ラストマイルのレビュー・感想・評価
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情報量が多くてテンポも早いけど特に前半部分は集中して見て!
塚原監督、野木脚本、新井プロデューサーのタッグはやはり最高だなと改めて感じた。
無駄なシーンがなく2時間があっという間で、ハラハラドキドキ、クスッと笑えるシーンもあるけれど、見た後は色々考えさせられるものがあった。
ネットで日々欲望のままに特に何も考えずにポチっている身としてはまるで他人事とは思えなかった。
あのロッカーの文字について分かりやすい答えは描かれていなくて、人によって様々な受け取り方があるだろうし、他の方の考えも知りたくなった。
数箇所サプライズがあったが、途中で出てくるバイク便ドライバーに是非注目して欲しい、、
MIU404チームもアンナチュラルチームもお話の中で違和感なく出てくるのでドラマを見ていなくても全く問題ないと思った。(俳優が豪華すぎるのが違和感かもしれないが笑)
懐かしのメンバーが登場するシーンはやはり興奮してしまってその辺りの物語の内容が入ってこなかったので注意(?)伊吹のあの言葉をもう一度聞けたのが嬉しかった、、
火野正平さんと宇野祥平さんの親子は裏の主役という感じでとても良かった。
満島ひかりさんのお芝居には改めて感動したし、岡田将生さんのラストの表情はとても印象に残っている。
是非多くの人に見てほしい作品である。
細部までこだわりが感じられた本寸法のエンタメ作品
監督・塚原あゆ子、脚本・野木亜紀子のタッグでTBSで制作されたドラマ、「アンナチュラル」と「MIU404」と同一世界線で繰り広げられるサスペンスでした。Amazonを模したアメリカ資本の超大手ショッピングサイト”DAILY FAST”社を舞台に、宅配荷物に仕掛けられた爆弾が次々と爆発し、それを一体誰が仕掛けたのかを探っていくサスペンスでした。予告編を観た限り、DAILY FASTに勤務する舟渡エレナ(満島ひかり)の様子から、Amazon的な搾取&独占システムを100%礼賛する胸糞悪い作品だとばかり思っていましたが、全くそんなことはなく、むしろそうしたAmazon的構造をきちんと描きつつ、フェアなスタイルで謎の解明を進めていく本寸法のサスペンス的な面白さもあり、非常に楽しめる一作でした。
満島ひかりと岡田将生という2人の主演に加えて、「アンナチュラル」と「MIU404」の出演者たちも登場し、キャストも豪華絢爛。元々ドラマ自体は観ていませんでしたが、本作に合わせて配信で観たら、こちらはこちらでとても楽しい作品でした。特に「MIU404」の綾野剛は、「地面師たち」で披露した不気味な役柄とは全く異なり、野木亜紀子脚本の「カラオケ行こ!」で魅せたユーモアたっぷりかつハイテンションなキャラクターで、本作的には脇ではありましあが、作品全体を明るく楽しくしていたように感じました。
また、ストーリー本体とは直接関係のない部分も上手に創りこまれていました。米津玄師が唄う主題歌が「がらくた」という題名で、Amazonはじめ通販サイトで売ってるものの大半が「がらくた」なんじゃないかと言ってる気もしたし、最後の爆弾から被害を防いだのが、倒産した日本の電機メーカー”HINOMOTO”=”日の本”の洗濯機だったりと、音楽から小道具に至るまで非常に良く考えられたお話になっていました。
今月は「ツイスターズ」や「フォールガイ」など、ハリウッドの本寸法エンタメ作品が面白かったですが、日本の本寸法エンタメ作品である本作も非常に面白く、幸せな8月でした!!
