ラストマイルのレビュー・感想・評価
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primeで配信できない問題作
大手ネット通販企業が抱える問題を糾弾し、人の心を蔑ろにすることで成立している消費社会に警鐘を鳴らす社会派サスペンス。シェアードユニバース要素もいい具合で、既存作品ファンも満足できる出来なのではないでしょうか。
メッセージ性が強い作品ゆえに、批判される企業は一方的に叩かれてちょっと可哀想(仕方ないとはいえ)。A社はこの問いかけに対する作品を作って、ブラックフライデー前にprimeで配信してほしいナ。
ネタバレをくらう前に早く見て
ものすごく楽しみにしていた映画、期待を裏切らない内容でした。
満島ひかりさんは、あて書きしたのかなと思うくらいハマっていました。途中完全に犯人を間違えるような誘導入っていてすっかり騙されてしまいましたが、そういうのも含めてあちこちに張られていた伏線がどんどん回収されていくのも面白かったです
なお、犯人については、恋人がまだ死んでないのだから、死を選ばないでほしかった(もう狂ってしまっていたのでしょうけど)
一粒で3度美味しい TSU!この世界は誰も止められない 地獄の物流センタ-の実態
なにぃ米が無いだと?そんな馬鹿な。
絶賛収穫中でガンガン市場に流したるょ~農家の方々。
米を配送するなど、物流の重要さもこの映画を見て少し考えさせられたわ。
今日は「ラストマイル」の鑑賞ですね。
この映画は日本作ではまだ珍しいのかな、
TBSドラマ2本を本作に絡ませたシェアード・ユニバース作品です。
(略してTSU、まぁ簡単に言うとTBSドラマ祭りですなw)
本編内容に、『アンナチュラル』、『MIU404』の世界が絡ませて有ります。
こう言うのMCUやDCEU、モンスターバースなどが有名だろうか。
フジテレビドラマや日テレドラマも追随して創られてきそうだね。
チラシは持ってて見てたけども、物流物サスペンスって? 面白いの?って
途中まで思ってた。だって出だしから爆発炎上、爆弾が荷物にって。如何にもありそうな展開じゃないですか。
でも 見ている内に、これはあの アマ社とヤマ社の関係した社会問題の事をベ-スにした作品だと気付く。観ていてナルホドねと感じた。
ネット通販が当たり前の時代。最新商品の激安をポチって送料無料で発送!
商品来るの待ってるだけで楽しい。でも配送する方は必死。
いつ来るか分からないし、配達日待ってても時間有効に使えないし・・・すれ違いや殆どの方が再配達に直面しているのではなかろうか。
マンション等には宅配用ポストも有るそうだが、戸建ての宅配用ポストの設置率はまだまだ低い。玄関口に置かれてもね、食品関係なら困っちゃう場合も。
何度配達をしても 送料は同じ。再配達は地獄!!
そんな客先への最終配達区間(ラストマイル)が今作のテ-マ話。
監督:塚原あゆ子氏
脚本:野木亜紀子氏
-----本作メイン展開MC
舟渡 エレナ(物流センタ-長):満島ひかりさん
梨本 孔(マネ-ジャ):岡田将生さん
五十嵐 道元(エレナの上司):ディーン・フジオカさん
八木 竜平(羊急便の関東局局長):阿部サダヲさん
佐野 亘(羊急便の配達員 息子):宇野祥平さん
佐野 昭(羊急便の委託配達 父):火野正平さん
松本 里帆(シングルマザ-):安藤玉恵さん
山崎(自殺図る元センタ-長):中村倫也さん
その他、『アンナチュラル』、『MIU404』ドラマの出演者達の構成で
豪華な俳優陣を形成しています。
主題歌:米津玄師「がらくた」がラストの余韻を盛り上げています。
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まぁ、とにかく 親子で羊急便の委託配達している二人の話がリアルに思えましたわ。1箱配送で150円~200円とか。そりゃやってられねぇわ (@_@;)
1日10分の昼食休憩で200個配達。そして最後に死ぬ・・・
こんな年配者の方々が死ぬ思いで運んでる姿に 本当に申し訳なく感じたわ。
そしてそれに繋がる物流センタ-。ここのセンタ-長が飛び降り自殺を図るのだが。ショッピングサイトはどんどんポチらせて、どんどん配送させる。激安配送料で。末端がどんな思いで運んでいるのか分かっていないし、分ろうともしていない。この地獄構図の実態を我々に知らしめる事自体が本作の意味ある所だろうと、
そう感じた。
爆弾騒ぎで、物流拠点に即導入のエックス線装置。急遽ここを通さないと配送してはいけない。ここの間髪入れずのやり方に八木が悩む辺りや、上会社からの指示に対して暴言吐く所など、会社の責任ある役職を担ってる方なら結構同感したのではないでしょうかね。
胃の痛い話ですよ。この緊迫感はとってもリアルに感じました。
医療現場に薬が届かない・・・この問題。
人の命に直結していく現場。
そう思うと、めったやたらにポチってる場合では無いなと反省しちゃうわ。
でも今や何でも 文具や工具、部品関係、ビジネスに使う物は殆どがネット発注。
この現実、避けられそうに無いなと そう思います。
結局、リアルな話。アマ&ヤマ問題は 送料はメッチャ上がり。正規定荷受けの原点に戻り 何でも一括定額受けは無くなった様な。
映画展開ではストライキしたけど。あれは おおおっと思ったわ。
こんな話は池井戸さん作品類でやる様な内容なのかも。
結局 舟渡はセンタ-長を辞める。梨本にバトンタッチ。
舟渡を送り込んだ本国の本部長は結局 人を人と思って扱ってない。
今のネット社会、発注と同じで 人をポチって指示してるだけ。
心ある言葉やフォロ-が無ければ組織は破綻する。きっと。
その他:感じた事
ロッカ-の暗号ってそんなに重要だったかな。想いは解ったけど。
それとタイミングよく子供に爆弾が渡るかな?(ドラム式洗濯機はエライ!)
