「矛盾を、そっと抱きしめてあげよう。」インサイド・ヘッド2 ガッキーさんの映画レビュー(感想・評価)
矛盾を、そっと抱きしめてあげよう。
前作は個人的にピクサー史上No.1だったのですが、そこまででは無かったものの、この続編も良かったですね。
ただ、不満点は、今回は残念ながら多かった。
いきなり4人も新キャラクターが増えるので、誰が誰だか把握するのが大変。
結果、シンパイ以外はそんなに印象に残らなかったし、
そのシンパイも、キャラクターデザインが気色悪い。
プロットも、遠方からの帰還、その道中で起きるアドベンチャーというのは前作と同じなのだが、その冒険感が弱い気がした。
まるで脳内が一種のテーマパークのようだった前作に比べると、今回はせいぜい「イマジナリー・ランド」くらいでインパクトが弱い。
例えば、水中のシーンがあったのだが、あれも一瞬で終わってしまったのが勿体無い。
もっと水中でのアドベンチャー、みたいな肉付けがあっても良かったと思う。
あと、ある完全に別次元のアニメのキャラクターが登場するのだが、コメディリリーフとして全然面白くなかった。
そして例によってピンとこない人(特に子供には)も多く、人を選ぶ映画かもしれません。
なので正直なところ、途中まではイマイチに感じていたんですが、クライマックスで謎の号泣をしてしまいました。
やさしい、ダメ
いい人だけど悪い人
勇敢だけど怖がり
親切で意地悪
この矛盾した気持ちを、肯定してあげること。
この尊さに、涙があふれて止まりませんでした。
こんな優しいメッセージが世界中の観客の心に届き、見事、全アニメーション映画史上世界歴代 No.1となったのかもしれない。
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