そんな訳で、本作の評価は★4とします。
【物流業界が抱える闇を背景にしながら、その闇の為に起きた事に決然と対峙していく若き敏腕物流センター長の姿がムネアツで、更にハラハラドキドキする作品。ホワイト物流推進運動奨励映画でもある。】
ー 序盤から有名俳優が、物凄く沢山顔出し程度に出演している。”何だなんだ!物凄い出演料がかかってるじゃないか!”と思ったら、ナント人気TVドラマ2作品がコラボしているそうである。ビックリしたなあ。-
◆感想
・序盤から、現代の日本の物流業界が抱える闇が、ドンドン描かれる。
1.運送業者の低賃金問題
2.運送業者の過酷な長時間労働問題
3.運送業者の人材不足問題
4.運送業者の高年齢化問題
5.運送業者間の、下請法スレスレの契約問題
で、これらの問題を解消するために、2019年度に国土交通省が中心となり始められたのが、ご存じの通り”ホワイト物流推進運動”である。
・この作品が面白いのは、上記の様な日本の物流業界が抱える闇をベースに、巨大物流センターで過去に起きた事件(事故)を絡めて進むストーリー展開の面白さである。
■購買者の消費意欲を促進させる大イベント【ブラック・フライデー】の前夜、段ボール箱に詰められて配送された商品が次々に爆発する事件が起きる。
物流センターの若き女性センター長舟渡エレナ(満島ひかり)と入社2年目のチームマネージャー梨本(岡田将生)は、物流会社の日本統括本部長(ディーン・フジオカ)から真相を解明するように指示され、一方警察も介入してくる。
・出荷作業を止めない様に努力する中、膨大な在庫の中から爆発物を見つけ出そうとする、エレナと梨本が頭脳フル回転で対応する様が、推理小説の謎解きのようで面白い。
そして、そんな中、爆弾を仕掛けた哀しき犯人の犯行理由が、明確になって行く様には引き込まれる。
・良い味を出しているのは、運送会社羊急便の支店長(阿部サダヲ)である。巨大物流会社との契約に縛られ、遅延の責任を被る契約を負わされて苦悩し、本社に逆切れするシーンなどは、物流業界あるあるなのかもしれない。
・更に、羊急便の配送を誇りを持って行っている老人(火野正平)と息子(宇野祥平)のショウヘイ親子コンビも実に良い。
老人”ヤッチャンは、昼飯は10分だった。”
息子”でも、ヤッチャンは働き過ぎで死んだじゃないか!”
更に言えば、息子がシングルマザーの子が爆弾が仕掛けられた段ボール箱をギリギリ、彼が勤めていた倒産した会社が作っていた自動洗濯乾燥機に入れ、被害を防ぐシーンもムネアツである。
ー 彼らの様な方々が、日本の配送業を担っているのである。頭が下がる。が、又、彼らの姿は日本の物流業界の諸問題を、具現化してもいるのである。-
<今作は、日本の物流業界の闇を背景に、その闇の為に起きた事に決然と対峙していく若き敏腕物流センター長の姿がムネアツで、更にハラハラドキドキする作品なのである。>
超超超BLACK!!!!
世界規模のショピングサイト“DAILY FAST”、関東センターから配送された商品の話。
センター長として着任した舟渡エレナ、着任して早々11月のブラックフライデー前夜に届けられた商品の爆発から始まり多発する爆破テロ…、過去に起こったDAILY FAST倉庫内の事故を絡みながらも…。
DAILY FAST分かりやすく説明するならアマゾン的な大手ショピングサイト、それに関わる運送会社と子会社の大変さと苦悩、委託ドライバーの賃金の安さとか、会社内倉庫内でのノルマ、パラハラ、モラハラ、カスハラも詰まってる感じでリアルもこういう事があるだろうなと鑑賞。
ストーリーが進むなか複数の人間が犯人ではないかと匂わしながらも進むけど、捻ってる様に見せて捻ってない、意外性はない犯人って感じで終っちゃったのかな。ラストのロッカーに書かれた→0の意味は???(笑)
王道エンタメ
MIUはリアタイしてだけど、見逃していたアンナチュラルは先週末しっかり事前に見てからの鑑賞。
ストーリー的にはこれらは繋がってないので予習なしでも全然大丈夫だった。(でも小ネタでふふふってなれる!)
見せ場もいくつもあり手に汗握る王道エンタメだけど、作り手の伝えたいメッセージがシンプルにしっかり伝わる作品。
とにかく満島ひかりが素晴らしい。最初はエレナさんのキャラが意味不明で不安になったけど、心配無用だった(笑)
岡田将生は星航一みが全くなくてびっくりするくらいだった。この物語の観客の視点は岡田くんかな?彼の安心感半端ない。
ラストが正しく理解できてるか自信がないんだけど、大丈夫かな?私…しばらく考察の日々が続くと思う(笑)
追記。劇伴がとってもよかった!