あと自殺図った息子(元センタ-長)は 彼女のせい?だったかな。
なぜ父は彼女に対して暴言を吐くのか。
爆弾送付しか彼女の復讐は果たせなかったかな?他にも遣るべき事が有ったと思う。顔を焦がしてまで爆弾自殺する思い(根底)が弱いと感じたかな。
今年の11月29日は ポチるの躊躇うわ~。
気になる方は
是非劇場へGO!
例えが下手ですが
例えが下手ですが、アンナチュラルとMIU404の出演者と本作の出演者が絡み、幕の内弁当のような映画と期待していたが唐揚げ弁当のようだった。最後の爆弾の被害を防いだのは、警察やUDIラボではなく、満島が演じるエレナと火野と宇野が演じる佐野親子だった。
無差別爆破の犯人の犯行理由が納得できなかったのが、少し残念だった。これでは安倍元首相を銃撃した犯人と変わらないし、無差別犯罪だけにもっとたちが悪い。ブラックな職場は他にもあるし、その度に不満を犯罪行為につなげられたら困る。その思いや行動する勇気は、本当に職場や社会を変えるために使うものでありたい。そういう意味でも、もう少し希望のあるラストにしてほしかった。
期待しすぎてしまった
楽しかった!出演者も豪華!
ドラマ「アンナチュラル」も「MUI404」も大好きだし、どちらももう一度復習して、わくわくして観に行ってきた。
ただ、期待値が高すぎたようだ。
大好きなドラマの出演者たち、細やかな演出、大画面で観て良かったけれど、普通に楽しめた感じ。
配送業界の闇をじわじわと感じさせる。
現代への問題提起的なものも感じさせる。
豪華な出演者がたくさんでてくるので、2時間の映画では、詰め込みすぎなのか、少しづつしか出て来ないので、もっと観たい〜となる。
満島ひかりさんと岡田将生さんは、大画面での超どアップでも美しい✨
「便利」の裏側
観客の期待を裏切らないものを作るということは、大変なことだ。
その大変なことをやってのけた。
社会派エンターテイメント映画というジャンルがあるとすれば相当上位に来そうなクオリティ。このクオリティの高さはやはり、野木亜紀子の脚本の力だと感じる。観ていて、ずっと凄い脚本だと思っていた。
「アンナチュラル」も「MIU404」も観ていない(ほとんどTV観ないので)。
だから、この2本のヒットドラマのファンの期待(ドラマのキャストが登場するとか)とは異なる期待(テーマと脚本への期待)を持って観たのだが、その期待を超える作品だった。
ECサイトの誕生で、私たちの生活は飛躍的に便利になった。ネットさえ繋がれば、山奥でも欲しいものを届けてくれる。驚くべき速さと安さで。
その裏で、流通業界・物流業界も激変した。巨大プラットフォーマーが生まれ、多重下請け構造で「ラストマイル」にしわ寄せがたまっていた従来の業界に「速さ」と「安さ」の圧力がさらにかかる。そして、消費者が気ままに押すボタンから生まれる大量の小口荷物という「物量」が押し寄せることになった。
我々はこの問題を見て見ぬふりをしてきた。
我々が便利さを享受している裏で、それと引き換えに苦しむ人々がいることを、問題意識を持った一部の人間しか観ないドキュメンタリー映画ではなく、大勢の観客を集められるエンターテイメント映画として見せる。
豪華キャストと圧倒的なテンポの良さ、台詞のキレ、サスペンス要素も交えて観客を楽しませつつ、単純に「面白かった」と言わせて帰らせないぞと制作陣の意気のようなものを感じた。これが現実。目を背けないで観ろと。
・大量の非正規社員で動く物流センター(正社員たった数人。倉庫内で動く人々をみて「ノマドランド」を思い出した)
・「マジックワード」で思考停止に追い込まれる正社員(もの凄い速さで人が入れ替わる)
・人が落ちても止まらないコンベアー(身を投げた男の願いむなしく止まらなかった)
・責任を押しつけられる物流会社
・10円単位の単価で働く「ラストワンマイル」の下請け現場
・高性能でも安さに負けた日本の家電(最後にそれが人命を救うことになる皮肉)・・・
主演の満島ひかりのパワフルさ、コミカルさとキレの良さが光る。彼女でなければ、もっと暗い映画になっていたかもしれない。阿部サダヲと火野正平が役にはまっていた。
他にも、最近観たことがないくらいの豪華名優、名脇役勢揃い(野木脚本作品の「カラオケ行こ」の綾野剛と橋本じゅんも出てたな)。
でもやはり、一番は脚本の力。野木亜紀子脚本のドラマが10月始まるらしい。久しぶりにTVドラマを見てみようという気になった。
社会問題の提起の手段としての映画、エンターテイメントの力を再確認させられたような作品だった。
(2024年映画館鑑賞24作目)
不退転の決意の満島さん
アンナチュラルとMIUとのコラボが話題の映画
