ジャンヌ・デュ・バリー 国王最期の愛人のレビュー・感想・評価
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滑稽なベルサイユマナーが楽しい
ベルばらで培ったフランス王室のイメージよりも、
事実は遥かに滑稽だったようだ。
- 王に背を見せないよう小刻みステップで後ろ向きに部屋から退出する習慣。
- 毎朝の王のルーチンで、王女様方やら貴族やらをずらりと並べた中でお着替え、髭剃り、健康確認などを済ませる習慣。なんでだろ。
- 女性は髪を下ろさず頭の倍くらいあるカツラでまとめる。
- 王様の公妾にするために平民をわざわざ貴族の妻にする!?養女でよくね?そこまでしておいて最後は天国に行けるよう悪として清算する??
- 王が危篤になったら蝋燭を灯し、亡くなったら消す。見守る貴族は一瞬悲しむものの、10秒後には新王に取り入ろうと押しかける。
ひゃーこれでもほぼ事実なのよね、多少の誇張はあるにせよ、と思いながら見て大変楽しかった。
感情を出してはいけない王家のルールの中で、表情変えずに口元のわずかな歪みだけで感情を表現したジョニデ様さすが。フランス語勉強してあんなに話せるもんなのね。。
主役兼監督のマイウェンは、娼婦初登場シーンであれ?女装のおじさん?と思ってしまうくらい、美しさが分からんかった。。その後綺麗に見えるところもあったけど、うーん一目で虜になる絶世の美女というには。。という残念感あり。本好きの知性も特に生かされてたように思えず。とりあえず常識に抗った度胸はすごい。
その割にルイ16世とアドルフくんの美しいこと。
王女様方はシンデレラのお姉様方みたいなただの嫌な奴ら扱いだったけど、唯一人を蔑まないいい子の末娘だけが現代風の美人があてがわれていて、この映画はいい人カテゴリだけ美形をあてがっているのね、と。大変分かりやすかった。
一番好きだったのが常にそっと寄り添って味方になってくれた執事?のボルドさん。少しずつ懐柔されていく様子がお上手。彼と浮気しちゃうのかと思いきや一応最後まで友情にとどめた模様。しかしちゃんと王の死後面倒見たのかな?家を取り返したらしいのはボルドさんのおかげかな?
お勉強になりました!
クリーンな歴史絵巻
フランスの好色王、ルイ15世の最後の愛人だったジャンヌ・デュ・バリー夫人の波瀾の生涯を描いた映画。
フランス映画だし、題材が題材だし、コッテリした映画かな?と想像していましたが、女性監督自ら主演のせいか過剰なエロ演出もなく、安心して見れる大河ドラマのような作品でした。
ストーリーもジャンヌ視点で進むので、とてもわかりやすい。
(といっても当方、ベルサイユのばらや、マリー・アントワネット関連の映画にはひととおり触れてきたせいかもしれません。)
見どころはやはり、スクリーン一杯に広がる本物のヴェルサイユ宮殿。
格調高い映像と衣装の豪華さにため息。
細かく描かれるヴェルサイユの風習、風俗も面白い。
(ソフィア・コッポラ監督のマリー・アントワネットより、きちんとしているかと 笑)
しかし、デュ・バリー夫人。
過去の漫画や映画では、出自の卑しい狡賢い悪女、みたいな描かれ方しかしてなかったような気がするんですが、この映画でそのイメージを払拭。
生まれは平民でも教養に触れて育ち、読書を欠かさず、周囲の勧めでヴェルサイユにあがって王に見初められた後、最後まで純愛をつくす、というシンデレラみたいなキャラ。
公妾となったジャンヌを陰で支える国王の従者ラ・ボルドの存在も良かったです。
マリー・アントワネット登場後、苦しい立場に追い込まれるデュ・バリー夫人ですが、アントワネットが悪役に見えてしまうという…
立場変われば、見方も変わる、という見本のような演出でした。
最後に。
監督兼ジャンヌ役の方、ここで色々言われてますが、知的な美熟女という感じで、説得力がありました。
ジョニー・デップに関しては…フランス語が上手、ということ以外は印象に残らず。
マリー・アントワネットやフランスの王朝時代に興味がある方におススメいたします。
絶世の美女の定義とは...
