「制作陣にはどうか厳しい意見にも耳を傾けてほしい」劇場版 うたの☆プリンスさまっ♪ TABOO NIGHT XXXX カルナイ担さんの映画レビュー(感想・評価)
制作陣にはどうか厳しい意見にも耳を傾けてほしい
大好きなグループ。今となっては大好きな映画。
低評価など付けたくありませんが、少しでも多くの製作された方々に届いて欲しいので、公式へ送ったメールから抜粋して投稿します。
長文です。
うたプリファン歴10年になります。
ずっと夢見ていたものが、劇場版として形となったことは本当に本当に嬉しく思っております。
その一方で、作品を観て抱いたのは「素晴らしい」と思う気持ちと同じくらい、もしかするとそれ以上に「残念だった」と感じる点もありました。
公式に送ったメールには良かった点も送りましたが、長くなるので、このレビューでは特に伝えたい残念だった点を抜粋します。
他の方のレビューに共感した点もありますので、似た文面があるかもしれません。
【残念だった点】
• 宣伝の仕方について:
主題歌ジャケットやキービジュアルが怪盗衣装、さらに事前グッズも怪盗モチーフだったことから、ファンの多くが「ライブの中心は怪盗パート」と予想していたと思います。
実際、主題歌のタブキスのCDジャケットは怪盗衣装でしたし、公開されたOPもほぼ怪盗姿のみで構成されていました。ところが、ふたを開けてみると怪盗パートはメドレー部分で終了。
様々な役が演劇的に繋がっているという構造は、公開前には十分伝わっていなかったと感じます。
伏線らしき情報(エリア制など)があったとはいえ、もう少し丁寧に告知していただければ、ファンもより理解・期待を持って臨めたと思います。混乱が起きたのはやむを得なかったのではないでしょうか。
• ライブとしてのテンポの悪さ:
演出の挿入が曲の流れを断っている。
• フル尺の楽曲がなかった:
単独ライブ形式なら、主題歌だけでもフルで聴きたかった。
• ソロ曲のコール:
曲の世界観を損なうような無理なコールの挿入は控えていただきたいです。(特に蘭丸ソロ、嶺二ソロ、藍ソロ)
そもそも、歌詞カードに元々ないコールは入れる必要性を感じません。
• 衣装やセットデザイン:
個人的には警備員のサングラス、肩の棘、腕出し、腕の刺青、謎の船?などはあまり好みに合わず、特に「ゴッラブ」で船が登場する演出には戸惑いを覚えました。
さらに、インタビューで監督ご本人による「これは自分の趣味嗜好だ」と受け取れるような発言があり、正直なところ、洗練されていないと感じた部分がその趣味によるものだったのかと思うと、余計に残念な気持ちになりました。
ただし、これらの演出がメンバー自身の提案や選択であることが事前に描かれていたら、受け入れ方も違っていたと思います。
ドラマCDやインタビューなどで彼らがその背景を語っていたら、もっと自然に楽しめたのではないでしょうか。
• 袖が落ちる演出:
他の演出が幻想的なのに、ここだけ物理的な処理で違和感が強かった。
• カメラワーク:
推しの姿や、せっかくの振り付けが見えないほどの目まぐるしいアップや回転がとても残念でした。
CGライブの「ALL STAR STAGE」でも定点カメラを望む声が多かったことを改めて認識していただきたいです。
歌唱しているメンバー以外はほとんど映っていないため、踊っていてもどのような動きをしているのか見えないのが非常にもったいなく感じました。
「ゴッラブ」では、大人しい振り付けの中で唯一動きが出るラストサビの場面で、急にカメラが引いて振り付けがよく見えなくなり、会場を映す意図は分かるものの、最終的にカメラが背後に回ってしまい、藍が見切れてしまったのは残念でした。
また、尺が短い中で「ミニグリ」という全く知らないキャラクターだけのカットを何度も挟む必要があったのか疑問です。
ミニグリの登場も、たとえば事前のドラマCDなどでメンバーが案を出すシーンがあれば、もっと自然に受け入れられたと思います。
メンバーを引き立たせることよりも、製作側の「こんな撮影技術があるんです!」というアピールの方が前に出てしまっているように感じられる場面があり、それがとても惜しく感じました。
• アンコールの途中での暗転(初週):
あれではまるで未完成品です。
正直、今回のライブで、製作チームに1番腹が立った部分です。
• 1回で全体を理解しにくい:
製作の方々がやりたい事を見せられるばかりで、ファンに対して、このライブを一緒に楽しもう、理解してもらおうという努力を感じられませんでした。
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観る人の性別や年齢によって、受け取り方や評価が大きく変わる作品でもあると思います。
監督の考える「かっこいい」と、多くのファンが求める「かっこいい」にはややズレがあったのではないでしょうか。
シリーズとしての積み重ねがある中で、このような方向性の違いが生まれたのは、ややリサーチ不足のようにも感じました。
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誰しも、自分たちが時間をかけ、心を込めて作り上げたものを否定されるのは辛いことですし、腹が立つこともあると思います。
それでも、そこで耳を塞いでしまう方がもし製作チームにいるとしたら、ファンとしては「声が届かない」と感じてしまいます。
そのような姿勢の方には、今後のうたプリ製作に関わってほしくない、というのが個人的な気持ちです。
SNS(X)では現在、公開直後に見られたようなネガティブな意見は、ほとんど目にすることがなくなりました。
それは、このお祭りのような空気を壊したくないという配慮や、劇場に足を運ぶ方が減ることを懸念してのことだと思います。
また、公開初週の舞台挨拶のように、キャストの皆様へ気を遣わせてしまうのではという懸念もあるのでしょう。(あの舞台挨拶があったからこそ、今の盛り上がりがあるのだとも感じています)
ですが、この映画ドットコムでは、時間が経つほどに低評価レビューに共感が集まっています。
実際、私もSNSでは言いづらく、ここに投稿しています。
もし、製作チームに、なんだかんだ今回のタブナイは全て受け入れられたと思われてしまったら、次回作に影響が出てしまうかもしれない。
また多くのファンが悲しむのは嫌ですし、製作チームにも悲しんで欲しくありません。
どうか、TABOO NIGHT XXXXに関わったすべての製作スタッフの皆様には、
好意的な意見だけに安心せず、厳しい声にも耳を傾けていただき、一つ一つの声を大切に受け止めていただけたらと切に願っております。
どうか、今後のうたプリ作品がさらに多くのファンに愛されるよう、さまざまな意見を参考にしていただけますように。