両方とも続編が望まれるヒットドラマで、豪華俳優陣の中、この作品の主役は満島ひかりさん
この役を演じるために他の仕事は入れなかったそうでまさに不退転の決意
野木さんの脚本らしく中々難しい役だったが、よく演じていたと思います
こういう企画はお得感があって楽しい
ごはんを食べよう。ゆっくり眠ろう。明日はラストマイル、観に行こう。
この日本社会で生きている人間にとって他人事にはできない映画だ。託された荷物は大きく重く、ひとりでなんて持てっこないから、持たなくていい。映画もそう言ってる。でも、その荷物は放置してはいけない。映画もそう言ってくる。放置なんてさせない絶対に。開けたくなるだろう?と。タフな映画だと思う。
荷物に入っているもの。昨日ポチったおもちゃ、時間指定してなかったから確認しようかな、とか。悩んでたイヤホン、海外製の方が安いけど、国産の物を購入しようかな、とか。最近休みがちな同僚、明日は声かけてみようかな、とか。残業続きの家族に、栄養のあるもの食べてほしいな、とか。明日有給とって『ラストマイル』観に行こうかな、とか。隣人に、他者に、社会に、家族に、自分自身に、優しくしたいと思える気持ち。
できる限り多くの人に映画を観てもらいたい。荷物を受け取ってほしい。ささやかな優しさを積み重ねることが、この世界に真に絶望しない唯一の方法だと思うから。
さあ、ごはんを食べよう。ゆっくり眠ろう。明日はラストマイル、観に行こう。
資本主義のベルトコンベアの先は…
通常スクリーンで鑑賞。
ユニバース関連作は視聴済み。
監督・塚原あゆ子×脚本・野木亜紀子―ハズレ無しの布陣による社会派エンタメの良作である。日常に深く食い込んでいる「物流」が迎える危機は、ネット通販が普及した今、実際に起こり得そうなリアリティーがあり、かなりゾッとさせられた。
クリックひとつで、品物が家に届く。翌日配達、時間指定が当たり前で、置き配はなんとなく不安だし、もしその時間に家にいなければ再配達をスマホでポチッと依頼すれば良い。
配達員の人手不足やブラックな体質が社会問題として挙げられる昨今、その現状を生み出しているのはカスタマーではないかと云う視点は、かなりハッとさせられるものがあった。
「全てはお客様のために」に秘められた「マジックワード」に関する話が登場していたが、そこに書かれてある「お客様」側にもしっかりと警鐘を鳴らす脚本の巧みさに唸らされた。
普段なら、配達員の方たちに感謝はすれどそのご苦労を「大変な仕事だなぁ…」くらいにしか捉えられていなかったが、本作を観た後では、なんとか負担を減らす方策はないものかと考え込んでしまった。名案を思いつくことは出来なかったが…
しかしそれでも、私はきっとネット通販をするし、止められないと思う。人間の欲望が尽きないのと同じで、負の連鎖は終わらない。この事実が歯痒く、心に重くのしかかった。
理不尽がまかり通る社会への批判と問題提起の姿勢の点において、本作は「アンナチュラル」や「MIU404」の延長線上なんだなと、同一世界観だからこそのテーマ性も良かった。
物流業界の抱える闇が徐徐に明らかになっていき、事件の裏側が見え始めた途端、言いようの無い苦しさに襲われた。
ベルトコンベアに例えられる資本主義のシステムが何を齎しているのか、誰かを幸せにしているかと痛烈に突きつける。
山崎佑の残した問い掛けの中に持たされている余白が、観る者に解釈を促していて、本当に良質なエンタメだと感じた。
斯く言う私も社会人のひとりとして、単に歯車に組み込まれた存在かもしれない。だからこそ、仕事に誇りを持ちたい。
そして、誠実に仕事をしたいと思った。簡単なことでは無いかもしれないが、それがいつか誰かのためになると信じて。
(宅配ドライバーの息子のつくっていた頑丈な洗濯機が、親子の危機を救う展開に、感動の涙を禁じ得なかった。)
[余談]
大きく謳われている「シェアード・ユニバース・ムービー」としての楽しみや仕掛けが随所に施されており、「アンナチュラル」や「MIU404」のファンなら興奮必至だろう。
アンナチュやMIUのキャラも顔見せ程度ではなく役割りがしっかりあったし、ドラマから時間を経たゲスト・キャラのその後がさりげなく描かれていることにも胸が熱くなった。
寝ない女の八面六臂の活躍
国内でも最大規模のショッピングサイトから配達された荷物が爆発する事件が起きる。
爆発は他の場所でも連続し、日本中はパニックに陥る。
時はブラックフライデーの真っただ中で多くの物流が集中する時期。
爆発物はどのタイミングで仕掛けられたのか。
物流センターの中か、配送の途中か、それともそれ以外の手段か?
