映画 からかい上手の高木さんのレビュー・感想・評価
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なぜ高木さんにからかわれる西片を芹澤興人がやらないんだ???
私は本作の登場人物である高木さんや西片と同年齢の25歳なのだが、正直、彼らのからかいはきついです。掃除道具入れから飛び出したり、手を繋ぐふりをしてホウキを手に取ったり、片耳イヤホンにドキドキするとか、いつまでやってるんだ???だし、大人になれよと思ってしまう。中学生なら可愛いからかいですよ。しかし彼らが変わらず、そんなことをやっていたら「ピュア」ではなく、愚かです。島の長閑さとか関係ない。だって彼らの友人は、結婚をしたりと中学生からは前に進んでいるのだから。
西片をあの芹澤さんがやっているならまだ分かりますよ。中学生の好青年が、無情髭をはやしたいけ好かない男ー肯定的に捉えていますーになることだってあるだろうし、一番の恋の思い出が高木さんなことは十分にある。だから恋愛経験に乏しい彼が、久しぶりに再会した彼女にときめくことはあるだろうし、あのリアクションをするのも分かる。
しかし西片は好青年と言わざるを得ない高橋文哉が演じている。彼の演技は全く悪くない。むしろ15歳のままの高木さんを好演している。しかしきつい。それは人物造形と演出の失敗だと思われる。演出の観点で言えば、彼らの同窓会シーンも、今泉監督作品に特有の親密な時間は流れていないし、食べ物は「乾いている」し、誰一人として食べたり飲んだりしていない。
なんか「終わった」と思った。残りの時間は、西片を芹澤さんに脳内変換させてやり過ごそうとした。
だが、不登校の町田と彼に好意を寄せる大関が登場して私の見方は早計だったと気づかされた。「人物造形と演出の失敗」は撤回である。あの西片と高木さんの「ピュアさ」は、町田と大関と対等に話すためだったのだ。そしてそれは人と人とが誠実に向き合うことを可能にしてくれる。
以下、ネタバレを含みます。
誰の目からみても明らかなことだが、町田や大関は、西片や高木さんに比べて「大人」である。落ち着いているし、ちゃんと考えて、悩んでいる。大関はすぐに自分の想いを町田に告げる。西片と高木さんが自分の想いをちゃんと伝えるために10年以上しどろもどろしているのとは、対照的だ。町田にいたってもそうだ。彼は不登校状態ではあるけれど、風景画のスケッチは続けている。自分のやりたいことが明確だ。このような人物造形から明らかなのは、子どもは大人が思う以上に考えたり行動していて大人であり、逆に大人は、案外子どもっぽいということだ。
このような未熟な大人/大人しい子ども像で可能なのは、彼らが対等に話すことだ。
西片は学校の先生だから、大関に悩みを打ち明けられる。町田が不登校になってしまったのは、私が想いを告げたからだと。時を同じくして、高木さんと町田もスケッチを通して親しくなって、大関との出来事を話す。
西片ー大関の対話シーンと町田ー高木さんの対話シーンが同時進行で展開される。それは群像劇をやってきた今泉監督の作品らしい。そしてこの対話シーンをみて思うのは、話し合う二人が真剣に問題に向き合って、考えを伝え合っていることだ。西片は大関の悩みを「子どもだから」とバカにしない。「大人として」上から意見を言うこともない。それは上述の人物造形によって、不可能になっているのだが、だからこそ対等に向き合える。誠実に問題を解決しようとする。人と人との素晴らしい関係が映画として現前していると思うのは私だけか。
さらに同時進行の二つの対話は一致する。4人の視線が合う。西片らの対話は教室で、町田らの対話は山頂で行われるから場所が全く違う。互いがどんな状況か知る由もない。ましてや同じ問題を話しているなんて。でも西片と高木さんの視線が、大関と町田の視線が合う。フィクション≒映画だから合ってしまう。それは西片と高木さんが大関と町田の問題を通じて、再び自身の問題に向き合うきっかけになったことの証左であるだろうし、大関と町田が関係改善の兆しを受け取ったからでもあろう。他人の関係ない問題に向き合うことが自身の問題に変化を与えることは往々にしてある。
そして視線の合致は彼ら4人だけではない。彼らと私たち≒観客の視線もまた合う。この時、言いようのない幸福感に包まれる。私たちはそれでも対等に向き合え分かり合えるのだと知って。
彼らの対話は、ひとつの展開を迎える。町田は学校に登校し始め、町田と大関は実際に対話する。あの対話の時間こそ「ピュア」だろう。誤解は解かれ、さらなる誤解が生まれた気がするが、それでも彼らの関係は改善する。
彼らと対等な会話をした西片と高木さんも、再び自身の問題に向き合い始める。彼らは教育実習が終わった放課後に、教室で対話する。1シーン1カットではないが、重要なカットは長回しである。これはいかにもすぎる今泉監督作品のショットなのだが、その中で西片と高木さんは対話する。自分の気持ちをちゃんと話す。誠実に相手の話を聞く。
