チェンソーマン レゼ篇のレビュー・感想・評価
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主人公高校生のハニトラストーリー
デンジはバカでスケベでチョロくて純真。
とりまく女たちは皆と言っていいほどデンジを殺そうとする。
それに凝りもぜず、急に近づいてきた美女、レゼの術中に嵌り、激烈な闘いの末退けるが、再生させる。
「もっと賢くなったほうがいいよ」と言うレゼに「オレに泳ぎを教えたのはホンキだったろ?」未練たらたらのデンジ。
ホンット、バカのドーテーってのは、痛い。
最後にデンジに会いに来て罠に嵌るレゼに感情移入はさせられなかった。
結局一番怖くてヤバいのは田舎のネズミも殲滅するマキマだというオチ。
デンジに相応しい女の子がパワーちゃんというエピローグも、後の運命を知っているだけに、少し辛いなあ。
パワーちゃんが一番カワイイ。
心も身体も傷ついて・・・
「チェンソーマン」大好き!コミックスも全巻持ってて、何度か読み返してます。勿論、アニメも大好きで、今回の鑑賞に合わせて全話見直しちゃいました。
そして、本作品、やっぱり最高です。
迫力ある戦闘シーンは、大画面で見てこそ!って感じでした。
【ネタバレ】
ホラーテイストの高い「チェンソーマン」は、見る人を選ぶ作品だと思います。ハマる人にはハマるけど、そうでない人は・・・
クライマックス、レゼとチェンソーマンの死闘がホンっと凄い!
爆発に次ぐ爆発で、肉塊が飛び散り、街が破壊されていく。大画面狭しと、組んず解れつで、争う二人。セクシーなレゼがまた魅力的。身を削るチェンソーマンの闘いぶりも凄まじい。
その対極のようなレゼとの純愛が、またたまらない。青春真っ只中のような二人だったのに・・・
ラスト、デンジの元に戻ろうとするレゼが最期を迎えるのがホンっと切ない。あそこで二人が再会できていたら、一体どうなってんだろう?
それにしてもマキマさん、強すぎ?あのレゼがアッサリと・・・
TVシリーズで毎回エンディングが変わるなど、「チェンソーマン」は音楽もすごく良い。
「IRIS OUT」が主題歌なのは知ってたんだけど、まさかオープニングで、あんな風にかかるとは思ってなかった。メチャカッコいい、じゃぁエンディングは・・・?なんて、思ってたら、エンドロールに流れたのが「JANE DOE」!
いや〜、知らなかった。驚きとともに大感激!昔、「さらば宇宙戦艦ヤマト愛の戦士たち」のラストで沢田研二さんの歌が聞こえてきたときほどの衝撃だった。まさに余韻に酔いしれる名曲でした。
いや〜、ホンっと面白かった。
次はTVシリーズ第2期かな?それとも映画?早く観たい。
エンタメに全力で振り切った映画館で見るべき作品
原作では一番レぜ篇が好きだったので、これだけの完成度で仕上げてくれたことに感謝。
『チェンソーマン』という作品の中の一部であるから、細かい設定なんかは自分で補完しなければならないというところはあるものの、レぜ登場からレぜ退場までの一連の流れが、よくできた短編のようにしっかりと構成されている。
特に、最後のレぜのセリフは原作でも印象的だったが、劇場での静かな「間」の取り方には心が動かされた。この作品の冒頭で、デンジがマキマと映画デートするシーンがあるが、「映画の忘れられないワンシーン」というやり取りが、このラストへの伏線だったように思える。他にも、花火のシーンの静寂から戦闘シーンに切り替わる緩急の付け方がとてもうまかった。こういう間の取り方は、漫画ではなく、映像だからこそ楽しめる部分。エンドロール後、パワーが来てコメディモードになった後のカメラの引きもホラー味があって良いです。
加えて、色と音楽の演出にはまる。ボムとの戦闘シーンは、カラフルな爆弾が花火のように散って、派手な演出になっており、見ごたえ充分。もともとボムがかなり映像映えする戦い方をするので、大画面で見ると本当に迫力がある。個人的に好きなビームくんもヌルヌル動く。
音楽として一番しびれたのは、デンジが復活したときに「刃渡り2億センチ」が流れたところ。OPでポップに米津、挿入歌にマキシマムザホルモンでぐっと挙げて、EDで宇多田ヒカル+米津でしっとり締める。音もしっかり楽しめる。
もしマイナス要素があるとすれば、BGMが大きすぎるのか、絶叫しているからなのか、セリフの一部が聞き取れないことがあった点ぐらい。
