アイアンクローのレビュー・感想・評価
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誰がために鐘(ゴング)は鳴る。
A24ってこんな真っ直ぐな映画も作るんだな。というのは穿ち過ぎか。
私がプロレスファンだったのは90年初頭~00年のちょうど10年間。完全なる新日派で、誠心会館との抗争にはじまり、小川直也の登場とともに粗方終わったのです。最近もだいたい見てますが、いまのプロレスには言いたいことたっぷりなので止めておく。
で、全日はじめ他団体の情報は週プロで読んでいたレベル。それなりにドップリ浸かっていたのもあって過去のプロレス史も比較的くまなく追っていたりで、"鉄の爪エリック”の名は知らぬはずもなくだった。が、間違っているかもしれないが、どちらかというと全日な人な印象があったような??つまり、ファミリーの話までは全然知らなかったのでこの映画は素直に物語に入り込めた。
ああ、なんて悲惨な一家なんだ。
日米問わず、マット界には「死」が必ずついて回ってきた。未だにそうだ。なぜ命をかけてまで(死ぬつもりが無いとはいえ)八百長と言われてしまうアレ→ブックやアングルを追うのか、分からない人には一生分からないのがプロレスか。
プロレスはねー、魂のぶつかり合いなんだよー!
試合中に垣間見える感情、生き様に揺さぶられるんだよ!
その他もろもろ。どれを語っても刺さらないひとには刺さらないのよね。
ちなみに、プロレス認めない人には戦後どれだけの人々に力道山が勇気を与えたのかの話とセットで、北朝鮮で開催された平和の祭典=19万人(!?)の観客による台風や地鳴りのような歓声、猪木VSフレアーのVTRを見せたい。あの日の日本もこうだったのかと思いますよ。
これもプロレス認めない人が言うあるある「なんでロープに振って返ってくるの?」というやつだが。作品内、無言なのにその気持ちや、やるせなさがめちゃくちゃに伝わってくるケビンの見事なロープワーク。古風だが間違いなく名場面だった。
最後は、メロウでゆるやかな優しさが描かれていて大変に良かった。
懐かしいなー。アメリカンプロレスも好きだったなー。新日がWCWと提携していた影響で、ビデオ借りては見まくってた。WWFもね。だからフレアー様のご登場には「オッ!でた!」と思わずひとりごちてしまいそうに。作品としても見せ場だったようだが、えー、あぁー、う~ん…ゲホゲホ…ゴホン。一生懸命モノマネしてる感がハンパなく残念…(^_^;) っていうかホンモノのリック・フレアーのあの顔立ち、トラッシュトーク、ホウキとでもプロレスができるというムーブ。その辺のタレントなんかカタなしの超・役者ですからね。マネしても勝てないって。ホンモノのVTR使っちゃえばよかったね。
リリー・ジェームズが出てる
強い父親、陰ながら支える母親、そんな両親を尊敬する仲の良い兄弟たち。今では少なくなってしまった古き良き時代の家族愛の物語と思ってたら、次々と降りかかる悲劇。
鉄の爪エリックの名前は知ってたけど、家族にこういうことがあったのは知らなかったから、展開に驚いた。これが実話とは。(実話でなく創作だとしたら逆に有り得ないストーリー)
プロレスの人が演じてるのかと思ったら、兄弟みんな名の知れた俳優さんたちが演じている。俳優さんてすごいな。
プロレスラーに役者はできないけど、役者はレスラーになれるんだ。あ、レスラー出身の俳優さんいましたね。
まさかリリー・ジェームズが出てるとは思ってなかった。
悲しい物語だけれど、最後のケビンとバム。子どもたちの姿と、本人たちの現在の家族に囲まれた幸せそうな写真に救われた。
あまりにもあんまりな
冒頭でいきなりエリック家の呪いを語り、我々観客に覚悟を持たせていても余りある悲劇の数々。
