「プロレス版、実話「巨人の星」」アイアンクロー ばとーさんの映画レビュー(感想・評価)
プロレス版、実話「巨人の星」
このところ実話ベースの映画が多いが(オッペンハイマー、パリ・ブレスト、ラインゴールド、等々)本作も実在のプロレス一家であるフォン・エリックファミリーのお話し。
A24としてはちょっと毛色が変わった作品に思える。
プロレスという題材である以上、登場人物のカラダの作り込みが必須で、この点、ザック・エフロンの身体改造は見事。ストーリーに十分なリアリティをもたせている。 (なかには残念な体型のひともいるが、全員このレベルに合わせるってのは土台無理ですから)
親父の夢を子供に仮託してスパルタ教育するっていう、まあプロレス版巨人の星みたいなもんで、星飛雄馬同様、子供たちはボロボロになって櫛の歯を折るように他界します。(9年間に3人死んでる) 兄弟でただひとり生き残るケビンのラストシーンは、ほっとするやら泣けるやら。
なおフォン・エリック兄弟は映画では早逝した長男含めて5人兄弟として描かれているが、実際は6人兄弟で映画に登場しない末弟の6男も自殺しているという映画以上に悲惨なファミリーだった。
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