まさに最大級にエンタメに振り切った映画映えする一品。ぜひ、サブスク配信を待たずに映画館で見てほしい。
マキシマム ザ ホルモン‼︎🤘
観た後の後味がなくにかにキツい作品でした
結構軽めの気持ちで行ってしまったというのもあって、観終わった後、かなりどん底に落とされました
最初からコメディとシリアスを緩急をつけ、良い塩梅で行き来していて観ていて飽きません
さらに映画の話は共感できる部分もあったり、
レゼが学校の屋上の首絞めるシーンはノーカントリーっぽさがあって、
映画好きとしても楽しめるシーンがたくさんありました
ただ、何といっても後半のアクションシーン‼︎
迫力がありすぎる‼︎
僕は腹ペコなので、ホルモンの刃渡り2億センチを観る前からずっと楽しみにしていたのですが、
かかるタイミング最高すぎる‼︎
デンジだからこそ言えるセリフと街中での大暴れの最初に流してくれるなんてテンション爆上がりするに決まってます‼︎
これからの壮絶でハチャメチャな戦いが来ると身構えた観客の心を一気に盛り上げてくれました‼︎
その後もデンジレゼだけでなく、それぞれのキャラクターが見せ場がちゃんと用意されていて、映画観る前に総集編を観て、ビーム達はまだあんまり活躍しないのかと思っていた自分にとって、こんな活躍をみせてくれるのは嬉しい‼︎
ビームも暴力の魔人も天使の悪魔もみんな個性的なキャラクターで今回でとても印象に残りした‼︎
日本の街でトランスフォーマー並みの暴れっぷりをしてくれたのにも感動‼︎
実写ではほぼ不可能に近いと思うけど、
日本の街でのこのようなアクションが観れたという事にも満足‼︎
でもその後のラストは可哀想すぎる
ラストでだんだんとレゼの本心が分かってくる描写は、切ないという言葉だけじゃ表現出来ない感情になってきます
軽い気持ちで観に行ってしまったのと、ラストのアクションの興奮との緩急で、心がかなり締め付けられました
夏祭りでの2人で走るシーンでそれぞれの主観の視点になった時にデンジとレゼの顔しかピントがあってなくて背景はぼけてるシーンがありました
そのシーンでは2人の本心からの好きという感情が読み取れました
そこをラストで思い出してしまい、胸が締め付けられます
アクションの情報量が多すぎて一回じゃ観きれなかったのでもう一回観たいし、
レゼのラストを知った状態でもまた最初から観たいです
バトルアニメ
最近はバトルアニメだらけなので、バトルシーンをいかに見せるか?に重きを置いている作品が多く見受けられ、凝ったアングル、カット割りにスピード感溢れる演出が次々とスクリーンで繰り広げられる。
たしかに「おお!」と思わせられる場面は多いけど、あまりに目まぐるしく延々と続くバトルシーンを見せられるとふと我に返ってしまう。
でも、回想シーンに頼らない作りは良かった。
前半で丁寧にシーンを重ねた甲斐があったかなと。
あと、重要と思われるセリフほど聞き取りづらく、何と言ったのかが気になって仕方なかった。
鬼滅の刃の無限列車のように、長編作品のひとつのエピソードを切り取って一本の映画にする手法はこれからも続くと思われるが、この作品はそのスタイルがとても合っていたと思う。
内容的にも、思春期の人にはすごく刺さる作品だったんじゃないかなと感じました。
ラストの待ち合わせの場所に着く直前でああなる流れは、ものすごく既視感があるんだけど、なんだったか思い出せない。
誰か分かったら教えていただきたい。
タイトルなし(ネタバレ)
コミックは第1部迄は読んでいるがアニメは観ておらず、米津玄師さんが歌うオープニングクレジットがTikTokで流れてきたので、それを観た程度。
前段となるアニメを観ていないから観るべきか悩んだが評判の良さを耳にして観る事にした。
全体的に何気ないシーンでも一工夫した凝った画作りで素晴らしかった。
やや残酷だがスピード感のあるバトルも感心したが、台風の悪魔が参戦している辺りはゴチャゴチャやり過ぎて残念だった。
作中、映画鑑賞しているシーンが有ったけれど、アニメの中だから実写映画なのかアニメ映画なのかが判らず気になった。
オープニング曲が米津玄師さんだという事は知っていたが、エンディング曲で宇多田ヒカルさんの歌声が聴けたのには感激だった。
少なくとも第1部完結迄は映像化してもらいたいが続きは映画?テレビ?
