ラストマイルのレビュー・感想・評価
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社会問題に踏み込んでます+脇役に主演級俳優陣
この映画の脚本、監督、プロデューサーが手がけたドラマ二作品とのシェアードユニバース。
この作品の中には彼らも生きている世界なのでわくわくした。
ティザーで流れるシーンは序盤ですべて終わるので、予想していたすべての要素の向こう側に連れて行かれた。
主演は満島ひかりさん、岡田将生さんを中心としてディーン・フジオカさん、阿部サダヲさん。
本作は物流に焦点があたるので、司法解剖から状況を推察するアンナチュラルや、瞬発力で捜査を支える機動捜査隊のMIU404のメンバーは事件に関わることはあれど直接的に関わらないので、石原さとみさん、井浦新さん、窪田正孝さん、市川実日子さん、綾野剛さん、星野源さん、麻生久美子さんを中心としたメンバーはその世界でやるべきことをやっている。そしてそれは特別なことじゃないので、出てきても過去作を知っている人の発言や仕草なので気になる人はドラマをどうぞ。
ドラマのなかで限定的に出てきた登場人物も出て来ていて、シェアードユニバースなのだと感じた。いかんせん豪華すぎる。
よくありがちなドンデン返しや、犯人の気持ちは描かれない。
犯人の背景や心情を知りたいと思う人はいるかもしれないが、そこは描かれない。
MIU404でもそうだったが、犯人を理解した気になり犯行を仕方ないねとなるのは昨今ネットを中心に問題なりがちなので、描かない方針を続けていてよかった。
社会問題のエンタメ化は健在
この映画単体として面白かった。
『MIU404』で見せた、「最新の社会問題をドラマの核になる事件に取り込む」手法が遺憾なく発揮されていましたよ。
架空の外資企業にしてたけど、完全にモデルはAm●z○n。
まさに私がAm●z○nを使わなくなった理由の数々が目の前に展開して苦笑い。
・ろくに検品せず出荷する配送システムのいい加減さの問題
・社員も使い捨てにし、異様に高いノルマの押し付けで鬱になって退職する人間が後を絶たない問題
・下請け(物流)へのコスト削減の押し付け、無茶な送料叩きの問題
・物流末端である家庭への配送業者(ラストマイル)のなり手不足・人手不足に、過労死問題
・ブラックフライデーで、荷が届けられる保証がないのに注文を取ろうとする問題
・注文しても必要なものは結局必要なタイミングで届かないんでしょ?な問題
・やっと届いたら、中身が壊れてたり不良品だったり、絶対途中で落下させてるでしょ?問題
・不都合を下請けに押し付ける、アメリカ流の傲慢な契約の問題
・結局は株主と自社利益しか考えてない人命軽視な昨今の日米大企業に蔓延する問題
「シェアード・ユニバース」はくすぐり程度で、予備知識なしでも全然大丈夫って程度。
でも「シェアード・ユニバース」のキャラたちは、一人一人がそのプロフェッショナルな技術と信念で真相へとたどり着き、「単なる組織の歯車ではない」「Am●z○nと違う」というアンチテーゼとして描かれていたので、彼らの存在が物語に活きていたと思うから、わかればなお一層楽しめると思う。
野木脚本ファン は(そうでない人も)全員観るべき
「アンナチュラル」第1話の重層的なストーリーに魅了されて以来、彼女の脚本作品はほぼ網羅しています。
そして、これまた大好きな満島ひかりさんが主演、かつ、エレナは彼女に当て書きされたそうなので、この時点ですでに面白くないハズがない。
ネタバレ回避のため公開初日にレイトショーで鑑賞。
お客入りは…ほぼ満席!
アンナチュラル、MIU出演者はカメオ的な出演なのかと思いきや、結構ガッツリと、しかし自然な流れでストーリーに絡まっていました。
「物流の2024年問題」がストーリーの底流にあり、しっかりと社会問題を提起するあたり、単なるエンタメでは終わらせない!という野木さんの強い意思を感じます。
「邦画はサブスクに出てきたら観よう」派、でしたが、この作品は音響のしっかりした映画館での鑑賞をおすすめします。
連続爆破事件の行方を描いたサスペンス映画。 主人公・舟渡エレナを満...
