「ろう者の青年の成長物語」ぼくが生きてる、ふたつの世界 りあのさんの映画レビュー(感想・評価)
ろう者の青年の成長物語
五十嵐大の自伝「ろうの両親から生まれたぼくが聴こえる世界と聴こえない世界を行き来して考えた30のこと」を映画化した作品。
宮城県の小さな港町で、耳のきこえない両親のもとでコーダとして育った五十嵐大にとって、母の通訳をすることは普通の事だった。しかし周囲から特別視されることにだんだんといら立ちを感じるようになり、20歳になった大は、罪悪感を持ちながらも親を捨てるように上京し、誰も自分の両親の事を知らない都会に来て、パチンコ屋でアルバイト生活を始め、その後編集者となり・・・という話。
赤ちゃんの時から、4人くらいの子役を経て中学生くらいの時から吉沢亮が大を演じているが、赤ちゃんの2人は演技してたか不明だけど、小学生の低学年くらいと、高学年くらいを演じた2人はなかなか上手かった。
もちろん、吉沢亮も良かったし、母親役の忍足亜希子や父親役の今井彰人など、ろう者の登場人物にはすべてろう者の俳優を起用したとのことで、真実味のある作品になってると思った。
コーダあいのうた、みたいな感動は無かったけど、ろう者に対する接し方について、彼ら彼女らの出来ることまで取って、やりすぎてはいけない、など勉強になった。
みかずきです
『ろう者に対する接し方について、彼ら彼女らの出来ることまで取って、やりすぎてはいけない、など勉強になった。』
同感です。
聴覚障害者は、できることは自分でやりたいのですが、
健常者は、何でも助けてしまう。
聴覚障害者たちの自立を促す行動が必要だと思いました。
本作で印象的だったのは、
主人公の両親の自然体の生き方です。
聴覚障害者であることをしっかり受け入れて、
あるがままに生きていました。高い自己肯定感が良かったです。
ー以上ー