「無名のスパイ蠢く暗闇の上海」無名 TSさんの映画レビュー(感想・評価)
無名のスパイ蠢く暗闇の上海
歴史物、スパイ物、上海、トニー・レオンと好きな要素がいっぱいで何気に楽しみにしていた作品。
※以下、思いっきりネタバレしていますので、未鑑賞の方は読まないで下さい。
期待に違わず、トニー・レオンは格好いい。ワン・イーボーも格好いい。スーツ姿決まりすぎ!全般的に暗い画と重苦しい音楽だが、当時の世相と魔都上海の雰囲気出ていて良し。
しかし、前半がダレてしまって・・・。アクションシーンを前半から出して欲しかった。
上海租界を舞台にスパイ情報戦を繰り広げる日本、中国共産党(毛沢東)、中国国民党(蒋介石の重慶政府。抗日戦線で共産党と手を組んでいた)、汪兆銘の南京政府(こっちも国民党だけど日本の傀儡政権)。当時の上海は欧米諸国も権益を持ち、各国の思惑が交錯する国際都市。背景が複雑なのだが、これを説明入れて表現すると無粋になってしまう。というわけで説明はほとんどなし。それでいいんだけども・・・背景知っていても、ちょっと理解が難しいですね。登場人物達がどういう意図で動いているのか掴みづらかった。
結局、主任のフー(トニー・レオン)も部下のイエ(ワン・イーボー)も汪兆銘国民党のスパイではなくて、日本政府の情報を仕入れるために送り込まれた共産党のスパイという二重スパイだった訳だが、同じ立場の2人は何故死闘を繰り広げたのか、最後まで理由が良くわからなかった。フーが組織から抜けようとしたから?終戦直後に立場逆転して釈放されたフー(共産党員)がイエ(最後の仕事するまで汪兆銘国民党スパイのフリしてる)に掴みかかったのは何故?これも演技?
考え始めると??だらけになってきたので、この辺で終わりにする。
とにかく、2人と雰囲気を楽しめばよいということで(2024年映画館鑑賞13作目)。
たぶん 推測ですが 二重スパイ同士は下っ端 細胞にすぎないのでわからない 上司も絶対に教えないんだと・・教えたら「組織的行動・芋づる式」になるのでだと・・・無粋ですみません。