連続爆破事件の行方を描いたサスペンス映画。
主人公・舟渡エレナを満島ひかり、梨本孔を岡田将生が演じ、他にも麻生久美子など出演。
「2.7m/s→0」ここ込められた思いに鳥肌
野木亜紀子最強説ここに立証!!
まじで!まーじーで…ビビった。笑
観終わって劇場が明るくなった時、気づいたら鳥肌たってたわ🐓
脚本家・野木亜紀子まじで恐るべし!
この人話作るのほんと上手すぎよ←
どうりで関わってるドラマや映画のほとんど好きな訳だ!
緻密に練られた物語、個性的なキャラクター、強く暖かなメッセージ性、etc、、もう最高でしかない👍👍👍
もうI LOVE NOGI❤️ってTシャツ作って毎日着たいぐらい!笑
総理大臣さんよ、官僚さんたちよ、我々の税金で飯食ってるお偉いさんたちよ、この映画を観てくれ!
ムダに真面目で働き者の日本人からのメッセージですよ。
受け取ってくれまじで‼️🎌
※一切の返品は受け付けませんのでー
ドラマ「アンナチュラル」と「MIU404」と繋がるシェアード・ユニバース・ムービーであるが、ドラマ見てなくても全然楽しめるし、ドラマ見てたら尚更楽しめる一本です。
考えるのが止まらない
誰もが被害者にも加害者にもなり得る題材の話。また、映画から感じたものとしては良い意味の怖さを感じました。
考えるのが止まらなくて、常に頭の片隅にその考えが残る感覚。どうすれば山﨑のようにならずに居られるか、どうすればエレナのように気づけるかなどなど。
物流という中々普段の生活で目に見えない舞台で、一体どういうふうにどんな人達が働いているのかを少し垣間見た様な気分になりました。
なんかスッキリしない
お話は良く出来てる。お金もかかってる。役者もいいメンバー。なのに何故かイマイチ。なんだろう。詰め込み過ぎ。時間が足りず端折ったみたいな、TVでじっくり描いた方が、せっかくの他のメンバーも描き切れたのかも
本を読んでみたい気がする。
いつになく客席が埋まっていた。
前人気が高いのかな。
出演者は豪華。
内容は配送業のブラックな部分を描く告発もの。
それに端を発した、爆弾テロ事件。犯人の動機も会社への復讐?
標的が違わないか。会社の信頼をなくして、経済的損害をあたえるため?
その為に一般市民への無差別テロをするのか。
どこまで真相を知っていたのかわからないが、新センター長の人命を無視した態度には嫌気がさした。
いいのか?それで、後から訴えられるぞ。顧客の安全無視で。
センター長の決裁っていくらまでOKなのかな。X線透視装置を10台ぽっちった?これは必要経費?
後から会社から権限の濫用といわれそう。ていうかクビか。
最後のシークエンスもそれで全体が丸く収まるわけでもあるまい。
150円は安いといえるかな。
犯人はどうやって倉庫内に爆発物を持ち込み、すり替えたのか、驚きの種明かしをぜひ劇場で目撃してください。
『ラストマイル』は、11月のブラックフライデー前夜を発端とする連続爆破事件に立ち向かう、物流センターのリーダーたちをはじめとする人々を描くサスペンス映画です。
テレビドラマ『アンナチュラル』及び『MIU404』の監督・塚原あゆ子と脚本家・野木亜紀子が再タッグを組み、同じスタッフによって製作され、両シリーズと同じ世界線で起きた連続爆破事件の行方が描かれます。
タイトルの「ラストマイル」(ラストワンマイルともいう)とは最終拠点からエンドユーザーへの物流サービスのことを指し、客へ荷物を届ける最後の区間を意味します。
●ストーリー
流通業界最大のイベントのひとつ11月の“ブラックフライデー”の前夜。世界規模のショッピングサイト・DAILYFASTの西武蔵野LC(ロジスティクスセンター)から配送された段ボール箱が爆発する事件が発生。やがて日本中を恐怖に陥れる連続爆破事件へと発展します。西武蔵野LCセンター長に着任したばかりの舟渡エレナ(満島ひかり)は、チームマネージャーの梨本孔(岡田将生)とともに事態の収拾にあたります。
誰が、何のために爆弾を仕掛けたのか?残りの爆弾は幾つで、今どこにあるのか?舞台となるのは、ネット通販を支える巨大倉庫とそこから配達を行う宅配便です。それは、
決して止めることのできない現代社会の生命線といえます。世界に張り巡らされたこの血管を止めずに、いかにして、連続爆破を止めることができるのでしょうか?
