「ごめん、ありがとう。」ぼくが生きてる、ふたつの世界 SAKURAIさんの映画レビュー(感想・評価)
ごめん、ありがとう。
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耳が聞こえない両親(五十嵐陽介、明子)の元へ生まれた耳の聞こえる息子(大)の話。
子供の頃、家に遊びに来た友達に「お前ん家の母ちゃん喋り方おかしくない?」と、言われた事を機に母を人前に出すことが恥ずかしくなり、母アキコとの間に溝が出来た五十嵐大のストーリー。
誰しもがあると思う親への反抗期、親に何かを言われ、それ以上の強い言葉で返してしまい、「心の中ではごめん、言い過ぎた」と思っても素直に謝れなかったり…。
本作では、自分の母の声は普通の人とは違う、母へ手話ではなく言葉で喋ると聞き返されるというまどろっこしさ、人前で手話で話してると周りから見られる、同情されるなどから母親との距離をとる様になっていくが。
友達の一言を機に母への違和感を感じ、母親の愛情は子供だったから分からず、親元を離れ東京で仕事をし、手話サークルで出会った仲間の1人の女性から聞いた「耳が聞こえないからって周りから同情されたくない」、父陽介の体調不良を機に戻った実家でおばちゃんに言われた「両親の反対を押し切ってアンタを産んだんだよ」って言葉を聞き、母アキコに対し優しくなれ、子供から大人になり母親の愛情に気づき成長していく大の姿も良かった。
母アキコが息子の大へ120%の愛情で接っする姿、大から言われたことで悲しげな表情だったり、息子の声をちゃんと聞き取りたいで買った補聴器だったりと全て息子への愛情、これは作品だけど母親の愛情って凄いし深いなと作品を通して改めて思った。
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