「二匹目のドジョウは難しい」水深ゼロメートルから Scottさんの映画レビュー(感想・評価)
二匹目のドジョウは難しい
《アルプススタンドのはしの方》がヒットしたから、高校演劇でもう一発いってみようということだったのかな。
これたぶん、元の戯曲も《アルプススタンドのはしの方》の方がいいね。
序盤からすごく面白く観ていけるんだけど、クライマックスの「JKなめんな」の前あたりがテーマを叫んでる感じでヌルく思えちゃうんだよね。
そこまでは、うまくテーマを後ろに置きながら進んでるのに。
序盤の入り方はうまいね。「なんか偶然集まったのかな?」と思うと、実はクラスメートで互いに面識あるんだって分かったり。
舞台でみたら「なんかまた出てきたぞ」って感じで面白かったろうな。
そして映画化が厳しかったところは、これ、プールのワンシチュエーションで完成してるんだよね。そこだけでやるから、むしろ意味があるような。
映画化にあたってプール以外のシーンもつくってるけど、ほぼ効いてない。
先生の怒り方なんか突然すぎるし意味ないしね。
そんなわけで、高校演劇の映画化は面白いからまたやって欲しいね。脚本はやっぱり普通の作品に比べたらしっかりしてると思うの。
しかし「二匹目のドジョウを狙ったな」っていう商業的な打算がみえちゃうと観る意欲がダダ下がりするので、そこはうまく隠して欲しいな。
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