すべての謎が解き明かされるとき、この世界の隠された姿が浮かび上がります。
●解説
わたしも派遣社員として、Amazonや楽天で働いた経験があります。その体験からいえば、本作の舞台となる西武蔵野LCが、かなりリアルに実際のオートマチックな最新鋭の倉庫の実態を再現できていることに驚きました。しかも細部にわたるまでDAILYFIRSTのコーポーレートカラーで徹底的にデザインされているのです。
しかもオペレーションまで実際に即しており、5階建ての巨大倉庫なのに社員わずか9人でオペレーションされていて、800人の派遣社員で運営されるという設定は、まさに最近の巨大倉庫の日常そのものでした。朝の派遣社員の出勤シーンから、作業しているところまで、わたしが日常を接する倉庫の実際を細かく再現していたのです。
よくまぁこんな作品に協力する倉庫があったもんだ感心しました。ロケ地はさすがにネット通販関係ではなく、機械工具卸売商社トラスコ中山の物流センター「プラネット埼玉(埼玉県幸手市)」と「プラネット北関東(群馬県伊勢崎市)」がロケ地として使用されているそうです。撮影期間は2022年12月から約2ヶ月間行われ、映画のイメージカラーには、物流センター内の棚や設備にも使われているトラスコ中山のブランドカラー「ブラック×オレンジ」が使用されています。2ヶ月もメーカーの物流拠点が全面撮影協力したことが画期的です。
ネット通販の物流倉庫では、すべての作業工程が数値化されています。ピッキングや梱包、入荷の商品格納などの作業も1時間に何個という目標数値が掲げられて、月間処理数の優秀者と作業効率の悪い者の順位が壁にデカデカと掲示されているのです。とあるアパレルの倉庫では、入職3回目以降で作業効率がノルマ以下の人間には肩たたきが行われてしまい、ヘタすると出入り禁止になってしまうのです。
本作でもデイリーファーストの目玉商品であるデイリーフォン1万台販売と、西武蔵野ロジスティクスセンターの稼働率70%以上の維持が至上命令でした。
ところが警察から、デイリーフォンを受け取った瞬間に箱が爆発し、受け取った顧客が焼死したというショッキングな連絡がエレナの元に舞い込みます。
会社の株価が下がることを防ぐため、やむなくエレナはすべてのデイリーフォンの出荷中止を実行します。出荷中止は現場に混乱を招き、そのしわ寄せは商品配送の60%をデイリーファーストに依存している羊急便が影響を受けることになるのです。
さらにそのしわ寄せのしわ寄せは羊急便と業務委託を結んでいる佐野親子(火野正平・宇野祥平)にも波及していった。特に業務委託されている佐野親子は一つ届けることで150円、受け取ってもらえなければ一銭にもならないという過酷な労働環境だったのです。
このように本作は、普段縁遠く感じる巨大物流倉庫のお話しを、身近な宅配請負業者の目線で描く、作品となっています。今やネット物流にお世話になることが一般的になっているので、とっつきやすい作品でしょう。
それにしても爆弾テロに使われた宅配商品が、いつの間にか爆弾とすり替わっているトリックは出色です。すり替えるタイミングは倉庫内でしか考えられません。けれども倉庫に入るためには厳重な持ち物チエックが待ち受けるのです。犯人はどうやって倉庫内に爆発物を持ち込み、すり替えたのか、驚きの種明かしをぜひ劇場で目撃してください。
●感想
本作で印象に残る点は、数字を元に完璧さを求めすぎるネット通販物流の問題点を描いた作品になったことです。
爆弾テロの警察が当初犯人だと睨んでいた山崎佑は、エレナより前の社員であり、西武蔵野ロジスティクスセンターで「ブラックフライデーが怖い」と言い残して飛び降りして5年間昏睡状態にありました。センター長になって3年目で心身ともに疲弊した上で3か月休職していたのです。