国王ルイ15世の最後の公妾ジャンヌ・デュ・バリーのお話。
公の妾って…
結婚の秘跡に反するために離婚と並んで、
側室制度が許されなかったキリスト教ヨーロッパ諸国の宮廷で、
主に近世に採用された歴史的制度だそうで…。
まぁ、日本も大奥とかあるしねぇ…。
まぁ、そういう歴史を知る分には面白いけど、
実際に、その時代に生きてたら面倒だなーと、いつも思う。
シャネルによる衣装提供や、
ベルサイユ宮殿で撮影されたということで、
衣装も装飾も豪華絢爛!
目で楽しめること間違いない!!
フランス語を話すジョニー・デップも、とても魅力的。
が、しかし、結構書かれているけど…
なぜ、監督がジャンヌ役をやっちゃった?!
絶世の美女をやりたかったのか!?
少女から大人になったときの、ガッカリの衝撃といったら、
見間違いかと目をこすりそうになりましたもの。
娼婦としての魅力も無かったし、
もう、そこは本当にざんねーん!でした…。
イメージと違うジャンヌ (この違和感払拭できるか…) 宮殿に現れた...
ダンシング・オールナイト
えっ〜
幼少時と修道院時代のモデル級の女優さんたちが早々に退却。
主人公急に老ける。
鼻くそホクロ。
シジミのような目。
フランス人らしくない。
えっ、主演女優が監督も?
なんと、リュ゙ック·ベッソンの奥さんだったひとだって!
マィウエン。
はじめて聞いた。
たしかにめっちゃ性欲強そうなヒトだった。
それだけにお下品公妾にはビッタシだったけど、こっちはノレないのよ。
地味すぎる。
王子役がなんと実の息子。
究極の親子丼。
寛一郎とかダルビッシュみたいな長身男優でカッコよかったけど。
ほぼセリフなし。
白塗りのジョニー·デップ。
小梅太夫かよ❗
史実に忠実なコメディなんだけど、なんだかな〜だった。
わかったのは小刻みに後ろに下がるアレ。何も知らんので、ダンシング・オールナイトのもんたよしのりを思い出していた。
最期は切ないね。
ルイ15世は天然痘で死んだのか?
映画館のビル内にある高級店で究極の親子丼ランチ1620円を食べようと寄ったら、ランチタイムは終わりましたとお姉さんに断られてしまった。まことにツイてない日だった。
マイウェンの描くストーリーに魅了された
永遠の推し・ジョニー・デップをきっかけに観た作品だったけれども、
次もマイウェンが監督や脚本を担う作品を観てみたいと思うほどにストーリーそのものにとっても惚れてしまった。カンヌで約7分間のスタオベにも納得。
大枠はいわゆるシンデレラ・ストーリーもの。そこにマイウェンの感性が加わってヴェルサイユを舞台にしたジャンヌだけのシンデレラ・ストーリーが完成された。
下々の身分から脱せるなら相手は誰でもよかったジャンヌが、
ルイ15世に愛し愛されたい、そして名実ともに彼の公妾として認められたいと気持ちが変化していく。この変化の描き方が巧妙。多くを語るのではなく、情景描写やジャンヌの動きで彼女の気持ちが伝わってくる。あー。こういう映画大好き!
言葉では語らずに心情を伝えてくるのはジョニーも同じで
十数秒間全くセリフが無いシーンがあって、ジョニーらしい演技。
ジョニーらしいだけど、「あ、他の映画でも観たな」って感覚は全くなくて、スクリーンにはルイ15世しかいなかった。昔からカメレオン俳優って言われ続けているの説得力ある。
豪華絢爛な宮殿と対照的なドロドロ・ネチネチした人間関係、ジャンヌが公妾と認められるまでの過程、政権移行時の貴族の言動などヴェルサイユを巡る描写は当時の宮廷文化や政権への皮肉も込められているように感じられた。
映画そのものに不満はないけど、自分の知識不足で映画を十二分に理解できていないのが少し残念なところ。
18世紀フランスの宮廷文化に詳しいともっと楽しめたと思う。
豪華絢爛
女性なら憧れる景観がたくさんありました。フランス行ってみたーい╮(. ❛ ᴗ ❛.)╭ジャンヌは娼婦からあくまでも自然体でジョニデに見初められて地位を構築していくのだけど、したたかさ、美貌と個性がないと目立たないよねー。私は自分の意見より周りを気にして本来の自分の気持ちとは違うこと言ったり。もっと自由に生きてみたいと思ったりもした。
ジョニデさんの付き人さんもジャンヌに惹かれていたと思う。それだけ魅力的な存在だよね。最後、処刑されたようだけどジョニデさんを愛したことは後悔ないと思う。アントワネット役の方はほんとに可愛かった。
ヴェルサイユのばら?