センター長に着任したばかりの『舟渡エレナ(満島ひかり)』は
チームマネジャーの『梨本孔(岡田将生』を右腕に、警察と時に協力、時に反発し、
事態に対処しながら真相を追う。
この脚本は良くできている。
WhoとWhyとHowが提示される純粋なミステリー。
更に、どのタイミングで爆発が起こるか、との
サスペンスの要素も盛り込む。
中盤ではレッド・ヘリングも提示され、鑑賞者のミスディレクションも抜かりなく誘う。
サイドストーリーも挟み込み、ラストシーンでは落ちに使う遊びも見せる。
一見、顧客第一主義にも見える社是は、
裏を返せば企業の最大利益追求のための方便との皮肉も利いている。
もっとも我々は、こうした言葉を日々、目にし、耳にしているわけだが。
とは言え、細部には粗も散見。
物流業界の2024年問題に関連する社会的にカレントな課題を提示する見識もあり。
ただ、「ラストワンマイル」で配送業者が疲弊する現状と、
数を盾に薄利で業務を委託するショッピングサイトの支配的なスタンスは
ややステレオタイプのきらい。
解決へ向けたちいさな一歩も、安直さを感じてしまう。
関連する主人公の言動にも首を傾げるところ。
ニューヨークの株式市場が開くまでの事件の解決は
緊張感を盛り上げる時間的要素として出色。
にもかかわらず、法人の収益を大幅に損ねる行為を平然とするのは
スタッフとしてはどうなのか。
一番の疑問は犯行動機(Why)の部分。
〔サイレント・トーキョー(2020年)〕でも感じたことだが、
自身にとっての大義のためなら、見ず知らずの他人の犠牲は意に介さぬ、
との結論に至る考えがどうにも理解不能。
同じように不幸な人間を生み出してしまう、或いは
事の成否が筋書き通りに進まぬ可能性を勘案した時に
ベストの選択肢なのか。
復讐は直截的行うのがベストと思えるが。
ましてや契機となった人間は依然として・・・・。
「TBS」のテレビドラマ〔アンナチュラル〕〔MIU404〕と監督や脚本家は同一で、
世界設定を共有する「シェアード・ユニバース・ムービー」とされている。
ただ、前作を見ていなくても、問題なく楽しめる。
過去作の出演者は顔見世程度であり、ストーリーそのものには
何ら影響は及ぼさない。
まぁ、集客には寄与するかもしれぬが。
あざといマーケティング手法ではある。
構わないから、生きていてよ
やはり塚原あゆ子さん×野木亜紀子さんの脚本からでしか得られない何かがある。。。
物流、配送業という客からは過酷さやシビアな部分の見えないものをテーマに扱ったのは着眼点が面白いなと感じると共に、同じスタッフの作品でありシェアードユニバースで繋がっている「アンナチュラル」でも同じように工場勤務における過酷労働、パワハラをテーマにした回があり、これがまためちゃくちゃ悲しくて何度観ても泣いてしまうのだが、今作でも思わず泣いてしまった。
が、単なる過酷労働やパワハラだけを取り扱うのではなく、品質を求めいい物を作ろうとしたせいで経営が立ち行かなくなり倒産に追い込まれた家電会社の社長と、安月給ながら運送業という仕事に誇りを持ち、休憩時間を削ってでもお客にいち早く商品を届けようとする立派なその父
旦那と離婚をし、養育費も貰えず一日中働きながら2人の娘を育てるシングルマザー
真面目ゆえ仕事に人生を捧げ心も体も壊れてしまい、休職を余儀なくされつつも復帰し挽回を測ろうと必死になる女性など、いくつもある社会問題を取り扱いつつも暗くなり過ぎず、野木亜紀子作品らしい笑いあり涙ありの素敵な作品に仕上がっており、とても満足出来た。
神作品である「アンナチュラル」の続編が見たくて見たくて身震いしている私のような人間にも安定剤になるような要素盛り沢山で、それに加え「MIU404」のキャストもカムバックしてくれててもうそれだけで最高!