史実をそのまま表現しているのかもしれませんが映画として負の連鎖の見せ方が実に見事でした。全てが繋がっています。
だから見ていて引き込まれるし切実な怖さがある。
また兄弟それぞれの個性も実にわかりやすくて上手いなと感じました。
往年の名レスラーを知っていればなお楽しめると思いますがそういう知識が無くとも一見の価値がある作品です。
フリッツの本名はジャック・アドキッソン(5/6 追記)
私は、映画ファンだが、プロレスファンでもある。いや、であった、と言うべきか。
最後に馬場と猪木がタッグを組んだプロレスオールスター戦も日本武道館で生観戦している。
ロサンゼルス・オリンピックオーディトリアムでフリッツ・フォン・エリックとジャイアント馬場が対戦した(日本でも放送された)。その時の現地リングアナのコールはビッグ・ショーヘイ・ババであった。そうか、209cmはジャイアントじやないんだ。220cmを超えるアンドレ・ザ・ジャイアントがいるし、馬場と同じ体格のアーニー・ラッドもいた。アーニー・ラッドはロッキー・ジョンソンと組んで来日し、馬場・猪木組と対戦した。ドロップキックの名手ロッキー・ジョンソンは、あのドウェイン・ジョンソンの父親である。
フリッツ・フォン・エリックも何度も来日して馬場、猪木と対戦した。彼の必殺技は「鉄の爪」アイアンクローであった。
そしてエリックの子供たちもプロレスラーとなり来日したが、デビッドは日本で転戦中に亡くなった。私はリアルタイムでその記事を東スポで読んだ世代である。
閑話休題。
そのエリック4兄弟の話である。
TOHOシネマズ池袋で「アイアンクロー」を。
父親が著名なプロレスラー、フリッツ・フォン・エリック。必殺技アイアンクローで一世を風靡した。その息子達は、兄弟全員がプロレスラーになった。そしてアイアンクローを使った。(ここが明確に描かれていないので、アイアンクローと言うタイトルが今一つ響かない)
ケビンは長男が5歳で亡くなったため、二男だが兄弟の面倒をみながら体を鍛えてプロレスラーになる。
デビッドは恵まれた体を生かしてプロレスラーになる。(Wikiによれば201cm)
ケリーは陸上競技(円盤投げ)をやっていたが、アメリカがオリンピックをボイコットした事から目標を失い、父親の勧めでプロレスラーになる。
マイケルは音楽の道に進みたかったが、兄弟と組んで戦うためにプロレスラーになる。
父フリッツは、自分が取れなかったNWA世界ヘビー級チャンピオンベルト奪取を子供たちに託す。
しかし、プロレスラーになった4人は様々な不幸に見舞われて、呪われた家族と呼ばれるようになる。
泣いた、いや、泣けた。
デビッドが来日した時もテンガロンハットを被っていたし、ケビンは裸足でファイトしていたっけ。東京スポーツのデビッド死去のニュースは衝撃だった。試合ではなくホテルで亡くなったのだ。リアルタイムで記事を読んだが、あれからもう40年も経ったのか。寅さんじゃあないけれど、俺も歳を取るわけだ。
「オッペンハイマー」も俳優陣が凄く本人に似ていたけれど(特にアインシュタインとルイス・シュトラウス、誰もアインシュタインが戦メリのMrローレンスだと気づかないレベルだ)、本作でもブルーザー・ブロディ、ハリー・レイス、リック・フレアー等はオールドファンでも似ている思う程である。ザック・エフロンの肉体改造も凄いが、むしろ風貌はケビンに近くはなかったかな。
残念だったのは、アイアンクローの凄さがあまり感じられなかった事。リック・フレアーとのタイトル戦でアイアンクローをかけたまま反則負けになり、控室に来たフレアーの金髪に血がついていたが、あれがアイアンクローで出血したものだという事が判らない。映画の途中で握力を鍛えるために電話帳を裂いているシーンがあったが、昔のプロレスラーは力がある所を見せるデモンストレーションで良く電話帳を裂いていた。
