劇場公開日 2024年4月5日

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「英才教育の暴力?」アイアンクロー La Stradaさんの映画レビュー(感想・評価)

英才教育の暴力?

2024年8月30日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

 プロレスには全く興味がないのですが、フリッツ・フォン・エリックの名は、その必殺技「アイアン・クロー」と共に当然知っていました。しかし、彼の家父長的押し付け教育が息子らをあんな運命に導いていた事は全く知りませんでした。

 本作は、子供の頃からプロレスラーとして英才教育を受け、世界チャンピオンを目指す道を運命付けられながら、次々と悲劇に見舞われた息子たちを描いた実話に基づく物語です。プロレス・ファンの間では「エリック家の呪い」として広く知られている事なのだそうですね。

 例えば、幼い頃からピアニストとして厳しい教育を受けそのまま大成する人と、次々挫折するエリック家兄弟とは何が違うのでしょう。子を観る親の眼差しや資質が異なるのでしょうか、単なる子供の個性の差なのでしょうか。絵に描いた様なスパルタ的父親であるフリッツの押し付けも愛情表現だったのでしょうか。だから、彼が、息子らの運命を最終的にどう結論づけたのかにもう少し踏み入って欲しかったです。

 ちなみに劇中には、ブルーザ・ブロディやハリー・レイス、リック・フレアーなど僕でも名前は知っているレスラーが次々と登場します。往年のプロレス・ファンならば目を離せないお話ではないでしょうか。

La Strada