えっちだった
ロングランしているので、遅ればせながら観に行ってきました。
アニメは観ていましたが、原作の漫画は読んでいません。
劇場版アニメーションらしく迫力ある戦闘シーンもチェンソーマンらしい魅力ですが、序盤のデンジとマキマの映画館デート(普通じゃない)やレゼとの出逢いから距離が一気に近づいていく場面はニヤニヤしっぱなしでした。
デンジちょろ!でもわかるわー(笑)
夜の学校、プールのシーン、とってもえっちでした。
作品が割とよくキャラクターが死ぬ作品なので、ハッピーエンドは期待していなかったけど、最後の切なさはパワーのいつもの感じに埋もれていくようで、余韻にあまり浸らせない感じがいつものチェンソーマンでした。
あまり作品の細かい設定を考えずに観ていたけど、東北新幹線が昔のタイプで、ソ連が出てくる辺りからやっと作品の時代背景がわかった気がします。
すごく良かったです!
原作は読んでませんがテレビアニメを観ていて続きが気になり観に行きました。
チェンソーマンの世界観や背景、関係性はよく出来てるなと思います。残酷でグロテスクな面もあるけど、スタイリッシュでかっこいい。セリフもキャラクターも音楽もとても好きです。声優陣とMAPPAにはさすがの一言。
オープニングで一瞬アキ達3人が一緒に踊っているところが個人的に一番熱かったです…!
人生を変える一本にはなれないかも
デンジとマキマが映画を観に行ってマキマが「私も十本に一本くらいしか面白い映画には出会えないよ」と言う。そして「でもその一本に人生を変えられたことがあるんだ」と続ける。ずいぶんハードル上げてますけど、この映画に人生を変えられた人は、ほとんどいないと思います。評判が良かったので映画館に観に行きましたが、作画も普通だし、ストーリーも普通だし、期待外れでした。特にラストでレゼはマキマと天使にあっさり殺されてしまいますが、それまでの大きな犠牲を払った戦いは何だったのでしょうか?
皆さん
映画を見る前にはちゃんと
済ませましょう。
10何年か振りに映画館で映画を観ましたが、テンション上がって
でっかいポップコーン買って、でっかい飲み物買って
万全な状態でいざ視聴開始。
と思ったのも束の間。
1時間も経たずに近づいてはいけないものが。。。。
列のど真ん中の一番いい席確保したから逃げ場無し。
しかも見逃せないシーンが連続する。
ここで席を立つ勇気は俺には無い。
10分?20分?いや体感30分くらいは耐えた。
もはや映画どころではなかった。
俺は満を持して席を立った。
「前失礼しまーす。」
邪魔+恥ずかしい+気まずい+見逃す。
したく無くても済ませとけ。
これ絶対。
爆発の迫力
爆弾の悪魔のレゼとの戦いでの爆発が映画館での大スクリーン、音響など迫力があって良かった。
アニメ放送のときと監督が変わって引きで見たいときは引きで、寄りでみたいときは寄りで映してくれた。
また見たい戦闘作画ではなかった
アニメの最初の数話は視聴済みだったので、映画公開前は必ず見に行こう、と思っていたものの何故か公開日が近づいたり公開直後は急に行く気分がなくなり。。
光の点滅が多い場面があるのでご注意くださいって文言も躊躇した理由かもしれません。
ただ公開からだいぶ日にちが経ち、観客数がかなり少なくなってきたのでまぁ一応確認しておこうかな、と鑑賞。
*****
どなたかのレビューで前半は戦闘が無く謎の青春ものを見せられる、とあった通りでなんか不気味に爽やかな導入部分が半分。ここまでなら確かに劇場で無くとも良いな〜と思いつつ。
後半、レゼが本性を現して皆と闘うところは「いやなんか彼女の能力チートっていうか、変身したあとのこの彼女に勝てるのか?」と思っていたから拘束出来たところはなるほどそう闘うのか!と思い。
*****
でもなんだか戦闘シーンは多分劇場版ならではの迫力シーンなんでしょうけど何故か見づらい。
「動きが速くて目で追うのが大変」というのは鬼滅の刃と同じですが、直前に恋雪ちゃんのイラストをお迎えするため14回目の鬼滅の刃を見たばかりだったので戦闘作画の違いを考えていました。
好みの問題かもしれませんが、鬼滅の刃みたいに
「もう一度この戦闘シーンは見たい」
「義勇さんの動きを覚えるまで何度も見たい」
「善逸の闘いの動きはまた見たい」
などと思うような気持ちにはなれず。
話の展開はまぁ悪くはないかな、と思いつつ、スクリーンでバトルシーンを見ても分かりにくいだけでワクワクしないから、チェンソーマンの今回の映画はもう見なくていいな、と思いました。
*****
レゼは変身させないようにすれば割とあっさり倒せるんですね。戦闘中の桁違いの強さと比べてあまりにもあっさりしていて拍子抜けしました。。
しかしデンジ君16歳には見えない。
アニメ1話の時点で20歳くらいだと思ってました。
これも違和感の原因かな?