冒頭に登場する山崎佑がロッカーに書き残していた「2.7m/s→0」と「70kg」という文字にはおそらく観客の皆さんも倉庫のスタッフも誰も気に留めることはないでしょう。実は西武蔵野LCで使われているベルトコンベアの速度と耐久重量と同じ数値だったのです。しかし山崎がベルトコンベア目がけて飛び降りてもベルトコンベアは止まりませんでした。センター責任者の「死んでもベルトコンベアを止めるな」と厳命していることとの対比で、2.7m/sが0になることはなかったデイリーファーストの歪な社内常識が明確になる印象的なシーンだったのです。
ネット通販の倉庫には、働くスタッフの健康を喚起し、労働災害を予防するポスターやスローガンがくどいように掲示されています。でもそれは建前であって、先ずは目標数値の達成が大前提にあるのです。その結果本作のように心が折れてしまう人が出てしまうことはきっと現実社会でも起こり得ることでしょう。これについて各社はもっと考えるべきではないでせしょうか。人はモルモットではありません。数値だけで一面的に管理する労務管理は、持続可能な価値感を重視する今日にあって、もっと再考すべきことではないかと思います。
また本作では、ネット通販に経営の半分以上を依存する宅配業者との関係も問題提起しました。DAILYFASTが爆破事件後に一方的に責任を宅配業者に押しつけようとすることに堪忍袋が切れた羊急便は、業界連盟でDAILYFIRSTの集荷を拒否するストライキに入ります。これはドラマ上の虚構ではなく、実際にも配達員によるAmazonの集団訴訟がおこっていて、ネット通販会社が運送業者を安く買い叩いていることが本作でクローズアップしています。運送業者とはいまや国の血管ともいえる今日、末端の宅配請負業者の手間賃が、一個150円から事件後170円に値上げされてもたいした収入アップはつながりません。劇中佐野親子が嘆くのも当然です。トラックドライバーの時間外労働が規制強化されても、ドライバーの人材不足は変わらず、労働環境は簡単には変わらないでしょう。
本作のヒットで、流通・運送業界全体の意識改革のきっかけとなることを願います。
●最後にひと言
『MIU404』の熱心なファンだったわたしは、綾野剛と星野源の名コンビの活躍シーンを期待していました。けれども登場シーンは僅かで、アンナチュラルの不自然死究明研究所共々、カメオ出演に近いものでした。是非次回作では、コンビが大活躍するシーンを期待しています。
ハラハラドキドキする。TVドラマは見てない。
途中で梨本(岡田将生さん)が、山崎のデータを消したのが舟渡エレナ(満島ひかりさん)だと暴き、福岡には舟渡エレナなんてヤツはいないことが判明する。満島ひかり犯人説が出てきて、ああ、それなら爆弾も仕掛けられるし辻褄が合う、満島ひかりが山崎のことからDF社に恨みを抱いての犯行だったのか、そういう展開だったのか、満島ひかりが犯人だったなんてビックリー(違うんだけど)。とスッカリ騙されるが、真相が実は全然違う展開で、またまたビックリ。
爆弾が入った荷物を紛れ込ませる方法に、よく思い付くなと唸ってしまったが、その方法を見つけた舟渡エレナもまた切れ者だ。
爆発した現場の場面が生々しくて、現在のガザやウクライナを思い起こした。テロ爆弾や空爆を気にしなくていい日本の日常が続けばいいなと思った。
物流業界と運送業界の過酷な状況が描かれているところも見どころだと思う。
とにかくに荷物が膨大だ。24時間受付OKのネットショップで、みんな気楽にポチっとするからね。
雨が降ろうが ヤリが降ろうが 人が降ろうが、コンベアは止めるなというブラックな売上至上主義の場面が怖い。
八木(阿部サダヲさん)が社長だと知らずにドナリ声で文句を言ってしまい、実は社長だったと分かってうろたえてしまうところが、阿部サダヲっぽくて面白かった。
DF社からの指示に逆らえない阿部サダヲだったが、最後には頭に来てしまい、満島ひかりに「あんたが来て自分で探せ」と言って寝転んでしまうところが痛快。あとでホントに満島ひかりが来て慌てるところも笑える。
一件落着でボチボチ終わりかなと思っていたら、満島ひかりが12個目の荷物があることに気付いてからがハラハラドキドキだ。
さすがに子供は犠牲にならないと確信していたが、宇野祥平さんはビミョウである。例の洗濯機のお陰でセーフ。ラッキー。
ドラマファン向けのファンムービー?