バイク便で久部六郎の元に薬を届けた青年は、「アンナチュラル」で同級生から壮絶な暴行障害を受けていた白井くんで、あぁ、頑張って前を向いて生きているんだなと凄く嬉しくてほっとしてしまった。
だが今回の事件の発端である中村倫也演じる男性の意識がもし戻った時、自分のせいで(実際そうではないが)妻が無差別殺人をした上に自ら命を絶ったと知ったらどうなってしまうのだろうととても不安な気持ちを残して、この作品は幕を閉じた。
それでも最後まで展開が読めず、それぞれ抱えていた問題がしっかり解決し、犯人と被害者以外は皆生きていてくれた事が何より嬉しかった。
物流、配送業って前述の通りその過酷さや壮絶さは我々の目には見えず、日々当たり前のように大量の商品を運送し、我々に安全や便利を届けてくれていて、そんな人達に感謝をしなければならないのと共に、そのスピードや利便性は当たり前ではないのだということを再認識させられたなぁと。
そしてお馴染み米津玄師の名曲「がらくた」にも通じる、壊れようがどうなろうが構わないから、どうか生きていて欲しいというメッセージ性はこの天才が創り出した曲だけでなく、作品からも感じられて、本当にいい映画だなと、全てを通してそう感じさせてくれた。
「アンナチュラル」、「MIU404」の続編、いつまででも待っています、、!
息をもつかせぬ二時間でした
MIUもアンナチュラルも、どっちも好きなので早速見てきました。
まあUDIラボや機捜が、別の検死組織、別の警察組織であっても話は成立するのですが、物語や心の動きに深みを持たせる為には、やはりどちらも必須だったのはよく分かる。
ストーリーはこれら二つのドラマの単話として挿入されていても違和感ないテイストであり、構成。色々と共感できる人物ばかりで、心も揺さぶられた。手に汗握るシーンも多く、観ながら先の展開を読んでいるつもりでも、その先を行かれる展開。
ドラマでの予習はなくても楽しめる映画だけれど、ドラマを見るとさらに色々と心に染みると感じたし、見終わってからドラマ見るのも面白い。
「キュルん、って何だっけ?」MIU404見返したら2話の冒頭から、もうその掛け合いあったのね。
野木亜紀子もっと書けるだろ
オープニングかっこいいね。なんか韓国映画っぽさがあった。
それで、でいきなり爆破シーンがくるの。テレビドラマの始まり方なんだよ。
テレビはチャンネル変えられちゃうから、早く事件を起こすのね。
映画は座ってるから、すこしゆっくり始めても大丈夫なの。
テレビの人が映画を作ると、なんか深いこととかテーマ性のあることやんなきゃってなって空回りするんだけど、この作品はテレビのつくりでいいなと思ったんだよね、このときは。
満島ひかり演じる舟渡エレナのキャラ設定がすごくいいね。
アメリカでバリキャリやってましたって感じが出てんの。
宇野祥平と火野正平が親子役で出たりして、遊んでんなあって感じもあるの。
エレナが事件に気付くんだけど、株価優先で警察への連絡を遅らせたり、ギリギリまで自身の出世を優先してくんだよね。
その辺の事情設定が終わって、いよいよ警察が「全ての荷物を差し押さえる」ってなって、エレナが機転で切り抜ける。
予告編にもある『止めませんよ、絶対』あたりがカッコイイ。
この辺が、この物語のピークだったな。
この辺から「え、実はエレナやなやつ?」「エレナ犯人なんじゃ?」ってやってくんだけど、話が停滞したね。誰が犯人かは重要な物語じゃないしね。
そこから《MIU》と《アンナチュラル》の皆さんの活躍もあって犯人も判明し、問題をどうさばいていくかと。
この辺で、この作品の主題が分かってくるんだけど、エッセンシャルワーカーの話なんだよね。あるいは行き過ぎた資本主義の歪みとか。
それで「どうするのか」ってところで、エレナがまあ一つのアクションは起こすけど、弱いね。
簡単な解決がないから社会問題なんだよね。それを克明に描くわけでもなく、解決するでもなく、なんか淡々と終わったな。
野木亜紀子をもってしても、社会問題は描ききれなかったね。でも、もっとやれるだろ野木亜紀子。
エレナは出世に賭けてきてたのに、問題を前にして、出世は捨てる選択をするんだよね。でも、どれだけ出世に賭けてきたかは描かれてないから「ふーん」という話なの。
それで主人公エレナ目線で物語は語られるから、エッセンシャルワーカー側の事情の語りが弱いんだよね。だから、そこと共感して現状に怒るってこともできないの。
そんなわけで後半は「なんだかな」と思って観てたな。
でも脚本はうまかった。そのうまさが際立ってしまうということは、物語が弱いんだよね。
高いレベルできれいにまとめてくれるから、観てて楽しいと思う。
でも、映画だからって振りかぶって社会問題入れてきたけど、うまくいってない気がしたな。
気になる方は観に行って下さい
最近の映画はやはり余り期待しないで観に行った方が良いのか⁉︎ だから意外に面白かった。(逆に言うと期待すると非常に残念に思う事が多々あるので)
映画の内容は、謎解きはほぼ無いのでサスペンスと言うよりドラマであった。ただ各TBSドラマのパートはほぼ別パートで短く同時進行しているだけでこの映画の登場人物達と共演する事は無かった(メインキャスト同士が)。ストーリー上その必要性はないので問題はないのだが…TBSにしてやられた感は拭えない。
しかし映画自体は面白いので気になる方は観に行っても良いのでは。
誰かのサンプル
