「【"水の無いプールの中で繰り広げられる水泳部の女子高生達が普段から思っている事を、少しの可笑しみと切実さを交えて交わす会話劇。因みにクロロホルムは使用されません・・。意味分かるかな?】」水深ゼロメートルから NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【"水の無いプールの中で繰り広げられる水泳部の女子高生達が普段から思っている事を、少しの可笑しみと切実さを交えて交わす会話劇。因みにクロロホルムは使用されません・・。意味分かるかな?】
■高校2年の夏休み、お化粧を欠かさないココロ(濱尾咲綺)とミク(仲吉玲亜)は体育教師の山本(さとうほなみ)から、プール掃除を補修として指示される。
そこに同級の水泳部のチヅル(清田みくり)がやって来て、水の無い野球部の練習場から飛散してくる砂が溜まっているプールで泳ぎ出す。クスクス。
更に、前部長のおとなしげな高校3年のユイ(花岡すみれ)もやって来て掃除を手伝う。
◆感想<Caution!内容に触れています。>
・ワンシチュエーションの会話劇で物語は進むので、舞台みたいだなあ、と思っていたらホントに舞台から本作が出来ていた。
・キャラとしては、チヅルが面白い。水の無いプールで自身で中継をしながら泳ぐ?姿が可笑しく、更には車輪付きの椅子迄持ち込んで、壁を足で蹴って勢いを付けて手足をバタバタさせている。おバカである。
・ミクは阿波踊りの練習に励んでいる。そして、女踊りから最後は開き直って男踊り迄披露してくれる。一番真面目に砂を掃いているが、悩みも大きいようである。
■個人的にはココロのキャラが好きである。化粧をしないと女としてのアイデンティティが保てないとばかりに化粧に励み、更にはチヅルにまで化粧をしてあげている。
男と女の違いを語っていた所などもナカナカである。
そして、体育教師山本との”女の子の日”に水泳をさせた問題で、ハゲシク言い合う姿がバカバカしいが可笑しい。
それにしても、オジサンは男なので”女の子の日”に水泳をする気持ちを考えてみたのだが、どーしても分からない・・。水泳パンツの中にフツーのパンツを穿いて泳いでいるような感じなのだろうか。これ以上書くと変態に思われるのでこの辺りで止めておく。
・野球部のマネージャーのりんか(三浦理奈)の存在も忘れ難い。ポカリスエットを買い占める所などは、”あたしは野球部のマネージャーの面接に受かったのよ!”と言うマネージャーを秒で辞めたと面接に落ちたくせに嘘を付くココロが、激怒しそうな強かさである。
が、そんな姿は見せず、健気に大量のポカリスエットを、何故かミクも手伝って運んでいる。
・ユイは実に懐が大きい。自分に対し、”貴方よりも私は速く泳ぐのよ!”などと失礼な発言をしたチヅルに対しての、寛大な言葉がそれを証明している。
■などと、おバカな事を書いて来たが、今作を観ていて少し面白く思った事は間違いない。
<今作の原作・脚本を書いた中田夢花さん始め、女優さん達も皆お若く、これから伸びていく人達がたった二日間の撮影で製作した映画の中で、頑張って演技をしている。
今や立派なオジサンになった山下敦弘監督も、さぞや嬉しかったであろう。
そして、GW真っただ中、たった二人の観客であったが、オジサンは今作を鑑賞して、原作・脚本を書いた中田夢花さんや、女優さん達の今後の更なる活躍を期待したのである。>
連休明けの初日はしんどいっよね!
私はサービス業だし頭なのでそういった気分にはなりませんが。
私も青春18×2は他に観ようか悩んでる作品よりも観たいです(笑)