とりあえず最後に津田健次郎さんの声が聞けたのでまぁ良しとします(笑)
アニメ見てすぐ見たい
漫画読んでないです。
映画館で米津玄師×宇多田ヒカルのエンディングを聴くために、総集編見ました。
ハマりました。
えなに?銃の悪魔ってもう居場所わかってるんだっけ?
アキくん…もう相棒が目の前で死ぬのは嫌なんだなって思ったら泣けました。
アキくん死ぬの?死なないで!!
レゼ!何者なんだよと思ってたらこの子も人体実験の被害者?だったのかな…
最後デンジの背中みれたね、学校行ってみたかったね。
原作読んじゃうかもしれない
激しくも儚い物語
原作は読んだことありませんが遅ればせながらテレビシリーズを配信で視聴したところナント続編の劇場版が放映中とのこと。今の熱量と記憶が薄れないうちに映画館に足を運びました。
主人公のデンジは街で出会ったレゼという少女に惹かれます。元々好意を寄せている女性上司のマキナと同様謎めいていてベクトルは違いますがエキセントリックかつ距離感がバグっていてグイグイ距離を詰めてくるレゼのことを好きになってしまいます。レゼのCVの上田麗奈さんは小悪魔的キャラが実に巧いですね。デンジ君は女性の好み変えないと絶対苦労するよ(笑)
デンジとレゼは惹かれ合う中で彼が通ったことがない学校に夜間連れて行ってもらいますがどこかで見たようなノスタルジックな展開。終盤でレゼも実は学校に通ったことが無いと洩らします。過酷な生い立ちから学校に通えなかった2人が夜間の学校に忍び込みゴッコ遊びをするなんとも言えない情景。
そこからの急激なバトルシーンへの切り替えと没入感。テレビシリーズと同様流石だと思いました。
バトルシーンの激しさは最新の令和のアニメらしく迫力満点で素晴らしいです。MVPは間違いなくサメ魔人のビームでしょう。ただ「ポケモンショック」程ではないもののフラッシュの連続シーンが数秒あり個人的に眩しくて目を細めるシーンがありましたがここは賛否両論。
他にもデンジの念願だったマキナとのデートや、アキと天子の悪魔とのバディの描写も良かったです。ただ個人的推しのコベニちゃんの出番が少なくて残念。テレビ版みたくもっとネジが飛んでるとこ観たかった(笑)
最期の場面は悲劇とも当然の帰結とも受け取れ正直複雑な気持ちになりました。
作中で度々挙げられた「田舎と都会のネズミの寓話」が何を意味するのか初見だと正直わからなかったので他の方の考察を参考にしたいです。
テレビシリーズから劇場版公開まで3年間が空いてるんですね。テレビシリーズ2期の発表がいずれあるのかとても楽しみです。
「あの名作と半世紀を超えて響き合う、人間と悪魔の思想」
日本のアニメは素晴らしい。
「劇場版「鬼滅の刃」無限城編 第一章 猗窩座再来」にしても、本作にしても物語が面白い。アニメ版「チェンソーマン」第1シーズン12話。最終回「日本刀VSチェンソー」の最後に登場した〝あの娘〟がレゼやったんや。。。
そして映画を一か月遅れで鑑賞。
単刀直入な意見。
「レゼに惚れてまうやろ!」(いとも簡単にデンジがハニトラに掛かるのも分かる(*・ω・)(*-ω-)(*・ω・)(*-ω-)ウンウン♪)
思わせ、こじらせ系のレゼ。野郎は早々にトラップに掛かるのが世の常。
「田舎のネズミと都会のネズミどっちが好き?」って聞かれたら。
「地方都市のネズミ」って答える(^^♪
で、幼少期からアニメ(マンガ)に慣れ親しんだ。
本作を鑑賞しながら「うん?」って思った。
今回はそんな感想でまとめる。
『デビルマン』と『チェンソーマン』──半世紀を超えて響き合う、人間と悪魔の思想
永井豪の『デビルマン』(1972)と藤本タツキの『チェンソーマン』(2018〜)は、時代も文脈も異なる作品。しかし、どちらも「人間とは何か」「善悪とは何か」という根源的な問いを抱えている。
今回は、両作の共通点を5つのテーマに分けて整理する。
※「デビルマン」
永井豪の『デビルマン』は、1972年に発表された日本の代表的なダークヒーロー漫画であり、人間と悪魔、善と悪、愛と憎しみといった根源的テーマを壮絶に描いた作品。
主人公・不動明は、ごく普通の少年であったが、古代から眠っていた悪魔族〈デーモン〉が現代に復活し、人類を滅ぼそうとする中、その運命に巻き込まれていく。