止めませんよ
様々な世代に響く
TBS渾身のお祭り映画
ポチッとクリックした荷物が届くまでの日常とサスペンスの見事な融合です
見事に構成された作品で、終始スクリーンに魅せられた映画でした。
非常にテンポ良く進む展開で、途中分かりづらいところが無い訳では無いですが、劇中で何故?と思った疑問点も最後はなるほどそうだったのかと回収されました。
今や日常生活の中で欠かせなくなったネット通販とそれを支える宅配業者を描いているので、非常に身近な問題でも有りますね。
ロッカーの扉の裏に書かれた謎の数字は何?
数値化された巨大物流倉庫の中で心病みベルトコンベアに落ちた人間がいてもベルトコンベアは止まらないのです。数字を落とすなと利益を追求する企業姿勢とその中で埋没して行く人の心の描き方は秀逸でした。
そしてその物流倉庫の混乱のあおりを受ける宅配業で働く人たちの心情もまた見事に描かれていました。
爆弾入りの荷物にすり替わるトリックは理解はしましたが、一人であんなに上手く行くのかなとちょっと不思議でした。
満島ひかりさん演じたセンター長・舟渡エレナの少しミステリアスな影を残した演技が良かったですね。この役彼女がピッタリだったのではないでしょうか。岡田将生くんの真実を追求する臨場感ある演技も素晴らしかった。アンナチュラルチーム、MIU404チームも加わっての豪華キャストも良かったですが、やはり阿部サダヲさんは存在感溢れる演技を見せてくれました。
安藤玉恵さん演じた母と娘二人の母子家庭がどこで物語に繋がるのかと思っていましたが、なるほどそう言うことだったのですね。
hinomoto製品の伏線もここで見事に回収されました。
ラストマイルとはお客様に荷物を届ける最後の区間を言うのですね。初めて知りましたが、注文を受けてから荷物が届く最後の大切な区間ですね。
現代社会の問題点とミステリーを上手く融和させ、改めてその問題について考えさせてくれる作品でした。
いい映画を見ました
社会問題に斬り込む脚本は流石
タイトルの通りです。伏線の貼り方もアンナチュラルとMIU404の製作陣だな〜と感心。
ドラマや映画をあまり観ない層にはわからない伏線かもしれません。2回観れば伏線に気づける、さらに楽しいスルメ作品だと思います。
アンナチュラルとMIU404観ないでラストマイル観る人ってあまりいないと思いますが、そういう方はどんな風に感じたのか気になる程度には、TBSドラマのお祭り作品って感じです。UDIや機捜と協力して問題解決に向かうのかと想像していましたが、それぞれ知らないところで進んでいるので各作品同士の絡みは殆どありません。
伊吹とミコトが会ったらどんな会話するんだろうな〜きゅるきゅるとか言いそうだな〜とか二次創作として考えていただけに、少し期待しすぎました。笑
あと、綾野剛さんは「伊吹演じるの最後かも」と仰っていましたが、それは寂しいです。
アンナチュラルもMIU404も続編を作り気がないとは伺っていますが、スペシャルドラマ作って欲しいです。さらっと機捜に入っている勝俣(前田くん)とか…出世したであろう九ちゃんとか…六郎が研修医明けたあとのラボの話とか…みんなのその後が気になるので。
でも、またUDIや機捜のみんなに少しでも会えて、変わらずわちゃわちゃ仕事してるってわかっただけで嬉しいですし、これからも変わらずそうなんだろうなと思います。
…あれ、途中からアンナチュラルとMIU404の話に。
まさに今の問題❢
物欲の闇
地方都市の郊外のイオンシネマ、平日午前10時台でしたが、ほぼ満席でした。人が多いのが嫌なのでいつもこの時間帯を狙うのですが、平日午前でこんなに観客の多い映画はなかなか見ないです、ミステリと言う勿れ以来かな。やはりファンの多いシリーズなんだと実感。
野木脚本、相変わらず洒脱なセリフと鮮やかな伏線回収。塚原演出も相変わらずオシャレでスリリング。本当に息つく間もない展開で、何度も手に汗握り、息を呑みました。
あらゆる社会の闇、見て見ぬフリされがちな社会問題を扱ってきたアンナチュラルMIU404シリーズですが、今回は物流の闇という社会問題がテーマでした。そこを突いてきたかあと。相変わらず現代社会へのアンテナが鋭い。
私事ですが、某通販サイトの超ヘビーユーザーです。個人事業の在宅ワークで子供も小さく、特に大きなもの重たいもの買い物は大変なので、毎週1、2回は何かしら届きます。本当に本当にお世話になっていますし、必要なものがすぐに届く通販サイトにも、届けてくださる宅配業者の方々にも、心から感謝しています。
だからこそ、誰かが搾取されたり忙殺されたりしている現状は心苦しいです。少しくらい高くなっても遅くなってもいいから、誰かに過重な負担のかからないようなシステムになってほしい。
阿部サダヲの集配センター長が可哀想で辛かった…
あと火野正平さんの演技がもう本当に本当に素晴らしかった。もはや演技とは言えないくらい自然すぎる演技。いつも淡々としている父親が息子の危機に慌て取り乱す鬼気迫る姿、誇りを持って職人のように日々仕事をこなし『俺たちが奇跡おこしてんだ』…しびれたー!
