四月の雪のレビュー・感想・評価
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損害保険会社の社員教育用ビデオだったのかもしれない。
どちらが運転していたのかわからないから示談は難航。対人の自賠責保険は出るだろうけど、同乗者保険はどうなるんだ。強制保険とも言われるこの保険によって、死亡者には3千万円が支払われる。しかし、将来が有望視されている若者の場合、民事訴訟に持ち込まれて多額の賠償額を要求されることもある。それを補うための任意保険。加入していれば、搭乗者保険もあるだろうから、不倫の相手やペ・ヨンジュンの妻にも支払われるはずだ。死亡のときよりも重度障害を負った場合の方が高額の保証があるが、入院が長引いたり特別の医療が施されれば「死んだほうが良かった」と嘆くこともよくある話だ。(すべて日本の事情です)
さて、この映画は不倫のお話です。「ヨソ様の妻に手を出しちゃ痛い目見るよ」という戒めの内容でもあるのです(勝手な解釈ですみません)。つまり、ヨン様とヨソ様をひっかけたわけですね。「言い訳を聞きたい」とか「復讐したい」などと、残されたパートナーは不倫中のカップルに対して憤りを感じながらも、手厚く看護することで真の愛とは何かを問いかけており、事故を起こした本人でもないのに死んだ若者の葬儀に参列し罵声を浴びせられるという、夫婦の責任論をも訴えているわけです。
こうした美談で終わってしまうと映画として全く面白くないので、結局残された二人は恋に落ちてしまうのですが、それ以降は「ヨン様もイェジンちゃんもやはり血の通った人間なんだなぁ~」と観ている者に親近感を与える仕組みになっていました。しかし、恋に落ちる過程での心理描写には不満が残ってしまいますし、ヨン様がやりきれない気持ちを酒に求めてもっと自堕落な生活に変貌する場面とか、自暴自棄になってしまう場面が欲しいところです。例えば、示談金が足りなくなったため義父を脅して金をせびるとか、病院の会計で「もっと安くしろ!」と直談判するとか・・・そうしないと「ヨン様のイメージビデオだ」とか「アイドル映画」だとかいった酷評を受けてもしょうがないと思うのです。
終盤の展開は好きですし、ソン・イェジンがストッキングを脱ぐシーンとかヨン様が鼻血を出すシーンも好きです。それから、葬式で土下座をするシーンにはびっくりしました。
【2005年、韓流にハマってた頃に鑑賞】
【”不倫返し・・。”愛する人に不倫された時点で駄目でしょう。そこから映画に持って行ったストーリー展開に驚いた作品。】
DVD108円ゲットシリーズ 兼 シリーズ駄作を見よう! これはも...
ストーリーは単純でありえそうな話でもある。ただその感情の複雑さとい...
トンネルの先に見えた微かな光
「八月のクリスマス」のホ・ジノ監督、ペ・ヨンジュン、ソン・イェジン主演の大人のラブ・ストーリーです。原題は『外出』。
最初は被害者として同じ傷の痛みを分かち合っていた二人が、やがて芽生えた違った感情に苦しめられる。許されない愛と知り、思いを封印、新たに別々の道を歩みだした2人にやがて時間がささやかなプレゼントを運んでくれる。
限られた時間と空間はまさに日常からの「外出」でした。理不尽な愛に苦悩する姿が美しく切なくて、細やかな感情の起伏を主役の2人が好演しています。
エンドロールの映像と叙情的なサウンドも心に残る。ちなみに曲名は「道(The Road)」最初もワイパーを走らせるシーンで始まりますが、同じ景色でも全く違う、微かな希望を暗示してくれているのです。
完全版の方はDVDで、こちらは劇場に数回足を運んだ作品です。私のペ・ヨンジュン全盛期時代の一押し作品なので、言葉では言い尽くせないほどに思い入れがあります(*^_^*)
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