馬場もフリッツのアイアンクローでこめかみから出血させられていた。エリック兄弟もアイアンクローを使ったが、最高のアイアンクローの使い手は父親のフリッツだった。
冒頭、「真実にインスパイアされた物語」と字幕が出るが、真実はもっと凄く、まだ下にも自死した弟がいるのである。
ラストの兄弟の再会のシーンに涙、クレジット前のケビンの写真のコメントにまた涙だった。
「アイアンクロー」は、兄弟の絆、兄弟愛、夫婦愛、親子愛に満ち溢れた映画だった。
A24やるもんだ。プロレスファン以外の方にも観て欲しい作品である。
追記
フリッツは、生まれつき掌が大きく、その握力は100kgを超えていて、一説には120kgあったと言われている。
米人なのに(タイトルのように本名はジャック・アドキッソン)フリッツ・フォン・エリックというリングネームでドイツの軍服を着てナチスを気取っていたので、NWA世界チャンピオンにはなれませんでした(ナチスの残党がアメリカの世界チャンピオンじゃマズいよね)。ワルドー・フォン・エリックという弟を名乗る(偽者)レスラーと兄弟タッグを組んでいた事もあります。
映画の中でリングに上がったフリッツが文句を言っていたサム・マソニックは当時のNWA会長です。映画では描かれませんでしたが、フリッツは1975年にNWAの会長に就任しています。
フリッツ夫妻は後に離婚しており、フリッツは68歳でガンのため死去しました。
ケビンが良かった。ラストは感動
A24製作の作品は好みが合わないこともあるのですが評判も良いので見てきました。
私世代ではプロレス全盛で必殺技(?)アイアンクローのフリッツ・フォン・エリックは有名でした。
当時リンゴを握って潰して親に怒られた人も多かったです。
1980年代初頭のエリック一族の悲劇を描いています。実話をベースに描いているので息子兄弟達の人生はかなり悲惨ですが、
次男のケビンを演じたザック・エフロンの演技が素晴らしく、一族を支え妻と子供を愛しても呪われたエリック家の業からは逃げたいと
怯える主人公を魅力的に演じています。兄弟たちの体の鍛え方も見事でこの作品に向けて相当身体づくりに努力したのがわかります。
スケールの大きな作品ではないですが兄弟愛を描いた作品としてお勧めできる良心的な作品。
プロレスリングの映画だけど、プロレス初心者でも心に刺さる一作
かつて日本でも名声を博したプロレスラー、フリッツ・フォン・エリックとその家族の物語です。
自分が成し遂げられなかったチャンピオンの夢を息子たちに託し、ひたすた勝ち上がることを強要する父親が主人公となると、『WAVES/ウェイブス』(2019)あたりを観てるとどうなるかなんとなく想像がつくし、実際のエリック家の辿った道もおおよそ映画に描いたとおりなので(ただし実際のエリック家の末弟が登場しないなど、家族構成について改変はあります)、特にプロレスファンにとって結末には特に驚きはないでしょう。
エリック家の兄弟を演じるザック・エフロンらの鍛えに鍛えた身体は、試合場面に迫力をもたらしただけではなく、その肉体的な美しさがむしろ、強権的な父親に押しつぶされる兄弟の物語としての悲劇性を一層高めています。後半の肉体の変化にも注目したいところ。
このように、プロレスラー一家を題材としているから、プロレスファンじゃないとこの作品を楽しめないのか、というと決してそのようなことはなく、試合はあくまでダイジェストを描くにとどめ、むしろ試合の後に彼らに何が起こったのかを掘り下げて描写しています。
一方で、プロレスリング自体の持つ、興行的側面と真剣勝負の要素を、選手や観客がどのように認識しているのか、初心者には判断がつかないところがあり、試合展開をどのように捉えたらいいのか、ちょっと迷ってしまいました。身近にプロレスファンがいたら、この点について聞いてみたかった…。