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① 人外と人間の“融合”が生むアイデンティティの葛藤
『デビルマン』の不動明は、悪魔アモンと融合して「人でも悪魔でもない存在」、
『チェンソーマン』のデンジも、悪魔ポチタと一体化し、同じく人間と悪魔の狭間で生きる存在に。
両者は、力を得る代わりに「自分が何者なのか」を失う。
この“境界的存在”としての苦悩こそ、両作の根幹をなすテーマ。
戦いとは外敵との闘争であると同時に、自分自身との闘いでもある。
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② 愛と暴力の共存──矛盾する人間の本質
両作の主人公は「愛のために暴力をふるう」矛盾を抱えている。
明は愛する人を守るために同族を殺し、デンジも仲間やマキマへの愛憎の中で血を流す。
ここで描かれるのは、“暴力は悪”という単純な図式ではない。
むしろ、愛が暴力に変わり、暴力の中に愛が宿る――人間の感情の二重性そのものが描かれている。この矛盾の中でこそ、人間の真の姿が浮かび上がると感じる。
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③ 人間社会への不信──怪物よりも恐ろしいのは人間
『デビルマン』の最終章では、人類はデーモンへの恐怖から互いを殺し合い、滅亡する。
『チェンソーマン』でも、公安組織や社会構造は冷酷で、悪魔以上に非人間的。
両作は、暴力や悪意の根源を「外の怪物」ではなく、「人間社会の内部」に見出している。
つまり、怪物とは社会の鏡像であり、人間の愚かさを可視化する装置と思われる。
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④ 愛する者の喪失と、救いなき世界
どちらの物語も、愛の果てに“喪失”が待っている。
明は牧村美樹を人間の手で失い、デンジも仲間を次々と喪い、マキマを愛しながら殺す。
それでも彼らは立ち上がり、再び戦う。
そこにあるのは、希望ではなく、「絶望の中でそれでも生きようとする意志」。
この“救いなき人間の強さ”が、両作品の最も人間的な輝きであろう。
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⑤ 善悪を超える“混沌の倫理”
『デビルマン』も『チェンソーマン』も、善悪の境界を意図的に曖昧にしている。
ヒーローが必ずしも善ではなく、悪魔が必ずしも悪ではない。
正義のために戦う者が、もっとも血にまみれていく。
それでも彼らは、誰かを守りたいという想いだけで立ち上がる。
この「倫理の混沌」こそ、現代社会における“リアルな人間像”として響くと感じる。
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まとめ
『デビルマン』が1970年代の社会不安と人間不信を描いたように、『チェンソーマン』は21世紀の虚無と孤独を背景に、人間の感情と暴力の関係を描き直している。
半世紀を越えて、両作が問うのは同じこと――
「人間は、愛することによってどこまで怪物になれるのか。」
その問いの鋭さこそ、『デビルマン』と『チェンソーマン』をつなぐ魂の共鳴点。
そして今もなお、人類はその問いに答えを見いだせずにいるのかもしれない。
※あとがき
ずっと「チェーンソーマン」やと思っていたら〝チェン〟ソーマンなんやね♬
これは映画「悪魔のいけにえ」の「テキサス・チェーンソー・マサカー」のトラウマだと思った。((((;゚Д゚))))
以上
終わりが分かってても、なお、、、
終わりが分かってても、なお、救いを願わずにはいられない――そんな地獄みたいな展開に、最後まで目が離せませんでした。
希望なんてないと分かっているのに、それでも「もしかして…?」と期待してしまうのが、まさに『チェンソーマン』の魔力。
アクションは圧巻で、キャラの動き一つひとつに魂がこもってる。そして、人がまるでゴミのようにあっけなく死んでいく無常感。容赦なさすぎて、観てて心が削られるのに、でもその残酷さが最高に美しい。
マキマさんと天使の悪魔、強すぎ。反則。
あの圧倒的な存在感を前にしたら、もう誰も勝てる気がしない(笑)
童貞をコロッと殺す悪魔
あんなのデンジくんじゃなくてもコロッと殺されちゃうよー!
