ザ・パイロットのレビュー・感想・評価
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義足のパイロット
第二次大戦中のソ連でナチス軍と闘う義足のパイロットを称える追悼というかむしろ国威高揚映画、驚いたのはエンドクレジットで主人公と同じように両足を失っても空軍に復帰し活躍したパイロットたち9人の名前と実績が表示、実話ベースだったようです。
見所はメッサーシュミットとイリューシンの空中戦なのだろうが意外と少なかった、ソ連のイリユーシン Il-2は主に対地攻撃の爆撃機もどきだから後部座席に射撃兵が居る割にはメッサーシュミットに苦戦していましたね。主人公のパイロット、ニコライ大尉が森に不時着し瀕死の状態で基地に戻るまでのエピソードが長いし、ロマンス迄詰め込んでいるからまどろっこしさが否めませんでした。
シュトゥルモヴィークがお好きなら
未体験ゾーンの映画に過大な期待はしてなくて、映画館のスクリーンで飛行するIL-2 シュトゥルモヴィークが観られればOKのレベルまでガードを下げていき、まあそれで正解でした。
ロシア映画なんであわよくばフライアブルの実機が出てこんかなと期待していたが、飛行シーンはフルCGで地上シーンはおそらく撮影用プロップでしょう。他にはYak-9、I-153がチラっと出ます。あと当然、敵役のBf109と何故かT-6も。CGもプロップもなかなか出来は良かったと思います。(マイナスゴジラの震電のCGより上かな)
IL-2と言えば36,000機以上作られ(軍用機最多生産)ドイツ地上部隊をボコボコに叩きまくった超有名地上攻撃機なので、せっかくコイツを登場させるならもっと機数出して派手な地上攻撃シーンをたっぷり入れて欲しかった。 登場が冒頭とラストの各10分程度はやや寂しい。
ドラマ? えーと、独軍占領地に不時着したパイロットがしつこいオオカミさんと死闘したりしながら、協力者のおかげ(死屍累々)で生還、凍傷で両脚を失うもパイロットとして再起するという話に、恋人との再会の話がチラリと絡む、なんてストーリーが一応ありましたね。劇中、主人公が両脚義足のパイロットの前例があると言ってるのは有名な英国空軍の戦闘機乗りダグラス・バーダーさんのこと。
エンドクレジットには戦闘で脚を無くしても戦線に復帰して戦果をあげたソ連のパイロットたちの名前が列挙されますところ、ちょいと愛国心高揚映画っぽい。
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