中だるみもなく退屈しなかった。が、これの何が気に入らないのか自分自身にもよく分からない。
いかにも日本のお茶の間向け映画といった、あざとい予定調和がなんとなく嫌なのかもしれない。
なお、河川の内部にちょっとだけいたことがあるのだが、下請けには相当無茶を言う会社だ。電話で下請けの配送業者さんに何回も逆切れされた。それでももっともっと経費を削るために、最初からミニバンと台車を持ってる個人事業主に委託し始めた。現実に、当たりの強さと大変さを見てきたので、見ていていたたまれない気持ちになり、そこが視聴後の後味の悪さの一つかもしれない。キレイにまとめて欲しくなかった。むしろ社員にとってはワークライフバランスを大切にした稀に見るホワイト会社だと思う。テロを起こすならどう考えても下請けのほうだろう。
日本の河川は、形態的には独立した合同会社。企業理念は改変してあったものの確かにあんな感じの〇か条があり、他にも、内部にいたら、あの事か、とピンとくる小ネタが沢山あった。直接取材したのかもしれない。googleもそうだが日本で商売してる外資は、日本の警察や弁護士の言うことなど聞かない。
何が気に入らないのか考えてみたが
人物の描き方や演出が表層的で深みがないのが最近の民放ドラマの趨勢をそのまま具現化したかのようで、そこが一番気に喰わないのかもしれません
なんか全てのキャラクターから「私って、ひたむきな善人でしょ?」という主張が放たれているような鬱陶しさと厚かましさと、生身の人々を平均化して平均化して平均化して、できた合成人物のような、そんな万人受けを狙った当たり障りのない人物造形だと感じてしまった
まるでバラエティの再現VTRのように無難で、一人一人の人間に味がないというか
人間を描いているようで、実は、最も生身の人間から遠い、顔のない人間を描いている
臭いものに蓋をしたまま、臭いものを描こうとしている
そんな嫌悪感を抱いた
まず日本のドラマの主人公は、「好かれる人」でなくてはならない
「共感できる人」でなくてはならない
「いい人」でなくてはならない
「常識人」でなくてはならない
皆が顔色を窺いあって生きている社会、「ソツなくやってます!コンテスト」の息苦しさを映画の中でまで感じたくはなかった
だから、この映画に出てくる人は、皆、属性のサンプルになってしまってる
これは私の邪推だけど、
たとえば、脚本家さんがエレナという人物を生み出すとき、もちろん企画段階である程度の制約(こういう映画を作りたいので脚本お願いします、と注文されているから)はあって当然なのですが、その過程で、
「こういう悩みや葛藤を抱えてこういう状況にある女性を描きたい。だんだんイメージが固まってきた。うん、こういう人。名前はエレナと名付けよう」ではなく
「帰国子女で外資の女バリキャリってこんな感じかな~?」と、属性のほうから逆算してキャラを生み出し、それを「個人」としてラベリングしてまとめた成果物の名前に最終的に「エレナ」と名付けた、そんな感じがするんですね
だから繰り返しますがこの映画に出てくる人物というのは生身の人間ではなく、属性から逆算されたサンプルであると強く感じます。
「気難しくて職人肌。仕事は真面目な運送業者のおじいちゃんと、父に反感を抱きつつも尊敬しているちょっとドジな息子を用意しよう。そしてこの二人の職業意識に対する世代間対立も要素として盛り込みつつ」脚本家がテキトーにひょい、と用意した、って、そんな感じに見えるのです
実際の人間はこれまでの経験や感情を元に言葉を発します。
だから一つ一つのセリフに必ず、その人物の背負っている過去や、それによって形成されてきた価値観や人格を推察させるものがあります。
しかしこの映画に出てくる人々にはそれがないのです。
そのくせ演出で表情だけはシリアスそうな顔をしてるのです。
ガモウひろしの脚本でも、小畑健がシリアスな絵を付けたらシリアスな作品に見えるのといっしょです。
実際の人間はそんなに単純ではないので、このような描き方を見ていると、さすがに舐めていないか?と思う。
娯楽作品であり、そのあたりのリアリティを求める映画でないとは思うのです。
そして創作技法としておかしいわけでもないでしょうけど、そのサンプル感が露骨すぎるのと、度が過ぎているので、いかにも茶番に見えてしまって、鼻につくんです。
演出含めて、キャラクターのサンプル感が観客に伝わらないように設計すべきだと思います。
「外資のお姉さん」ではなく、「エレナ」という一人の人間として魅せて欲しかったです。
エンタメなんだから仕方ないとは思うし
むしろ万人受けを狙うのが正解なのかもしれないが自分には気に入らなかった
なお、問題提起や社会派作品を求めているわけではありません
また、この作品の趣旨がそういうところにあるとも思いません
まず企画を立ち上げて、それに合わせて話や演出を詰めていくのでしょうから、多くの妥協をした結果だとも思います
でも民放がオワコンなのを感じてしまった
あと満島ひかりの演じるエレナのセリフ回しや挙動がものすごく鼻につきます
正直ウザいです
女性なら独善的なウザい言動が何でも許されるという甘えを感じました
男性部下への態度もパワハラに近いもので見ていられませんでした
チューブに入ってお着換えとか、パジャマで徹夜アピールとか、可愛いとでも思ってんの?と、イライラします。おばさんのぶりっ子を見せられた男性部下のほうが反応に困るんじゃないでしょうか?
