今年138本目(合計1,230本目/今月(2024年4月度)12本目)。
(前の作品 「うさぎのおやこ」→この作品「サンパギータ」→次の作品「フォロウィング」)
日本フィリピン合作ということで、日本シーンとフィリピンシーンがほぼ半々で登場します。
日本にモデル希望できた主人公エミリアと、それを受け入れる男性の未来(みき)との交流を描く映画で、序盤が日本、後半がフィリピンになります。日本で代表的なお花と言えば「桜」ですが、フィリピンではタイトル通りの名前でどこででも見ることができる「国を代表するお花」です。
この映画は表面的に現れませんが、エンディングロールについて「国際結婚おめでとう!」ということで、日本人×外国人のグループの写真が次々登場するところがあります(映画内ではエミリアたちが実際に結婚をしたかは描かれていないが。この趣旨から結婚したということかな)。こういう趣旨だったんですね。
どうしても言語の壁のある恋愛なので、いわゆるスマホ等による簡易翻訳機など最新の技術も使われていてとても良かったところです。
フィリピンに遊びに行きたくなった、そんな一作でした(ただ、映画内でも描かれるように治安が良くないところは明確にあるらしい)。
採点に関しては以下を気にしました。
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(減点0.3/エミリアが日本にきたときの配慮がやや足りない)
外国から見て、日本で就労したいという場合にはビザを取りますが、海外から見たとき「どうしたら日本に入れるか」ということが問題になるので、コンタクトを取るのは通常は外国人取次を行う行政書士であり、この意味で行政書士は「イミグレーション・ロイヤー」(移民法律家、等と訳しうる)と呼ばれます。
一方、国策として介護の受け入れ等は国として進めつつも、公的試験である日本語能力試験の「何級以上を持っていること」(今はN1~N5の5段階試験)ということがかせられるため、介護の資格で持っている方でも何でも、通常は初級日本語レベルは担保されています。
ただ、この主人公の場合はその枠の「外」ですから、日本語能力についてはN5にも達していないのではないか…と思える描写があります。これは国の制度にのっていないからというものですが(「モデル希望」だけではそんな事業はないので)、かといって取り次いだ行政書士が日本語能力について何のチェックもせず、ほぼ丸投げで日本に取り次いだというようにも見え、それもそれで無責任だなといったところです(あるいは彼女(エミリア)自体の責任ともいえるが、日本でそうした仕事を希望する場合に、明確な観光旅行と違って仕事をしに行くときには通常は行政書士経由であり、そうした行政書士は基本的に日本語教育とのつながり(日本語教室学校ほか)を持っているので、(日本語能力の低さゆえに)来日してすぐに仕事を追い出されるだの何だのといったことにならない)。
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