始まった最初の頃は、 『え?美女の役なのに、この人がやるの?』って...
始まった最初の頃は、
『え?美女の役なのに、この人がやるの?』って思ってたけど、
そんな心配は無用で、
すぐに魅力的なキャラにはまって行きました
歴史が少し学べたり、
当時の慣習的なことも知れたし良かった
途中から、
国王役のジョニーデップが、
ナポレオンやってたホアキンに見えてきたのは、
私だけ?
思っていたよりずっとよい映画でした。 途中でちょっと長さは感じてし...
コスプレ姿の ジョニーデップさんを拝みたい 女性には、とても良い映画です。
同じ時間に始まる 別映画と間違って、観てしまいました。
よって、ノーマークでしたが、中世の歴史は少し頭に入っているので、何とか見れました。
今回、平日昼間に同じ劇場で鑑賞した約40人では、僕以外全員女性客でした。
歴史的にも、少しだけ理解できているので、良かったが
海老歩きは、あまり聞いた事はないが、このような嘘をついてもしょうがないから、きっと事実なのでしょう。
それにしても、マリーアントワネット以上の悪女を、映画の主人公にする 製作者達は、ジャンヌ・デを通して、僕達に何を伝えたいと考えていたのだろうか?
残念ながら、この映画は優雅を誇った"フランス貴族界"を描くのではなく、
悪女に対する 注意喚起が産まれる訳でもなく。。。
読書好きで、知的なキャラクターを、史実に反して、描こうとしたのか?
風呂敷さえ回収されず。。。
劇中に出てくる「夫人のペット」は、事実無根。
ここでもアメリカ映画界的なチョコレートへの忖度なのか?
フランス映画なのに、ハリウッドに媚を売る詰まらない演出だった。
良い点は、ベットシーンが全くなく、
マリーアントワネット以外の女性登場人物は、みな"外見が残念"な俳優さん
逆に、男性は執事、衛兵に至るまで、そこそこスマート
国王である主役男優はジョニーデップさん!
歴史に対して不勉強な女性観客に対してでも、さぞかし 媚びを売る事 はできただろう。
ジャンヌ・デュは3人の女優さんが、年代毎に演じるのだが
売春婦前の女優さんは、名前は解らないが、どこかで観たことが有る ラテンな香りがする素敵な俳優さんで、とても奇麗だったが、
肝心の成人してからを演じたマイウェンさん、
西洋人は彼女を"美人"と判断するのだろうが?
僕の感覚では どうしようもなく"不美人で下品"で、観ているだけで不愉快なレベル。
映画を見る最中は、どうしても感情移入が出来なかった。
ストーリーは、当然何もひねりがなく、歴史的な戦争による動乱もなく、特にフランス王室の一番 キラびやかな時代なのに、特にそういった演出もなく
訴えるものも何もない 映画が観終わっても 何も残らない。時間の無駄な糞映画だった。
この映画なら、邦画「ベルサイユのばら(1979)」の方が、映画として100倍質が高く、面白い。
愛に生きた女性の一生
様々な差別や偏見が一向に改まらない今の時代、こういった女性視点で「出自に関わらず自由を求め、愛に溢れた人間」を描きたかったのだろうなと思いました。
愛にのみ絞った作劇は、実にフランス映画。
史実を下敷きにしながらも、完全にフィクション。
あくまでもジャンヌという女性視点で見たフランス宮廷なので、歴史ものだと思って観ると肩透かし。
歴史ものと期待して行った私は「15世とジャンヌのキャッキャウフフな純愛を見せつけられてもねぇ… 」という気分になりました。
なにしろ、15世の娘たちや宮廷貴族夫人たちの、庶民出身なジャンヌへの嫌悪感と嫌がらせの数々、それをものともせずいちゃつく2人というところに焦点が当たってばかり。
この時期の歴史として、肝心の戦争によっての国の疲弊、国王の国民からの人気が国庫破綻で最悪になった時期といった点が一切描かれていないのですよ。
実質的に政治を取り仕切っていた摂政ショワズール公もあまり描かれないですし。
不満なのではなく、そんな「女性の生き方」を見て楽しめるか否かという作品であるとだけ、申し上げます。
フランス史を勉強したい
デュ・バリー夫人はすごい美貌の持ち主ってことなんだよね。
