「子供の自我は親が決めるものではない」インサイド・ヘッド2 renbuさんの映画レビュー(感想・評価)
子供の自我は親が決めるものではない
親目線で物語を作ってきたピクサー映画。今回もそれに連なる作品でした。
特にピート・ドクター監督作品はどれも子供向けというより大人向けかな。
年上の先輩にあこがれてちょっと悪ぶってみたり、先生の前でヨロコビが発動してお茶らけて叱られたり、中学時代あるあるのイタさがフラッシュバックしてきて思わず映画から目を背けてしまいました。(笑)
まあ構成的にはシンパイがヒール役になってはいるのですが、俯瞰的に見ると思春期の感情全体の動きを戯画化して表現しているだけなんですよね。
前回は「家族」が頭の外での主なコミュニティでしたが、今回は「友達」や「部活の先輩、コーチ」。成長を通してより社会的な身振りが求められるようになってくるわけですね。
なので時には感情を自分の中で抑えていく必要もある。
そうしている内に「これがわたし」だと思っていたものがまるで幻のように崩れ去っていく。
子供向けというより子供が変わっていくことを親に受け入れさせる、一緒に観に来た親世代向けの映画かな、と思いました。
もうちょっと子供が楽しめる内容だったら文句なく★五つだったかな。
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