そしてこの、もはや、ヴィンテージといっていい、古色蒼然たる天然アピールの直後に
「好きでもない男と死にたくない」という、ここだけ異様に、「明確な生身の人間らしさ」が感じられる、不気味な、浮き上がった台詞が登場します。
全体として、何がしたいのかわからないエレナですが、このセリフにだけは、このキャラクターのこれまでの人生や経験、感情を推察させるものがあり、力がこもっています。
多分、脚本家は外資企業もバリキャリも帰国子女もよく知らなかったから、想像で書いた。
しかしこの恋愛セリフにだけは実体験が伴っており、気持ちを乗せる事ができた。
だから仕事シーンとの落差があってチクハグなんでしょう。
部下にそんな言い方をするのがモラル違反なのは置いといて、
これまで羊運送にパワハラを続けてきたおばさんが、急にぶりっ子を始めて「配属されてから眠れなくなった…」と独白したり、恋愛要素を出してくるのはホラーでしかありません。
エレナというキャラクターはこの変節ぶりによって、前半は「企業にとっての、いい人」後半は「労働者にとっての、いい人」両方のバッヂを獲得します。気色が悪い。
帰国子女の女上司にあんな熱意の空回りした現代版の「おしん」みたいな人、いないでしょう
本社の上司にも、あんな絵に描いたような金髪のけばけばしいおばさんや、
高慢そうなイケメン、いないでしょう
島耕作の上司かよ
要するにこの作品では旧態依然とした日本の会社を自称外資にしただけの世界が描かれていました
日本人が想像する「外資の上司ってこんな感じだよね」という・・・日本のドラマでこれまでさんざん描写されてきたパワハラ管理職をなんだか意識高い系風にしてみただけのキャラクターでした
あれを「できる女」だと思うなら痛すぎます
あと全体的に女性の登場人物の顔が気に入りません
どの人も役に合っていないと思います
そして男性の登場人物は超イケメンばかり
脚本家さんと監督さんは、もしかして女性?と思ったらやっぱりそうでした・・・
個人的には今田美桜がエレナだったら鼻につかなかったと思う。
しかし満島ひかりへの「当て書きだ」というので。本人は一度辞退したらしいがご本人の感覚のほうが私の感じ方に合っています
あと、外資=超合理的、非情、利益最優先
というイメージ、さすがに古くないか?
どっちかというと日系企業のほうが圧倒的に社員に冷たいです。
巨大外資は社員の健康も「自社の利益」に含めているため(社員に訴えられたら手間だし自殺されたら評価も株価も下がるから)むしろとってもワークライフバランスは良いです。証券と金融は知らないけど。
でも脚本家は、とにかくツンケンさせれば外資に見えると思ってるらしいので、エレナがどこまでも上滑りする。そのくせ、本社のサラという上司には人生相談などしているという設定。上司をお友達と勘違い。勝手に期待して傷つく。業務上の叱責をすぐ好き嫌いの問題にすり替える。
バイトの女子大生?外資のバリキャリどころか日本企業の勘違いした女子労働者の甘えの悪いとこばっかり出てる気がする
更にもう一つ気に入らないのが、普段から強く当たられてる運送会社の人たちが時給150円アップだっけ?その程度の賃上げで喜ぶわけがないのにみんなで万歳してて違和感あるし馬鹿にしてるのか?と思えてしまった
最後の、息子さんが爆弾を洗濯機に投げ込んで爆発を食い止めるシーンも、運送業者は汚れ仕事をするもんだよね~という意識が透けて見える気がした
そして自己犠牲の賞賛。
自己犠牲を賞賛するということは、労働問題を扱っていながら、サービス残業とか、過労死とか、賞賛しちゃうんでしょうか?
社会問題を扱ってるフリして実は配送業を見下しているようにやっぱり感じられてしまう上にこの映画に出てくる人々自体がいちばん労働搾取的なメンタルしていると思う
運送業者のオヤジさんは「仕事ってのは魂を込めてするもんだ」というようなセリフを言っていたが、魂なんか込めるから過労でうつになるんだよ。と間髪入れずに思った。しかしそれは劇中で息子も言い返していた。だから期待できるかと思ったら、洗濯機に爆弾放り込んで、捨て身になって、あれ「仕事」の一環ではないけど結局、仕事にプライド見出すんだよね、旧型の洗濯機は昭和の労働者さんの象徴でもあるよね、昭和の労働観を最終的に賛美するような形のラストはどうなんでしょうか?
