「悪魔で童貞の少年(16)の初恋?」チェンソーマン レゼ篇 U-3153さんの映画レビュー(感想・評価)
悪魔で童貞の少年(16)の初恋?
さすがのMAPPAと唸るアクション構成。
ただ…やたらに派手だ。
むしろ提供過多とも思える。
原作に何話分を使ったのかは知らないのだけれど、アクションのインパクトが物語の核を吹っ飛ばしてるようにも思える。爆弾だけに。
切ない話なのだ。
主人公が恋を意識し、それまでの全てと引き換えにその恋心を選ぶ。
花束を抱える主人公の後ろ姿ではヒキが弱いと思えてしまう…漫画ならば静止画だし、アレで充分なのかもしれないけれど、ここまで派手にドンパチをやられた後では主人公の内面にまで届かないように思う。
冒頭の扉が呟く「開けちゃだめだ」はデンジの恋心の事なのだろうか?
幼い頃から1人で生きてきた少年が、生き抜く為に封印したのが他者を求める感情なのだろうか?
だが他者を求める本能が「夢」のあらましなんだろうか?
不器用というか戸惑いながらも、得体のしれない恋に突き動かされた純心な童貞少年…儚くも淡い初恋ってとこか。
殺し合うのは魔人故だとして…レぜが戦闘不能になったのはどういう経緯なのだろう?
海中で爆弾が使えないまでは理解できるのだが、その後戦闘不能になった理由がわからん。
鮫なんざ、腹に爆弾を何発もぶち込まれて内部から爆発したのに生きてたりする。
…基準がわからない。
そもそも基準なんて存在しないのだろうか?
おそらくなら、その鮫男がデンジ諸共助けたのだろうけども…どうにも腑に落ちない。
マキマさんがレゼを殺すのはデンジへの防壁みたいなものだとは思うし、俺が知らない設定なんかもきっとあるからそれに由来するものなのだと思う。
まぁ、初っ端からレゼをキャバ嬢の営業トークみたいなんて思ってたからこいつが本性表したところで驚きもしなかったのだけど、そんな2人が共闘する未来も見たかったなぁとは思う。
最後の構図のおかげで、日の丸の赤が血溜まりに見えたとだけ付け加えておこう…なんか知らんが本部でたなびく国旗と被った。
アクションは爽快だった。
が…一方的にやられてて、ベクトルが一方向にしか向かなかったから提供過多だと思えた。
鮫男が言う「普通の悪魔ならとっくに死んでんのにっー!」ってのは結構重要な伏線なんだろうか?
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