「家族」という「呪い」に苦しむ兄弟たちの物語
冒頭、ボディビルダーのように体を作り上げたザック・エフロンの姿に目を奪われる。
ただ、父と同じくプロレスラーになった4兄弟が、世界チャンピオンを目指していくその後の展開は、これといった見せ場や盛り上がりもなく、やや退屈させられる。
そもそも、プロレスは、筋書きのないスポーツというよりは、筋書きのあるショービジネスに近く、どこまでが真剣勝負なのかが分からないので、それを描くドラマにも、なかなか没入することが難しい。
このことについては、劇中でも、プロレスに「台本はあるのか?」と恋人が尋ねるシーンがあるのだが、主人公は、はぐらかしたような答えしか返さないので、見ているこちらも釈然としない気持ちになってしまう。
中盤に差し掛かり、兄弟たちが立て続けに不幸に見舞われるようになると、ようやく物語が動き出すのだが、それと同時に、彼らが「呪われた家族」ではなく、「家族によって呪われた」兄弟だということが分かってくる。
少なくとも、弟たちは、プロレスラーにならずに円盤投げや音楽を続けていれば、あのような末路をたどることはなかったはずで、その点、自分が叶えることができなかった世界チャンピオンになるという夢を、息子たちに「押し付けた」父親の罪は重いし、どんな問題でも「兄弟で解決しろ」と責任を回避する両親の姿勢も、「呪い」の一端と言っていいだろう。
その一方で、プロレスでのし上がっていくことよりも、兄弟で一緒にいることに何よりも幸せを感じていた主人公が、多くの子や孫に囲まれて写真に納まっているラストシーンは、家族が「呪い」ではなく「居場所」にもなるということを示していて、心地の良いハッピーエンドだと感じることができた。
懐かしの鉄の爪
日本プロレス全盛期にG馬場やA猪木と対戦していたフリッツ・フォン・エリックの一族一家の物語の実話。
鉄の爪でコメカミから流血したりストマッククローをくらってのたうち回る馬場さんの姿にこの悪役レスラーの脅威を子供ながらに興奮気味に見ていたあの日を思い出しました。
さて呪われた一家ということですが
長男は幼児期に病死?
三男は体調不良なのに病院にも行かずに強行し急死
四男はバイクの危険運転で負傷し後に自殺
五男はミュージシャンだったのにプロレスデビューし無理が祟って後に自殺
長男は可哀想だったが三男以降は未然に防げたように感じました。まぁそう簡単にはいかないとは思いますが。
最終的にこの悲しみを乗り越えた次男がこの一家の救いとなって良かった。
私的には天国での兄弟の再会シーンとリリー・ジェームズの可愛らしさが好みでした。
是非映画館で🎦
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全プロレスラーよ報われろ
表向きはショーマンシップに満ちて華やかなプロレスだが、その実は過酷だ。人気レスラーになって大金を稼いでもすぐ散財し、各地を巡業する生活で家を空ける頻度が増えて家庭内不和となり離婚。さらには日々の試合でボロボロとなった体の痛みを和らげるため、鎮痛剤が欠かせなくなるうちに薬物中毒に――悪い例ばかり羅列しすぎだろと思うだろうけど、こうした状況に陥ってしまったレスラー(主にアメリカ)は少なくないのが実情だったりする。
フォン・エリック家長のフリッツは、家庭こそ(一応は)円満でも、自ら果たせなかったNWAヘビー級王座獲得の夢を息子達に強く託す。マチズモは確かにあるだろうけど、破天荒にならぬよう安定した生活を送ってほしい故の親心もなくはないだろう。しかしそんな父に「サー(Sir)」を付けて従順する息子達に、運命は悲劇をもたらす。プロレスファンだからフォン・エリック家の呪いは知っていたが、こうして映像化されるといたたまれないものがある。
