私の家族
- 予告編を見る
解説
「第4回 TBSドキュメンタリー映画祭2024」上映作品。
2024年製作/68分/G/日本
オフィシャルサイトスタッフ・キャスト
- 監督
- 久保田智子
- 語り
- 久保田智子
「第4回 TBSドキュメンタリー映画祭2024」上映作品。
2024年製作/68分/G/日本
オフィシャルサイト「日本一の最低男」中山忍が姉・中山美穂さんの役を引き継ぎゲスト出演 「“お姉ちゃん、どう演じたい?”と大切に演じました」
2025年1月31日香取慎吾主演「日本一の最低男」第1話に草彅剛が友情出演 「罠の戦争」鷲津亨役で登場
2025年1月7日【25年1月放送開始の冬ドラマ】映画.comが注目する10本/出演者・あらすじ・放送開始日など
2025年1月3日第二回Cinema at Sea 沖縄環太平洋国際映画祭クロージング作品はサモア人宣教師の感動作、マオリ出身マイク・ジョナサン監督を特集
2024年12月30日中山忍「日本一の最低男」に出演 中山美穂さん演じる役の設定を引き継いだ新園長を演じる「姉妹での最初で最後のドラマ共演、心を尽して演じます」
2024年12月26日中山美穂さん、香取慎吾主演ドラマ「日本一の最低男」に出演していた 撮影済エピソードは予定通り放送
2024年12月16日TBSのジャーナリスト、久保田智子さんが自身の家族についてつづった作品。彼女は、特別養子縁組で子どもを授かったのだが、それをきっかけに自らもジャーナリストとして特別養子縁組の取材を続けていた。同時に自分の家族も記録も撮りため、それらをまとめたのがこのドキュメンタリー作品だ。子どもに養子縁組の事実を伝える「真実告知」のあり方が映画の中心になっているが、そこから広げて対話することの大切さを描く内容になっている。久保田さん自身の両親との対話、さらには特別養子縁組に子どもを出さざるを得なかった女性との対話、そこから社会の格差問題なども浮かび上がってくる。テーマを押し付けない、パーソナルなレベルで綴られた映像の背景にしっかりとしたジャーナリストとしての矜持が浮かび上がる素晴らしい作品だった。
特別養子縁組の当事者だからこそ、取材対象者の敷居そ下げ、丁寧に話を聞きだすことができるのだろう。久保田さんのジャーナリストとしての能力の高さも感じさせるし、やさしさにも溢れた作品だ。
元気良く仕事をしていた女性アナウンサーが、不妊症であることがわかり、結婚を諦めていたが、求婚者が現れ、一緒に考えていくことを認め合い、結婚。特別養子縁組を選ぶまでには、夫も直ぐには同意しなかったようである。両親もそうだろう。
父親、母親へのインタビューは、歯切れが悪かった。映画になって一般公開されることを前提に、娘を前にして悪かったことを言うのと、一般公開されるとしても、第三者が取材するのとでも、少しは違ったかもしれない。妹の遺児たちがいたようだが、その子たちを引き取って育てるという選択肢は考えなかったのだろうか。
いざ引き取って育てていこうとする段階になって、自分で産んでいないコンプレックスが生じたようである。これは父親以上に感じることかもしれない。
夜尿の原因の一つに、被虐待が挙げられることもあるけれど、生まれて直ぐ引き取るのなら、それは該当しないであろう。
物心つかないうちから「生みの親」という言葉に慣れさせるのは、隠し事をしない、という点では良いけれども、その意味を知ったときの戸惑いは確実にあるだろう。そのときに揺るぎない愛情で受け止める覚悟は必要だろう。まだまだ予断を許さず、人生の節目節目で撮影した集大成を観ないと安心できない気がする。