そして満島ひかりさんの演技はやはり素晴らしい。目の演技、些細な表情に引き込まれました。塚原・野木作品で見られてよかった!
あとはやはりドラマシリーズからのファンとして嬉しいキャラがたくさん出てきました。
前田旺志郎くん、「まあ大人になって! そうか〜その仕事を選んだのか!」
窪田正孝さん、「頑張ってるじゃないか〜うんうん格好いいよ!」
竜星涼さん、「相変わらず胡散臭いねえ…笑」
などなど、楽しかったです。
素晴らしい鑑賞体験でしたが、ひとつだけ気になったこと。メディカル便って1日2日遅れただけであんなに医療現場パニックになるの?というところ。あれが本当なら困るな…医療器具や医薬品は多めにストックしといて余裕持って発注してくれよ…と思ってしまいました笑
アンナチュラルとMIU404は見て面白いなーと感じた程度のヨイショ!じゃない人間の感想です
1回観ただけの感想として、取りこぼしている情報が多い気がする。別に ぼーっと見ていたわけではないんだけど、情報を処理している間に新しい情報が来るので咀嚼しきれない感じ。テンポがいい!ということなんだけど私には処理しきれず。。
私の飲み込みの遅さのせいなので、全てを理解できれば後々の評価は☆5になると思う。
フィクションだというのはわかっているけど、作中で爆発するたびに苦い表情になっていった。今作は日本の大規模出荷センターとそれに伴う過重労働が舞台というのもあり、余計に現実感が増すから苦しく感じたのかもしれない。
でも、アンナチュラルやMIU404のメンバーありきの作品だと感じた。彼らを登場させずに、新規キャラで補うとしても薄いかな。この2作と並べられるほどおもしろいのか?と言われたら自分はう〜んという感じ。
それでも例の暗号とそれに伴う事件の光景、その直後の光景と表情は脳裏に焼き付いている。
物欲の果てに在る爆弾
心をすり減らせばその分、儲かる因果な商売の話
関連ドラマは見たことないけれど、単品でしっかり楽しめました。
俳優陣が豪華でもはや日本版アベンジャーズ的な楽しみもありつつ、しっかりサスペンスと推理のバランスが取れてた良作です。
物流関係者の苦労と資本主義の弊害、便利さゆえの豊かさと大量消費など現代社会へのメッセージがめちゃくちゃ込められててちょっと心が痛んだ。
とりあえずアマゾン使うのは極力控えようと思いました。
大企業の資本力に物を言わせたゴリ押し、傲慢さに嫌気がさしますね。
「お客様のために」の大義名分を振りかざし、利益を得るため社員から下請けまで酷使する、そりゃ歪みも出るしテロもストライキも起きますわ。
映画では無事に事件解決はするけれど、労働者の権利や利益は少し上がっただけで根本の所はあまり解決せず。
スッキリするけど希望は少ない、なんともむず痒いエンド。だからこそ心に何かしら残るのではないでしょうか?
便利なサービスの裏には身をすり減らしている人が居る事を忘れてはいけませんね。
物流以外でも労働者不足に悩む昨今ですが、将来どうなっちゃうんですかねこの国?
「ノマドランド」がもう一度みたくなりました。
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劇中セリフより
「だれか優秀な人が居たんでしょうね」
満島ひかりさんの出来る女性感が説得力ありすぎてほれぼれしちゃいますね。
上司をギャフンと言わせたところで大企業が倒産するわけでないんだけどね・・・
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