アンナチュラルとMIU404は自分も好きで、良く出来たドラマシリーズという評価です。
ただ(その2ドラマを知らないと演出意図が理解できない部分もあるのに)その2ドラマの組織やキャストの存在は今回の物語には必須ではありません。
その中途半端というか無理やり詰め込みというかが仇になり、全体としてどうにも焦点のはっきりしない映画に仕上がってます。
物語は先の読めない展開で、舞台や視点も昨今の社会情勢を取り込んでいるためそれなりに楽しめるのですが、独立した映画として売るのはちょっと弱い感じも否めないので、マーケティング的に上記2ドラマ要素をブッ込まざるを得なかったとかでしょうか?
真相はどうあれ、ドラマファンに向けるのであれば上記2ドラマの組織やキャストがより密接に1つの事件に絡むような物語にすべきだと思いますし、今回の物語やキャストを推すのであれば、上記2ドラマの要素は一部キャストのカメオ出演程度にしておくべきだったのではと思いました。
ただ、隣の席の知らない人は上記2ドラマの熱烈なファンだったらしく、上記2ドラマのキャストが出るシーンでは身を乗り出して声を上げて喜んでいましたので、そもそもそういう人向けの映画だったのかも知れませんし、制作側の目論見どおりの内容なのかも知れませんが。
宣伝し過ぎた?
強がる演技をさせたら満島ひかりさんの右に出る人はいないと思う。まさに はまり役。
阿部サダヲさんのどんどん疲弊していく芝居もスゴい。みんなが追い詰められていく過程が、阿部さん一人で表現されていたように感じた。
ただ、アンナチュラルやMIU404のメンバーががっつり絡んでくると思うとガッカリするかもしれない。
予想より奥行きある脚本でした❗️
評価通り良かった。あっさり犯人みーっけって思ったらまんまと騙された。浅い読みの自分に笑えた。
キャスト豪華な映画ってイマイチ面白くなかったり、客入りイマイチだったりするけど、この映画は元を取った感じですね。(笑)
それにしても金曜、土曜と終日満席に近い入りはどうして⁉️
劇場版やシリーズモノ以外でこんなに盛況は中々ない。
パンフレットは金曜初日でどこも完売御礼。これも中々見ない光景。
予想より遥かにヒットって事でしょうか。
配給会社も予定外だったのか?(笑)
サクッとみられる社会派エンタメ
犯人は誰なのか、爆発へのハラハラ、社会構造への警鐘。
端的にこの3つが楽しめる映画でした。
(犯人の部分にはやや肩透かし感があるかも…)
「アンナチュラル」や「MIU404」と比べるとヒューマンドラマは弱いですが、展開にスピード感があり、いちエンタメ映画としてよくまとまっていた印象です。
これまでの作品と大きく違う点といえば、上記2作はドラマなので、一つの視点(死体や犯人)を通して社会を垣間見せつつ、そこに主人公たちがどう関わっていくかを描く構成でした。
今回は映画ということもあり、主人公を含めた多視点を通して、社会の歪みに苦しめられる人々を描くような構成になっており、
媒体が違うので描き方が変わるのは当然なのですが、そこに違和感や物足りなさを抱く方は多いかもしれません。
また、ドラマ版では主要キャラだけでなく、死体や犯人などの一視点にも感情移入できる深いフックがあった分、今回は…………というのもあるのかなと思います。
ただ、映画のメッセージ性自体は高く
いきすぎた資本主義によって作り出される社会は、本当に我々が求めている理想の世界なのか。欲や競争本能に支配されて、自らの首を絞めていないか、
そういった作り手側の描きたいものがしっかりと感じ取れる映画でした。
ちなみに「アンナチュラル」「MIU404」の要素はオマケ程度です。
家族との感想会が終わらない
集中し過ぎて何も飲まずに固唾を飲んで見守るような気持ちで鑑賞してました。最後まで緊張感が抜けなかったです。そんな中でも毛利さんは相変わらずコミカルで面白い、なのに洞察力が鋭くてかっこいい。いいとこ取りで、ますます好きになったよ。
それにアンナチュラルやMIU404の面々が思ってた以上に出演していて嬉しかったです。一々テンション上がってしまった。
