「珍しく最後まで観れた!(笑)〜怖くないオカルトスプラッター」バトル・オブ・ザ・キラーズ Haihaiさんの映画レビュー(感想・評価)
珍しく最後まで観れた!(笑)〜怖くないオカルトスプラッター
2023年公開、アメリカ映画。
【監督】:トム・デヌッチ
【脚本】:トム・デヌッチ、ニック・プリンシピ
主な配役
【カジノ経営者・アラナ】:ミーガン・フォックス
【ジョニー】:アヴァン・ジョーギア
【クライド】:アジャニ・ラッセル
【アラナの部下・ガイ】:タイソン・リッター
【殺し屋・ジャン】:バイ・リン
【復讐鬼・ロック元保安官】:アルメン・ガロ
【ブッチャーとバクワス(二役)】:ニック・プリンシピ
【アラナの付き人(男)】:ブレット・アザール
【アラナの付き人(女)】:シドニー・ジェンキンス
1.『俺たちに明日はない』のパロディではない
本作の原題は『Johnny and Clyde』で、『俺たちに明日はない』の原題『Bonnie and Clyde』とそっくりだ。
だが、
タイトルがそっくりなだけなので、邦題の付け方としては正しい。
むしろ『ナチュラル・ボーン・キラーズ』に近いのか?
と思ったが、共通点は二人組の犯罪者というだけだ。
ただただ、血しぶきや死体を観る作品。
2.出演した俳優さんたち
父親にアタマが上がらないカジノ経営者をミーガン・フォックスが演じた。
これが実によくハマっていた。
彼女の存在感がなかったら、この映画は成り立っていないだろう。
一方で、スケボプレイヤーのアジャニ・ラッセルが演じたクライドは、冴えなかった。
独特なメイクだけが彼女のキャラを映しているが、本当はそれだけでは物足りない。
やや中途半端に感じてしまった。
3.最後まで観ることができた要因
ラストは登場した全員が、、、、
という「やっぱ、そうか」な展開。
ピストル、ライフル、自動小銃、ダイナマイト、斧、刀or鉈(青龍刀の柄のないやつみたいな)…etc
が使われて、
◆眉間を撃ち抜かれる人
◆ダイナマイトの導火線を短くしすぎて肉片になる人
◆心臓を鷲づかみされる人
などが描かれるが、意外と「死に方(殺され方)」のバリエーションは少ない。
この手の映画では、チェーンソーは必須かと思っていたが本作には登場しない。
切り刻むようなダイレクトなシーンはない。
(それを示唆するシーンは、もちろんある)
おそらく、製作陣の趣向だと思うが、
音楽や音響効果による煽りや、
表情どアップの絵を使った恐怖感演出がほとんどない。
これは、個人的に「◯」だ。
大キライなスプラッター映画なのに、最後まで観ることができた要因でもある。
つまり、作品自体としては、
「あまり怖くない」ものに仕上がっていることを意味する。
グロだけでなく、エロ要素も最近の映画にしては抑制的で、私はキライではない。
だが、物足りなく感じる人も多いだろう。
4.タミヤのミリタリーミニチュアかな?
ディオラマが何度か画面に登場する。
1/35「アフリカ軍団セット」じゃないのか?!
個人的にとても気になる。
5.まとめ
専門家や映画ファンからはソッポを向かれたらしい。
純度100%のオカルトスプラッター映画が、「あまり怖くない」のだから仕方ないのかもしれない。
ブッチャーとバクワス、二役を演じたニック・プリンシピが脚本に参加している。
演者の本職も、スケートボーダー、歌手、シットコムなど多士済済。
監督によると、本作は、
「80〜90年代ホラー映画とアクション映画へのラブレター」であり、「シリアルキラーを描いたカートゥーン」だと述べている。
オカルト嫌いな私に最後まで観させた功績(笑)を加味して、☆3.5