そんな一家の呪いから逃れようとする次男ケビン。失礼ながら兄弟の中でもプロレスセンスが凡庸だった彼だけ存命というのも残酷すぎやしないか。『レスリング・ウィズ・シャドウズ』といい『レスラー』といい、どうしてこうもプロレスを題材にした映画はプロレスファンの心をグサグサ刺してくるのか…
三沢光晴が試合中に亡くなったショックで10年間プロレスが観れなくなった事がある。リング上での屈強な姿を見てきたからこそ、プロレスラーの死は余計悲しい。観る者の感情を身を捧げて揺さぶってくれたレスラーこそ報われてほしい。
作品冒頭とラストで、ケビンはアイアンクローを仕掛ける。かけられた相手も同じだが、その意味合いは大きく違うのだ。
余談だけど、『レスラー』公開時は宣伝PRに協力する日本のプロレス団体が皆無だった。多分ケーフェイの内幕をあからさまにしていたから協力し辛かったのだろうけど(みちのくプロレスのグレート・サスケが試合のストーリーラインで引用していたぐらいか)、本作ではPRに新日本プロレスが協力していた。本作でもケーフェイ描写はあったけど、プロレスへの認知度合も変わったものだなぁ。
【父、フリッツ・フォン・エリックの絶対的権威の元、フォン・エリック家の呪縛と兄弟愛に苦悩する二男の姿と、兄弟達のレスリングシーンが熱い作品。リリー・ジェームズの存在が一服の清涼剤になっています。】
ー 今作で描かれる、フォン・エリック家の呪いが凄すぎる。
三男デヴィッドが日本で興行中に急死、
四男ケリーはバイク事故で片足首から先を無くすし、
五男マイクはミュージシャン志望だったが、急遽レスラーに抜擢。
だが、ドロップキックした際に肩から落ち、原因不明の病になり、言葉がまともに話せなくなってしまう。
二男のケビン(ザック・エフロン)のみが、綺麗なお嫁さんパム(リリー・ジェームズ)を貰い、幸せな人生を送るのだが・・。
(実際には、六男の方もいらっしゃったらしい。そして、六人兄弟で自殺された方が三名もいる・・。
が、これは映画レビューなのでこれ以上は書かない。)ー
◆感想
・今作はフォン・エリック家の呪縛が続くシーンと、フォン・エリック兄弟が父の夢である全米チャンピオンになるため奮闘するリングシーンとで構成されている。
・特にリングシーンは鍛え上げた身体のザック・エフロン演じるケビンのトップロープからのボディアタックにより、三カウント取るシーンや、場外乱闘シーンも見応えがある。
・それにしても、フォン・エリック家の呪縛が凄い。
劇中ケビンがパムに言った”俺は二男何だよ。今まで遊んでいた兄貴が急に死んだんだ・・。”にはビックリである。
ー ”五人兄弟で、まともな人生を送れたのが一人ってどうなのよ!”けれども、実話ベースであるから仕方がない。ー
・父、フリッツ・フォン・エリック・(ホルト・マッキャラナー)の息子達が死んでも、”男は人前では涙を見せない。”(この言葉がラストに効いてくるのである。)と言い放ち、表面上は表情を変えない所や、母も涙を見せない所に、歪な家族関係が見て取れる。
ー 息子達はそんな父に反発しつつも、敬愛しているため面と向かって文句を言わない。-
■沁みたシーン
・四男ケリーが夜中にケビンの家に掛けて来た憔悴した声の電話。そして、ケビンが父の家に行くと響いて来たピストル音。ケリーは全てに疲れていたのだ。
ー 初めて、父を詰りながらケリーの身体を両手で運び、父の家の今のテーブルの上に沈痛な表情で静に置くケビンの姿。ー
・時は過ぎ、ケビンにも二人の男の子が出来、彼は二人が庭で遊んでいる姿を見ている。パムのお腹も大きい。
そんな姿を見ている間に、ケビンは顔を覆うことなく、涙を流し始める。二人の息子が心配して駆け付けて来るも、ケビンは””男は人前では涙を見せないんだよな。”と言いつつ、涙を流し続けるのである。
ー 彼の脳裏に有ったのは、自分と同じように家族を持てなかった志半ばでこの世を去った兄弟たちへの想いであろう。それが、涙に繋がったのは容易に想像がつく。ー