西片の気持ちは、正直、めっちゃ分かる。高木さんのことは大切だけど、世間一般の好きではなくて、だから好きかどうかは分からない。けれど嫉妬することはあるし、よくよく考えるとそれは「好き」かもしれない。世間一般の好きではない「好き」。この誠実さこそまさしく「ピュア」だ。西片も高木さんもピュアな気持ちを伝え合えた。誠実に自分自身と相手に向き合えた。それならば西片と高木さんは、ホウキではなく手を繋げる。付き合うことを飛び越えて、結婚ができる。それは多分に笑える展開だけど、誠実な帰結とも言える。
高木さんは自身の結婚式で誓いの言葉を告げる。その時、彼女の目線はカメラであり、私たち≒観客と高木さんの視線が合ってしまう。ならば、本作に誠実に向き合った者がやるべきことは言うまでもない。
ある意味、非常に困難な映画化だったのでは
とかく近年、人気原作の映像化に批判的ですが、この作品にはあまり厳しい目を向けたくないです。何故なら、一話短編で二人きりのシーンで綴られる漫画を2時間程度の実写劇場版にするなど、非常に構成が困難であったと思うから。どのシーンも二人きり、せめて必ずどちらか一人は画面にいないと成立しないお話なので、通常の実写ドラマで構成するとなると、物足りない内容になってしまわないだろうか。そうと判っているだけに集客も大変でしょう。
そうであるだけに、これぞ「高木さん」の真骨頂、クライマックスは二人トークの超ロングカット。台詞を覚えるだけでも大変。むしろスタントマン無しのアクションシーンのほうが楽なくらいだったんじゃないでしょうか。
内容的には原作と被らない年齢層の時代背景で原作と比較するストレス無し。それでも一応は原作再現のシーンもあって、クスッと笑える。大人になった二人が中学生達との触れ合いと通して、自分達の頃を振り返るようなお話と、そして期待の結論、二人の決着。最後は一粒種までも特別出演。特別、無理なく予想を超えることのない内容で、美しい島の風景を舞台に、肩の力を抜ける心地よい映画だったと思います。劇場版だからと言ってドッカンドッカンした超絶バトルと奇想天外な大どんでん返しは他の映画にやって貰いましょう。
それにしても、小さな島の中学校だからって、今時もあんなふうに純朴なのでしょうか。合唱コンクールの練習とか「ちょっと男子!」と揉める風景。私には懐かしいんですが、今もやってるのかな?
からかい上手の永野さん
西片、イケメンすぎ。
研修生が高木さんであること、内緒にするってありえないよね。それは言わなくていいやん。
あと、浜口と北条さん、ちがくね。浜口イケメンのハズなのに、酒癖悪いダメ男すぎ。
と、原作との違いにツッコミを入れてました。
西片は、しっかりとした先生やってるのに、高木さんと話すときは、
急に幼くなったりするのはどうなん。
しかし、もろもろ突っ込みながら
高木さんと西片の関係なら、高木さんの前なら中学生にもどる西片もありだよね。そうなったりするよね。素の自分を見せれる相手なんだよね。と、途中から全てを許せる気持ちで見れました。
プールに飛び込んで花束を取りに行くシーンの永野さんの表情、あぁ、高木さんは、西片が好きなんだな、
とすごく感じました。
からかい上手の高木さんは、長い映画にするの難しいと思います。
でも、この作品を大事にして作ってくれた監督、役者さんに感謝したいです。感動しました。
Aimerの主題歌もすごく良かったです。
好きになるよね
ただ永野芽郁がかわいい映画。
原作もドラマもアニメも見てないので、繋がりとか原作読者向けのサービスとか全くわからなかったが、いやこんな子いたら好きになるだろって思いながら見てました。
細かいことたくさんあるが、長い教室の告白だけでお金払う価値あったかと思います。
しかし、10年は待ち過ぎ。笑"
高木さん世界に羽ばたいちゃうかも
色んな人が思う、色んな高木さんの一人を観た気がした。
告白のシーンはイライラしたけど。
大人の可愛いは、中学生とは違っても良いと思う
少し無理してた。
僕は可愛いじいちゃんを目指す
そういう方向性がいいな。
一番良いと思うのは
西方さんと高木さんの良いセリフが多くて
見て欲しいなと思う。
大人の可愛いは、作れない。みてくれは別でも。
作れないことが可愛いのかも。
いやぁ、純愛っていいなぁ。
原作が大好きなので鑑賞。高木さん実写版はちょっとイメージ違ったけど西方をからかうさまは、ぶっちゃけ羨ましかった。こんな幸せな学生時代をおくっていたなら、匿名映画感想掲示板で毒づくという人に誇れない趣味を持つことはなかったでしょう。
ラスト近くの誰もいない教室で高木さんと西方の告るシーン。あんな長回しでワンカットで、長い台詞よく覚えれるよなぁ。
エンドロールでは…
ドラマを観て面白いと思い映画も鑑賞!
