「何事にも前向きな精神の強さに感服」かづゑ的 ひとふでさんの映画レビュー(感想・評価)
何事にも前向きな精神の強さに感服
10歳で国のハンセン病療養所・長島愛生園に入所し、80年以上過ごしている宮崎かづゑさんのドキュメンタリー。
病気による四肢の末端のマヒ、それに伴う傷が原因で手の指や右足を失っているが、自分で買い物をして料理もする。
10歳の頃から自分の病気と向き合っているから、自分の体が消耗品だという意識が強いのだろう。視力が低くても、いままで持ってくれてよかったと言い、指がなくなったことも悲観している様子はない。「どんな状況でも人は人間性を失わない」という言葉が重い。
入所した当初は症状が重く、同じ病気の子供たちからもからかわれて、自殺も考えたという。このドキュメンタリーには映らないところでも辛いことがたくさんあったであろうが、「かわいそうだと思わないで、一人の人間として接してほしい」とおっしゃっていた。
本当に強い人だと思う。
できることをできるかぎりやる。90歳を越えても、考えがしっかりしていて言葉はっきりしていた。凄いおばあちゃんだった。
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