「「さあ、ここから」と思ったら物語が終わった」同感 時が交差する初恋 Scottさんの映画レビュー(感想・評価)
「さあ、ここから」と思ったら物語が終わった
設定すごいの。
無線機で過去とつながるってところは「《シグナル》かよ!」と思うんだけど、その設定に何を放り込むかで、全然違うのできるんだなって。
キム・ヨン(ヨ・ジング)がソ・ハンソル(キム・へユン)と付き合いたくて頑張るんだよね。それで無線でつながったキム・ムニ(チョ・イヒョン)にアドバイス求めるの。
みんなキム・ヨンを応援するよね。『明日から、恋人として会おうか』のシーケンス良かった。想いがつながったときって、なんでこんなに嬉しいんだろうね。
キム・ヨン応援モードに入ったところで、キム・ヨンとキム・ムニの関係が明らかに。
キム・ヨンは、キム・ムニのお父さんの親友なんだね。そしてキム・ムニのお母さんはソ・ハンソル。だから、キム・ヨンは親友にソ・ハンソルを奪われる未来が待ってんの。「どうすんだよ、これ」って話で。
キム・ムニにしたらね、そうは言ってもキム・ヨン応援したいと思うんだよ。ここまで事情も聞いてるしね。でも、それしたら、キム・ヨンとソ・ハンソルが付き合い続けたら、キム・ムニはこの世に生まれないんだよ。どうすんだよ、これ。
しかし、そこは韓国脚本。脚本家を100人集めて今後の展開聞いたら、13通りぐらいの展開を思い付きそうなところで、すごい展開を出してくるんだろうなと思ったの。「さすが、韓国脚本!」って言う準備して待ってたからね。
そしたら、そのまま終わった。
キム・ヨンが「耐えられない」という感じで大学を去って終わり。一応「夢のために大学を辞めたい」っていう伏線は張りまくってたけど、弱いでしょ。
それにソ・ハンソルも「キム・ヨンいなくなっちゃったし、親友の方でいいわ」ってくっついちゃったら駄目でしょ。大学ぐらいだとリアルには良くある話だけど、フィクションでそれ語られたら萎える。
『なんでかな』ってところなんだけど、この話、どうも主人公はキム・ムニなんだよね。
『確かにオープニングはキム・ムニからだったなあ』と思ったけど、その後はキム・ヨンの事情をメインで語るから気付かなかった。
そしてキム・ムニの恋愛はうまくいってエンドロールになりました。