レゼとカケオチENDもデンジくんの妄想でもいいから見たかったな~
なんなら前後編で公安裏切ってカケオチしちゃって公安の仲間が後編で追撃でも良かったかも、それぐらい心酔しちゃったしね、デンジくんもその気だったし
MAPPAなのに進撃ネタ振ってから使わないw
原作通りなんだろし、一人で移動するより花江サメちゃん目立つし好都合な敵かもな
映画前に総集編観ようと思ってたけど時間なくて、でも予備知識あれば今回のはOVA感覚で観れるので、知ってればOKです。
レゼのグッズ良いのあれば買いたかったけど売り切れてたっぽい、入場特典も欲しかったけどくれなかったから終了っぽい、第2週にすれば良かったかも
令和のヒィッツカラルドさまの美しくも悲しい物語
タイトルは、まぁ、切り裂く訳では無いのですがw
1本の映画としてとても素晴らしいものでした
続きものの宿命なので、ある程度キャラクターや物語を分かったうえで鑑賞するものなのですが
此れがもしも前半に、少しでも主人公の生い立ちやバックボーンが示されていたら
1本の映画として、もっとこの主人公とヒロインが惹かれ合い、すれ違い、引き裂かれる悲劇性が際立つのになぁと思いましたが、まぁ続きものの宿命で、そこは仕方ない
このヒロインがとても良く出来ており、悪魔である事と某ソ連のスパイ、暗殺者であるという2面性
更に彼女自身の3面性が複雑に、立体的に描かれており、そりゃもう、誰もが彼女の事を好きになるに決まっていますよねw
チェンソーマンという物語は、主人公視点のミニマムスタートの成長物語と、
ラスボス視点の俯瞰的な、最終目的から逆算するような精巧なふたつの視点を
あえて描いたり描かなかったりしてミスリードさせてゆく構造的な上手さがあるのですが、
ミスリードでいうと、今回のプールのシーンの前後に挟まれる、蜘蛛に囚われる蝶が象徴的で
これは普通に見ると、主人公がヒロインの罠に掛かる描写に見えるのですが、
実はその逆でもあり、ヒロインの方が主人公との愛に絡め取られ、死へ集約されてゆく事を仄めかしているのですね
勿論、彼女は爆弾の悪魔ですから、水が最大の弱点であるにも拘らず、いちばん無防備な姿で主人公と接することを選びます
そして其のことが最終決戦の決め手になるという構成が美しくも悲しい、それでいてこの時点では思春期男子が身悶えするような
気恥ずかしい青春物語とも見えるように出来ています、素晴らしいですよね
花火のシーンでヒロインは主人公に一緒に逃げようと告げますが
ふたりを分かつのは、仕事と生活という、最初は持たざるものであった主人公が
これまでの物語のなかで成長し、手に入れ、いつの間にか持つ者になってしまっており、
本当は未だ持たざるものである彼女は追い詰められ、愛が憎に、そして殺になります
拒絶された人間としての彼女に残されたものは、暗殺者として与えられた任務しかないため、
またヒロインが主人公を手に入れる為には、もう殺して永遠に自分のものにするしかないのですね
これは究極の愛として安吾はじめ様々な作品で取上げられている概念ですよね、切なく胸が締め付けられます
その決別が、美しい口づけからの、グロテスクでエロティック、フェティッシュな舌の噛み切りとなり、(もうほとんど阿部定案件ですよね!)
