「思春期の感情の爆発を見事に表現!!」インサイド・ヘッド2 三輪さんの映画レビュー(感想・評価)
思春期の感情の爆発を見事に表現!!
人間の感情については、皆さんご存知のように、釈尊など仏教の世界ではすでに解明されているものなので、この映画の言わんとすることがとてもよくわかりました。結論から言って仕舞えば、あらゆる感情は地獄から仏の境涯までを含んでいて、全てが愛すべきものなのですが、そのことを改めてわかりやすく教えてくれた名作です。精神世界なかんづく感情の世界は、深くて広く、宇宙大のものですが、そのことをこんなに丁寧に表現してくれてありがとうと言いたい。ただし、感情は勝手に起こってくるものです。自分が意識したから起こるものではありません。思うに宇宙のチャンネルから電波を受け、自動的に感情が爆発しているものだと私は勝手に想像しています。ですので、自分というものはないのかもしれません。この作品の中では、シンパイとヨロコビが対立しています(実際は心の中では振り子のように揺れてます)。私たちも常にネガティブとポジティブが心のなかで戦っていることを思うと、納得して腑に落ちるシーンの連続に驚きと感動が沸き起こりました。最終的にはポジティブな感情が勝つ?のですが、俯瞰してみるとネガティブな感情もポジティブな感情も人間らしさの表れと思うと、とても愛おしく感じました。設定では13歳の少女の中に起こる思春期の揺らぎですが、私たち大人にとっても非常に学ぶことが多いです。それはあらゆる感情を俯瞰して、そんな感情を生み出す自分とうまく付き合っていくべきだと教えてくれている気がして、心が暖かくなりました。
追記 カナシミの声を大竹しのぶ、シンパイの声を多部未華子が演じていましたが、バッチリハマっていました。しかもセカオワの最後の楽曲、ストーリーにハマりすぎていて涙が出ました(笑)ヨロコビのキャラクター可愛い!