね。
どうか、たくさんの方に届きますように。

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ゆ

5.0今、観るべき映画

2024年3月10日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

悲しい

難しい

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よっしぃ

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