とある島の中学校
隣の席になった女の子・高木さんに、何かとからかわれてしまう男の子・西片
どうにかしてからかい返そうと策を練るも、いつも見透かされてしまい失敗
そんなかけがえのない毎日を過ごしていた二人だったが、ある日離ればなれになってしまう…
それから10年一、高木さんが島に帰ってきた!
「西片、ただいま。」
母校で体育教師として奮闘する西片の前に、教育実習生として突然、現れたのだった!
10年ぶりに再会した二人の、止まっていた時間と、止まっていた「からかい」の日々が、再び動き出すー
というのがあらすじ!
原作は読んだことないです…
ですがドラマが良かったので映画も鑑賞しました!
とても良かったです😊
ドラマの時も思いましたが撮影場所はどこもとても綺麗な場所が多いですよね
行ってみたいです!
10年後でも相変わらず高木さんから揶揄われてて変わらないなと思いました笑
2人をみてて微笑ましかったですね☺️
そしていつも揶揄ってる高木さんが町田くんから揶揄われてるのはドラマではなかったので新鮮でした!
西片くんでは見ることができない表情がみれてよかったです
最後の告白するシーンは長めでしたがとてもいいシーンでしたね
お互いの気持ちを語り合っているのはよかったです!
高木さんから告白した時に西片くんがまさかの言いたいことはそうじゃなくてって言った時はちょっとびっくりした笑
でもその後の台詞でなるほどと納得できました🧐
告白のシーンは見入ってました…
あとエンドロールでは子供がいて幸せそうでよかった☺️
素晴らしい映画をありがとうございました!
そっか
本作と出会ったのは
5年前くらいかな
あの作品の雰囲気に
やられました。
映画化されると知り、
さらに
原作 からかい〜、
監督 今泉力哉、
主演 永井芽郁
って
全部がお気に入りの宝箱。
待ちましたね。
楽しみで。
宝箱の蓋をあけたら‥
んー
子供の頃の花火大会でのやりとりが
無いことになってたり、
主役二人のこそばくなるような
心の距離感やニヤニヤ感が、
ない‥‥‥
まぁ、
ほのぼのしてるのは◯だし
美しい景色がいいし。
あのファンタジー感は
難しいですよね。
無いものねだりでした。
ハッピーエンド
アニメとドラマを見ていたので、10年後のシ-ンは楽しく見れました。
お互いの中学生の相談シ-ンは2人の過去を見てるようでよかった。最後の告白は付き合ってを飛び越して結婚には驚いた。最後までプラトニックは良かった。
手をつないで帰る所は2人らしいシ-ン
だと思う。最後結婚式で終わって良かった。
期待外れ
テレビドラマと原作がかわいらしく、アニメ映画がとても良かったので期待が高かったせいか、この実写版の映画は設定に有り得ない事が多過ぎてストーリーに入り込めなかった。
まず西片が体育教師なのにヒョロイ(腕立て伏せあまりやってなさそうだ)し日焼けしてない(教頭の英語教師(江口洋介)の方が日焼けしてる)し、何よりも部活を持ってないというのが有り得ない。
教職2,3年目なのにヒマそうだし、体育と美術で専門外なのに指導教官になるのもおかしい。体育教師とはいえ、7月の期末試験でテストの作成もしてない。
高木さんも教育実習に来てるのに、指導案作成やその修正、研究授業とかで忙しそうにしてない。
2人とも明るい内に帰宅してるけど、そんなのあり得ない。
6〜7月で梅雨時なのに全然雨が触ってない。
友人の結婚式のブーケを高木さんがキャッチしたが
前田旺志郎君がぶつかってきてプールに落としたのはまあいいとして、それを取りに西片が飛び込むのはワザとらしいし、高木さんまで飛び込むのはさすがにない。
ただ、教育実習最終日の前日に西片と高木さんがお互いに告白し合って交際や結婚を申し込むシーンと、からかわれた時の西片の反応は髙橋文哉さんの演技が上手だと思った。
原作ファンも納得。「間」を楽しむ甘酸っぱさ100%映画
原作で全巻読んでいるファンです。
正直、漫画の実写化は、原作ファンとしては複雑です。
しかし原作のもつ「間」を継承した、非常に
クオリティの高いおすすめ映画でした!