そこから物語は直滑降的に戦闘パートへと移行します
爆弾の悪魔としての彼女の能力とアニメーションはとても親和性が高く、
これぞ漫画でなく、アニメーション!という動きの素晴らしさ
しかも爆弾の悪魔は自分の能力を使うことに覚醒していて
手以外から、かめはめ波や光牙を出せるようになった覚醒後の主人公のレベル
そこに鮫と覚醒してゆく主人公の(やや力技的な)能力と、とても映画的に興奮を覚えます
鮫と台風の絵画的な絵の表現も、とても素晴らしかったですね
クライマックスで主人公とヒロインは一つになって水没しますが、これはもう完全に心中もののメソッドで、
古くは曽根崎心中や失楽園にある、コミュニティを追われた悲劇的な男女が
心身を同一化しながら昇華する(=死ぬ)という、普遍的な悲劇性の強い終劇を迎えるのです
此れでヒロインの魂は救われたという物語で締めても、じゅうぶん1本の映画として美しいのですが、
この映画では更に、エピローグとも言えるもう一捻りがあり、
助かった後のふたりが描かれており、今度は主人公が愛の告白をして、一緒に逃げようと告げます
主人公はここで、心だけでなく、性欲根拠ではない、本当の愛を手に入れたからの言葉だと思います
その後の展開として、主人公は全てを捨てる決意をして待つのだが、彼女は、現れなかった…此れでもじゅうぶん完成された映画ですよね?
この映画の更なる凄味は、心変わりしたヒロインが、あと一歩のところで呆気なくラスボスに始末されるという
もう1段構えの悲劇性まで描いてしまいます、構造的にもうこれが凄くて鳥肌が立ちました
ここで、ネズミのエピソードをラスボスの口から語られるのですが、
どこから知っていた??いやそれ以前に、この話をヒロインに吹き込んだのは、そもそも此奴なのか?だとするとそれは何時からか?何処から何処までかラスボスの策略なのか!?
このチェンソーマンの世界では、格下は格上を察知できないというルールがあり、
台風と爆弾もそうでしたし、鮫と爆弾、ヒロインとラスボス、主人公とラスボスもそうで
このチェンソーマンという物語は終始、ラスボスが自分の最終目的のために主人公を育てるという
そのために「与えては奪う」を繰り返す物語であり、映画以前では仕事や金や普通の生活を、
そして冒頭の映画デートでは、人としての心を、愛を教えて、奪い取るのですね
(こういう形の冷酷で残忍なラスボスの姿は、なかなか他にない造形で、魅力的!)
(ラストシーンで傷心の主人公のもとにパワーが帰還する形で、一見、主人公は救われた様に見えるのですが、其れすらも…)
従って、ヒロインの存在自体が、ラスボスに依って主人公に与え奪うために用意された存在でしかないと言うことが描かれます
其れが提示される事で、余計にヒロインの儚さ、悲劇性、そしてラスボスの怖ろしさが強調されますよね
最近の少年漫画はとても複雑で高度な描写と構成をしているのだと驚きました
ここまで複雑に人間の心を描いたものは芸術であり、
同時に商業的にエンタメとしても成立させています
とても凄いことだと思いますし、レゼ篇は元々、原作のなかでも抜きん出たエピソードなのですが、
漫画の映像化に留まらない、1本の映画として素晴らしい作品だと思いました
デンジ君とレゼとアキと天使と。
観に行って来ました。
デンジ君とレゼのバトルシーンも格好いいだけじゃ無く
何か恋愛映画を見てる気分でした。アキが天使を抱き締めるシーンは泣きそうになりました。そしてビーム(o^-')b !
今度はIMAXで観に行くかも。(笑)
音楽もアクションも最高
Amazon primeで総集編を見ました。これはありがたかったです。
元々デンジは本能に忠実に生きていて、マキマさんが大好きだったからレゼとの出会いに葛藤するも即恋愛モード突入!
しかしレゼは敵対する武器人間でデンジをとことん追い詰めていく。
このバトルシーンを見ながらさっきの淡い恋愛シーンはどこへいった?と思うほど壮絶なものだったのでギャップありすぎてちょっと笑えました。
バトルシーンの見せ方や音楽のチョイスも素晴らしくノリが良く見ていて飽きません。
最後はデンジらしいというかww
かわいい奴やなーとおばさん目線で思いました。
最初は本能丸出しで下品な感じがしたデンジでしたがだんだん正直でかわいく人間味がある少年で久々に面白い漫画だなと思いました。
全228件中、21~40件目を表示
映画チケットがいつでも1,500円!
詳細は遷移先をご確認ください。