修道院のあたりでは、そういう女優さんが演じてて「わかるわあ」と思ったんだけど、マイウェンに切り替わった瞬間は「え? あれ?」ってなったの。
マイウェンももちろん綺麗だけど、通りがかりのルイ15世が目を留めるかっていうと微妙な線だと思うね。
でも、そこからの演技はみごと。魅力あるデュ・バリー夫人を演じてるから、なんか色々納得すんの。
マリー・アントワネットの『お言葉』のところは、ソフィア・コッポラ《マリー・アントワネット》で観てたから「そういう事情だったのか」と理解が深まったよ。
この作品観てて思ったのは「貴族は大変だな」ってこと。どうでも良いしきたり覚えないといけないしね。どうでも良いしきたりを作って、それを知らない人を「育ちが悪い」って排斥するんだね。
なんで、そんなことするかっていうと、もともと人間の格に違いはないからだね。でも、それやっちゃうと自分たちの特権の根拠なくなっちゃうし、必死にしきたり作ったり守らせたりするんだろうなあ。
あと、そんな中で女の人たちが大変。誰に気に入られてるかで、自身の権力が決まるから気が抜けないね。そんなところに生まれなくて良かった。
冒頭は「風立ちぬ」を思わせた
最初に、主人公のジャンヌの少女時代、フランスの豊かな丘陵地帯で、画家にデッサンを描いてもらう場面が出てくる。その美貌が画家の目に留まったのだろう。パラソルをおいて画家が描く姿は「風立ちぬ」の冒頭、軽井沢でヒロインが絵を描くところを思い出させてくれた。ジャンヌのちょっとした仕草は、大人になっても引き継がれる。あの丘陵は、シャンパーニュ地方か?
この映画で、観衆の心が離れてしまうのは、ジャンヌが成長し、ヴェルサイユでルイ15世に見出されるあたり、脚本・監督を務めたマイウェンがそれほど輝いて見えないこと(正式にヴェルサイユに迎えられてからは、衣装等もあり、素晴らしかったが)と、何より、あのジョニー・デップがやや歳を経て、美男ぶりが目立たなくなったからだろう(演技は高く評価され、存在感には際立ったものがあるが)。女優たちも、マリー・アントワネットをはじめ、ジャンヌに合わせたのか。
私と言えば、この映画をみるまでは、ジャンヌ・デュ・バリー夫人のことは少しも知らなかったが、世に聞くルイ15世の朝のルーティン(医師の診察、入浴、洗顔、親族、閣僚のご拝謁、などなど)には驚かされた。鏡の間や、大運河、プチトリアノンなど、ヴェルサイユでの贅沢を極めたロケは、衣装やジュエリーもあって眩いばかり。さぞかし、製作費が嵩んだことだろう。
おそらく、18世紀当時のワインや食事、ナイフ・フォークやその所作に始まり、フランス語の言葉遣い、立ち居振る舞いなどは、現代フランスのある層の人たちには、そのまま引き継がれているのでは。革命を経て、19世紀の産業革命により電気などが導入された後も。私には、特に「ガレット・デ・ロワ(王様のガレット)」が美味しそうだった。ジャンヌは当初、王の前での後退りが上手にできなかったが、それは彼女の庶民的な出身(お針子の娘)を裏書きしていて、一部の人には、逆に愛されたことを示唆していた。
当時と今と一番違っているのは、おそらく医学の進歩だろう。それが、まざまざと感じられた!
もう一つは、彼女には、美貌と知性(絵画、歴史、算数、音楽、宗教、文章など)があったが、おそらく、それと並んで重要だったのは、機知に富んでいたことではないか。それ故に、彼女は、したたかに生き抜くことができたはずだ。しかし、最後にはそれが災いしたか。王の絶対的な信頼があったとは言え、王の孫、王太子の配慮があって初めて、王の娘たちの教唆による王太子妃マリー・アントワネットの冷たい仕打ちに耐えることができた日々を思い出したのか、天を仰いだことが痛いほど伝わってきた。
最後は、あの画家にスケッチを描いてもらった丘陵が出てくる。
本質を見抜く人がいて、何より
結末はわかってるけど泣ける
監督、脚本、主演、、、
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