昨今の流通市場の過酷さを思うと物語の中だけじゃなくリアルに感じてとても苦しくなる。時間をかけてエレナと孔が徐々に相手のことを知っていく過程もよかった。
佐野親子や毛利さんなど脇役の魅力も存分に味わえた作品に嬉しさが万倍になった。推理ものってキャスティングやあらすじを見ただけで犯人が誰か分かってしまうことがあるけど、今作はそういうこともなく、やっぱりねっていう肩透かしを食らわずにすんでよかったし、さすがだなと思った。もしかしたらネット通販をしたことがない人や年齢層が上の人にとっては難しいかもしれない。英語にされると一瞬分からなかったりもした。考えさせられる物語なので、何も考えずに映画がみたい、という人には不向きかも。
とりあえずネタバレをくらいたくなかったので初日に鑑賞できてよかったです。また観に行きたい。
家族との感想会が終わらない。
満島さん演じるエレナのキャラ最高‼︎
ドラマ視聴組ですが みんな変わらず仕事してる 生きてる そしてそれがつながってる 夢のような世界を届けてくださったことに感謝しかありません
"止めませんよ"、、このエレナのキャラクターをつくりあげた満島ひかりさんほんとに素晴らしかった..
善にも悪にも映る感じが絶妙でした‼︎
初日に2回観て、そしてパンフレット読みました‼︎
確信したり確認したり..
ぜひ、ネタバレ無しで映画館へ行くことをおすすめします‼︎
見事な脚本の手柄
大手の輸送会社の配達物に爆弾が仕掛けられて配達されて、配達後に爆発するという事件がおきて、宅配業者 Daily Fast の新任の集配センターの所長が、同僚や下請けの配達業者を巻き込んで、犯人探しと爆発物の発見に頭脳戦を展開する話である。非常に良く出来たストーリーで、最後の最後まで息詰まる緊張感の連続だった。かつて脚本担当の乃木亜紀子が手がけたテレビドラマ「MIU404」と「アンナチュラル」とコラボした作りになっていて、それらを見ていればより楽しめる内容になっていた。
既存のドラマとコラボさせるということは、それらのドラマの出演者は今作の本編に出演させられないということになり、両ドラマと被りのない役者だけで本編を作らなければならないという縛りを自らに課したも同然であるので、役者陣は相当豪華にならざるを得ない。結果的に、被ったドラマの比重としては「MIU404」の方が多く、「アンナチュラル」はかなり薄くて、顔見せ程度に過ぎなかった。
犯人の復讐先は宅配業者なのであるが、被害者は罪もない見知らぬ一般人であるというところが許しがたい話で、この犯人は同情の余地のない外道である。「目には目を」という同害報復の原点から言って、犯人は復讐先の誰かを一人だけターゲットにすべきであるのに、無関係な人を 10 人以上も害しようとした訳で、これでは貞子の呪いと同じで完全にやり過ぎである。
犯人の特定に至るプロセスが特に見応えがあり、疑いを向けられる人物の怪しげな行動とその理由などが巧妙に組み上げられて話を牽引していた。無駄な登場人物が一人もおらず、誰もが物語の中で重要な役割を演じていた。これだけの登場人物にそれぞれ役割を与えるというのも物凄い構成力で、この映画の魅力は脚本の優秀さに尽きると思われる。
特に、新任の集配センター長役の満島ひかりの演技の素晴らしさが光っていた。その部下を演じた岡田将生も有能さを十分に感じさせていた。阿部サダヲは下請けの宅配業者の中間管理職を好演していたが、やや役不足に感じられたのが勿体なかった。少ない出番ながら鮮やかな印象を残した竜星涼は見事だった。電器メーカーのエンジニアから転職した宅配ドライバー役の宇野翔平は伏線回収しながら見事な機転を見せるところが魅力的だった。
音楽も無駄がなく、必要なところで十分に雰囲気を盛り上げていたし、エンディングの米津の歌も良かった。爆破シーンが特に見事で、中でも爆破の中でもがく人物の描写を見せたのは、映画に生々しさを与えていた。道具立てを全て使い切って最後までドキドキさせる演出も見事だった。
(映像5+脚本5+役者5+音楽5+演出5)×4= 100 点。
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