<今作は、実話ベースの物語と言う所にも驚くが、フォン・エリック家の呪縛と兄弟愛、大家族愛の間に挟まれ苦悩する二男ケビンの姿を描いた作品なのである。
ラスト、ケビンが亡き兄弟たちを思いつつ、自分の子供達が遊ぶ姿を見て、涙を流すシーンは可なり沁みます・・。>
実話の人様の家のことだし
毒親だとも思わないし皆が皆愛はあったと思うし
家族って難しい 映画としては華やかな兄弟のリング時代なんかはワクワクして観たことは悔やんでは無いが 三途の川を渡った後の兄弟の再会は逃げ切った感があって残されたものが…まぁケビン大家族でホッとした 気晴らしに夜桜でも見て帰ろっ
予言の自己成就
予告のハリス・ディキンソンの猫手みたいなto you!をいたく気に入ってプロレスさっぱり分からんけど観た
強くなければの呪縛に囚われた人達 おとんが全ての元凶かな、母性が欠けたファミリー 尤もだから一流になれたんだろうけど...日本だったらお祓いとか霊視とかに走りそう、両親のまるで鋼のようなメンタリティも目を見張るものがあった
ザック・エフロンの肉体改造、試合風景は凄かった 今年はスポーツの話がきてる?アスリートファミリーの嘘みたいなお話、人生にしばし訪れる選択について考えさせられました
教訓:本音、弱さをさらけ出せないのは寿命を縮める
呪われたエリック一家
これ、去年の予告の段階から「エリック一家やるんだ⁉マジで〜!!」と昭和プロレスファンの心を鷲掴みにしていた待望の期待作⤴️
アラフィフS、初日の一発目からヨダレ垂らして新宿へGOデスヨ💨
開始早々、親父のフリッツの描写はシビレタのだが…
今作の主役の長兄ケビン役のザック・エフロン、身体バキバキにしてメチャクチ役作りしているのは認めるんだけど…
ケビンじゃない…
ケビンは三兄弟(ケビン、デビッド、ケリー)の中では一番細マッチョで、顔も三人で一番アイドルっぽいと言うか、優男なんですよ~(レスラーっぽくないと言えばイイノカ⁉)
でも今作のザック・エフロン、三人で一番身体もムキムキで、なんなら一番強そうな見た目
全然オレノ知ってるケビンじゃない、ムキムキおかっぱゴ◯ラにしか見えないンすよ〜 (゚´Д`゚)
そっくりショーじゃないから、別に似てなくてもいいんだけど、それにしてもケビンじゃない←シツコイ
そこがかなり引っかかって、これ実話知らない方が楽しめるカモですねウンウン(実話はもっとエグいですカラネ~)
個人的には、ブロディ、レイス、ファビラスフリーバーズ、フレアーの面々が楽しめた
いや、いい映画ですよ⤴️
おかっぱゴリ◯がな〜⤵️ オワリ!
とてもよかった
80年代のプロレスラーは人類史上もっとも人生を謳歌できる人々のはずなのだけど、エリック一家はつらい。お父さんがもっと強権的なのだと思ったら、けっこう子どもの意思を尊重するタイプだ。星一徹みたいな感じではなく、子どもたちは決して無理やりプロレスラーにされたわけではない。みんなすっごく体ができていて完全にプロレスラーだ。美術も素晴らしくて当時にしか見えない。
欲を言えばもっとプロレスが見たい。特にリック・フレアーはコーナーに投げられて頭から突っ込んで逆さになって勝手に宙づりになるのと、マットにおしりをついて両手を交差させて許しを請うのが見たい。撮影したけどボツにしたのかもしれない。
最後は暗いまま終わって、エンディングでケビンは家族に恵まれて大家族になっていると語られる。何か試合で盛り上がって終わってくれたらよかった。
ケビンがずっと兄弟で一緒にいたいと願っている。僕自身、一人っ子なのでその感覚は分からない。しかし、今5人家族で誰がいなくなっても本当につらい。今のままずっと一緒にいたいと切に願っているので、家族が失われる場面は心が苦しい。
一般ウケはどうなか?