強いて言えば労働搾取を「される」のはこういう意識の人なんだよという、どの登場人物も搾取されやすい特徴をたくさん備えてましたから反面教師として見ておけば予防ビデオになるかもしれません。
そしてバラエティの再現VTRのようなモブキャラ親子は何なんだ?!
「それでも、今日も、何の罪もない人々が配達を待っている。」という一つの残酷でもある現実を象徴する存在だとは思うのですが(ここでも人間ではなく象徴を描いてるのはやっぱり気に入らないけど!)
でも、モブキャラ度というか脚本家にとっての都合の良い存在度合がメーター振り切ってる。
もう「頑張る」彼らの「笑顔」から「責任感のある台詞」や「家族愛」が
こぼれてくるのを見るだけでも不愉快
これは、建売住宅の宣伝広告か?と思ってしまいます
こういうのは民放テレビ局系のドラマに多いのです
繰り返しになりますが、とにかく人物の描写が表層的で深みを一切感じないのです
最近は民放御用達の有名俳優の顔を見るだけでおぞましい思いがします(俳優さんに罪はないけど)
踊る大捜査線のほうがマシです
俳優・織田裕二からはこういう演技がしたい、という確固たるものを感じられたし、小細工しなくてもスクリーン上での存在感がありましたから。
人が一生懸命作ったものにここまでケチをつけるのもどうかと思ったが
皮肉にも、これは人を企業にとって都合よく洗脳するための映像教材かと思うような作品だった
いやいやビックリ
映画.comのもうすぐ公開でザックリ筋書きみて、「これでいいや」くらいの感覚でみてたら、開始30分でmiuコンビが、更に続いて石原さとみがでてきて、「あれ?アンナチュラル??」
主役級豪華キャストが脇役で盛りだくさんに気づいた瞬間、内容に期待持てなくなりましたが、ものすごい感動はないものの楽しく観れました。
ただ、ブラックマンデーでお買い物がしばらく怖くなりそう🤣
ネタバレしない程度に、一番印象に残ったセリフは
「ヒツジなのにヤギ?」でした笑笑
がらくた
胸が締め付けられる思い。
現代社会を象徴された映画。
そして観て良かったとも思える映画。
エンドロールであの曲を聴いたとき、これはあの2人のどちらの視線からも同じ意味を示すのかなと感じた。
犯行に至るまでの筧からの目線と、もしも目覚めることがあって、全てを知った後の山崎からの目線。
二人とも同じ感情が生まれるような悲しい歌。
そんな歌に感じた。
この「がらくた」の解釈も含めてストーリーが完成するのでは?
ドラマから映画へ完璧な流れ
この映画のために、ドラマMIU404を鑑賞。ずっとお気に入りに入ったまま、観る機会があって良かった。時間的に余裕があったので、アンナチュラルも再度鑑賞。とても面白いことは覚えておりましたが、ほぼ覚えていないことにびっくり。
あの世界と映画の世界がクロスフェードしててとても楽しめた。ドラマ観てなくも十分楽しめますが、やっぱりドラマをみてからの映画をオススメします。
オープニングで出てくる刑事ふたりにニヤニヤ。両方のドラマを代表してる感じでニヤニヤが止まらない。それぞれのキャラクターが少しだけ出てるだけかと思いましたが、それなりに出ててびっくり。
MIUで逮捕されたあの高校生が刑事になってたり、バイク便で出てきて嬉しくなりました。
その他、映画内で色々な前振りとが見事に回収され、両ドラマからのキャラクターに会えて良かった。
監督、脚本、音楽、主題歌と完全に世界が被ってとても良かった。
アンナチュラルもMIUも、ドラマでも映画でもいいので復活して欲しいですね。
白い手帳を買えるだろうか
この時代、この国で働く私たちは、自分に白い手帳を買ってあげられるだろうか。
職歴の空白に眉を顰められる時代に、誰にも何にもとらわれない自分のためだけの時間を作ることの出来ないひとは多いと思う。
2.7m/sの早歩きで向かう通勤路、通勤電車で職場へ運ばれる私たちは、あの倉庫の中の荷物と変わらない。
それでも、そのベルトコンベアから外れればそこで全てが止まってしまうことが多い。劇中の山崎のように。
義務教育が始まれば定年まで空白を許されない風潮の中で、白い手帳を買うにはそこそこの勇気がいる。
この物語の最大のメッセージは、映画の本当に一番最後、真っ黒な画面に映し出された文章の、最後の文なのだと思う。
スマホやPCの液晶でよく見かけるようになった文章だけれど、この物語を経験したあとのそれは、白い手帳を買いにいく背中をほんの少しだけ押してくれる気がする。
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