「社会風刺"風"」六人の嘘つきな大学生 すんさんの映画レビュー(感想・評価)
社会風刺"風"
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原作は未読。タイトルにある通り、昨今の話題映画のようにきっと社会風刺したいんだろうな、というのが透けて見える作品だった。
出演者の演技に基本的に不満はなく、違和感なく物語が入ってきた。それ故に中身のツッコミどころが多くて少々不満が残った。
まず暴露に至る原因となった理由だが、あまりに浅すぎる。尊敬していた先輩を落とした会社はおかしいと言ってあそこまでするのは普通に異常だと感じた。加えてあの状況でも一切口を出さない人事も異常だし、それぞれが自分の暴露された過去に対して弁明を一切しないのも違和感がある。波多野くんもストーリー上死なずともあの結末に辿り着いても違和感ないと思うので、無駄に死に追いやられたように見えた。
最後にはこじつけのように人を断片的な情報で判断してはいけないんだという結論に持っていっており、イマドキの社会風刺作品に仕立てることを考え過ぎて論理が飛躍しているように思えた。
エンタメ映画としてみれば十分だが、就活を題材にした「何者」のような満足感を求めると後悔してしまうだろう。
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