僕は71歳のプロレスファンなので楽しく観れました。エリックブラザーズの体作りは凄いでしたね、他のレスラー役の人も良く似てたし
実話でしたがストーリーもしっかりしており
素晴らしかったです、
ただエリックファミリーといっても50歳以上のプロレスファンしか知らないだろうし
今日は初日の朝イチでしたがガラガラでおじいさんが5人いただけでした
内容的にもアンハッピーなので一般の人には
受けるのは難しいかもしれません
プロレスファンは絶対に観ましょう
先行上映にて鑑賞。
事実通りに描いているわけではありません。
あくまで「基づく」です。
事実との相違点は鑑賞してお気づき下さい。
ですから「これは違う!」というのは無粋。
というか、事実を映像化することが目的
ではなく
「なぜ、こうなってしまったのか?」
を描くところに本テーマがあるのだと思う
のです。
当時の雰囲気、プロレスシーン、プロレス
中継シーンの再現度。(個人的にはブックと
カメラに向かってのマイクアピールの
シーンが特に好きです)
兄弟を演じた俳優陣や登場する全レスラーの
「失笑コスプレ」では「決してない」本物志向
の仕上がり具合に舌を巻きます。
昔、テレビで見ていたアメリカンプロレスが
そこにあります。これ見るだけでもプロレス
ファンならうれしいはず。
そして、いわくつきのこのプロレス家族の
物語。知ってるけどぐいぐいと引き込まれて
いくのは、もちろん実話ベースってことも
あると思いますが、脚色によってエピソード
がとても分かりやすくスッキリとして
テンポよく描かれているからかな?
本作はある家族の物語。
子供への愛情深い親と、その愛情と期待に
応えようと努力と葛藤を続けた息子たちの話。
この描かれ方はきっと監督の想いが反映されて
いるとは思いますが・・・
うん、そうなんだろうなぁっておもいます。
元凶は・・・まぁ、それだよねって。
しかし、本作は暗澹たる暴露物語ではない
ですよ。そこはまさに風車の原理。
最後の最後、3カウントが入るまで結果は
わからないのです。
エンドロールが始まっても席を立たずに
一家の試合の結果を見届けてほしいです。
僕にはそれが願いのようにも、
後悔や贖罪のようにも見えました。
良い作品でした。
社交性ないの?
最後のケビン一家の写真だけが救いやった…
呪いという名の父親の願い(強制はしないがとは言っているが…)その子どもたちを母親は信仰で守る…途轍もなく狭い世界である。故にそこから解放された者が集った湖での晴れやかな表情が際立つ。そこに参加出来ず、ずっと期待に応えたいと思っていたケビンが父親の実態に少しずつ気づき、自らその呪縛から解放(バイアウト)出来たのは救いだった。
ちょこちょこ実在の大好きなレスラーが出てきて、世代にはたまりませんね。リアルにリングでの活躍を観ていたし、断片的な情報だけだったので、これで全て繋がって感じです。
にしても最後の写真の赤ちゃん、放り投げ過ぎやない😅
アイアンクロー コアなプロレスファンではない為、フォン・エリック・...
