「字幕版を聞き取ると色々「これ大丈夫か」と思える…(本文参照)」ブルー きみは大丈夫 yukispicaさんの映画レビュー(感想・評価)
字幕版を聞き取ると色々「これ大丈夫か」と思える…(本文参照)
今年220本目(合計1,312本目/今月(2024年6月度)20本目)。
(前の作品 「Ike Boys イケボーイズ」→この作品「ブルー きみは大丈夫」→次の作品「」)
※ 時間調整の関係で「数分間のエールを」を鑑賞してからになりますが、憲法論的な解釈があるアニメ以外は見てもレビュー対象外です。
ここではちょっと大荒れなこの映画です。
ストーリーについてはは他の方が書かれている通りなのでちょっと省略します。
私が見たのは字幕版になりますが、「字幕版であること」と原題タイトルがIFであるのに「ブルー きみは大丈夫」にしたこと、また一部の会話がちょっとアレかな…といったところです。
ちょっとそこについて触れていきたいと思います。
日本語でのタイトルは「ブルー~」ですが、映画を見ていただいた方や公式サイト等では明らかに「それ」は「紫」にしか見えません。この点、字幕版は英語の聞き取りも伴うことになりますが、「blueって言っているけど、体は明らかに purple じゃん。color blind なの?」というシーンがあります(字幕版では適当にぼかされている)。
この color blind は日本語では「色覚異常」等と訳しえますが、実は「青/紫の違いが見分けられない類型」が一つあり、それを指していると考えることもできます。一方、日本においては確かに色覚の問題でなることができない職業は2024年時点でも残っていますが、かなりの職業でこれらの制限は撤廃され、自衛隊等一部、「ちょっと間違っただけで危険を伴うもの」にしか事実上残っていないのは確かです。よって、私や私と年齢が近い方は、小学校のときに、本のようなものを持ってきて「ここに何の数字が書いてある?」みたいな試験(?)を受けた経験がある方もいらっしゃるかと思いますが、あれ(石原式というもの)も実は日本では「差別を助長するし、現在でも職業の制限がないに等しい」状況で小学校で一斉にやる必要はないだろうということでこれは避けられています。
ただ、日本には程度の差はあってもこの問題を抱えていらっしゃるのは確かで、字幕のみながらず英語まで聞き取ると、「うーん…」という点は避けられず、「なんでそんな話をするかな」という部分に大半きます。アメリカではこの点、まだ色覚の差別や職業選択が日本以上にあるんでしょうか…。
こういった理由で、原題がIFなのに「ブルー~」と出てくること、そしてちゃんと聞き取りをすると color blind という語まで出てくることを考えると「何を言ってるんだ」状態で、ちょっとこれはどうかなぁ…といったところです(吹き替え版は聞き取るという概念自体ないはずなので、字幕版で見た場合特有の論点)。
ちょっとこの辺、配慮を欠いたのではないか…というところです。
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(減点0.5/上記の部分について配慮がないように思われる)
映画全体でみてもIFの存在(イマジナリーフレンドほか)が既視感がある(屋根裏のラジャーから?)といったものや、この「ブルー~」が出てないとか色々指摘されていますが、個人的にはこの部分が完全にちょっとどうなのかな…と思いました(字幕版まで選んで聞き取りまでできてやっと問題視できるかというものであり、あからさまに字幕に出てくるわけではないので採点上配慮しています)。
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