アイアンクロー
コアなプロレスファンではない為、フォン・エリック・ファミリーの事は知らずに鑑賞。
常に家族が一緒におり、共に夢を追い、喜びを分かち合う一見羨ましくそして幸せな一家であり前半はその家族の美しい姿を描いていく。
デビットの病死そしてマイクとケリーの自殺。映画には登場しなかったがもう一人クリスという兄弟がいるそうで彼もまた自殺しており、また幼少期にはジャックJr.も失っており、映画作品とは言えここまで悲劇が続くと観客側に辛い気持ちが強くのしかかってくる。
それでも強く生きるザックエフロン演じるケビンの姿が時には切なくもあり、時にはカッコ良くもあり…レスラーとして観客の前に魅せる強い姿とは異なり弱さも強さも兼ね備えた人間味ある姿がとてもたまらなく美しく映されていた。
両親の姿は良くも悪くも時代を感じるが、彼のおかげで得た物も沢山あったであろう。
防げる事故であったのかどうかは映画だけであったり、家族の真なる内情までは分からなくモヤモヤしかけたところで、最後のケビンが再出発するシーン、そしてエンドロールでの実際の今の幸せそうな写真を見て安堵の気持ちで劇場を後にする事ができた。
当時の再現性は高くプロレスファンはもちろんの事、プロレスを詳しくない人でも楽しめる非常に心温まる作品であった。
個人的な2024年洋画新作鑑賞ランキング
1 ネクスト・ゴール・ウィンズ 4.8
2 Firebird ファイアバード 4.8
3 コット、はじまりの夏 4.7
4 アイアンクロー 4.7
5 オッペンハイマー 4.7
6 アマグロリア(原題)Àma Gloria(横浜フランス映画祭2024) 4.8
7 コンセント 同意(横浜フランス映画祭2024) 4.7
8 ARGYLLE/アーガイル 4.7
9 アリバイ・ドット・コム2 ウェディング・ミッション4.5
10 バティモン5 望まれざる者(横浜フランス映画祭2024) 4.5
11 デューン 砂の惑星 PART2 4.5
12 愛する時(横浜フランス映画祭2024) 4.5
13 ファイブ・ナイツ・アット・フレディーズ 4.5
14 アクアマン/失われた王国 4.5
15 ニューヨーク・オールド・アパートメント4.3
16 異人たち 3.7
17 ミツバチと私 3.6
18 ブリックレイヤー 3.5
19 ネネスーパースター(原題) Neneh Superstar (横浜フランス映画祭2024) 3.4
20 12日の殺人 3.3
21 コール・ジェーン -女性たちの秘密の電話- 3.2
22 コヴェナント/約束の救出 3.0
23 僕らの世界が交わるまで3.0
24 ストリートダンサー 3.0
25 カラーパープル 2.9
26 弟は僕のヒーロー 2.8
27 RED SHOES レッド・シューズ 2.8
28 画家ボナール ピエールとマルト(横浜フランス映画祭2024) 2.7
29 Vermines(横浜フランス映画祭2024) 2.6
30 関心領域 2.6
31 ジャンプ、ダーリン 2.5
32 エクスペンダブルズ ニューブラッド 2.3
33 けもの(仮題)La Bête(横浜フランス映画祭2024) 2.3
34 マダム・ウェブ 2.3
35 落下の解剖学 2.3
36 ダム・マネー ウォール街を狙え! 2.3
37 哀れなるものたち 2.3
38 DOGMAN ドッグマン 2.2
39 パスト ライブス/再会 2.2
40 ボーはおそれている 2.2
41 ジャンヌ・デュ・バリー 国王最期の愛人 2.2
42 瞳をとじて 2.2
43 ゴースト・トロピック 2.2
44 葬送のカーネーション 2.2
45 Here ヒア 2.1
46 美しき仕事 4Kレストア版(横浜フランス映画祭2024) 2.0
47 ハンテッド 狩られる夜 2.0
48 サウンド・オブ・サイレンス 2.0
49 ポーカー・フェイス/裏切りのカード 1.9
50 アバウト・ライフ 幸せの選択肢 1.8
51 サン・セバスチャンへ、ようこそ 1.8
52 VESPER/ヴェスパー 1.5
53 フィスト・オブ・ザ・コンドル 0.5
番外
QUEEN ROCK MONTREAL 5.0
私ときどきレッサーパンダ 5.0
FLY! フライ! 5.0
π〈パイ〉 デジタルリマスター 2.0
ピアノ・レッスン 4Kデジタルリマスター版 1.5
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