「からかう」という非常に複雑な愛情表現を
直接的な言葉ではなく、「間」と俳優陣の演技力で
表現しているところが高く評価できます。
二人の気持ちのキャッチボールのリズムが
小豆島の持つ特有の時間の流れとマッチしており
この「間」が、なんとも心地よいけど、むずむずさせる。
原作も絶妙な二人の掛け合いの「間」を楽しむ
のが魅力と感じているので、この部分がしっかり
取り入れられているところが流石だなと感じました。
さらに中学生の男女のエピソードが非常にうまく挿入
されており、自分のエゴと他人のエゴの関係をどのように扱うか?
という哲学的な問いを立てているところが、映画に深みを
もたらしています。
特筆すべきは、クライマックスシーンの長回しは圧巻の演技力。
「好きです」⇨「はいつきあいましょう」という
単純な(好き)Likeという感情を押し付けるエゴ
が人間関係の本質ではなく
仏教における「縁起」的な人間関係を提起して
お互いが幸福でいられる「関係性」
こそが本当の「愛」であるという提案に感じました。
二人の単純な「好き」という表現にとどまらない
告白シーンは本当に素敵でした。
日本の瀬戸内の穏やかな風景で繰り広げられる
まるで、レモネードのようなシュワシュワ甘酸っぱい
純度100%の映画でした。
おすすめ。
弱点は感じながらも、映画的な場面もあり面白く観ました
(完全ネタバレですので必ず鑑賞後にお読み下さい!)
個人的には、この映画の冒頭を見て、大人になった高木さん(永野芽郁さん)の、西片(高橋文哉さん)を含む、あらゆる周りの人たちに踏み込んでいく人物像は、魅力的と同時に一方でどうなんだろうとは思われました。
もちろん中学生同士が無防備に、特に精神的に男子より勝っている女子が、関係性に踏み込んで接するのは全然ありだなとは思われます。
しかし、互いに自意識や他者への認識が形成された大人が、それでもなお関係性の距離感を詰めて踏み込んで行くには、それでも踏み込む側が相手に嫌悪を持たれないという、自己に対する非常に高い自己肯定感が必要になると思われます。
実際は永野芽郁さんが演じる高木さんは、魅力的な人物として感じられ、その点のマイナス面はかなり映画の中でも軽減されていたとは思われます。
しかしながら、非常に高い自己肯定感の、時に感じるこちら側の小さい違和感は、この映画に不安定さを与えていたのは一方で事実だと思われました。
ただ、映画の中の、絵が上手い不登校の町田涼(齋藤潤さん)と、町田に告白した大関みき(白鳥玉季さん)の、互いが高木さんと西片(先生)に町田の不登校と大関の告白に関する話をする場面は、秀逸で質高い映画的なシーンだと思われました。
大関の、自身が町田に告白したことが町田の不登校に影響したと考えたいエゴと、町田の、大関の自分にした告白は一方的な暴力だ、とそれぞれ発言するくだりは、恋愛に関して一つの凝縮した解答を与えていて、美しい映画的なシーンになっていると思われました。
また、最後の教室の場面の、高木さんと西片との、なんともまどろっこしい長回しを含んだシーンは、入り組んでいて嘘を感じさせない、これまた映画的な2人の関係性を現わすシ非常に良いーンになっていると思われました。
であるので、高木さんの大人になっても様々な人に踏み込んで行ける高い自己肯定感の魅力的ながら危うさをはらんだ点を作中で感じながらも、今作の映画『からかい上手の高木さん』は、映画として個人的にも面白く観ることが出来る作品になっていると思われました。
(p.s. ところで、町田涼を演じた齋藤潤さんは『カラオケ行こ!』の主人公・岡聡実を、大関みきを演じた白鳥玉季さんは『流浪の月』の更紗の幼少期を、それぞれ演じていて、そりゃ2人とも上手いはずだよな‥とあとで分かって納得感はありました‥
今後さらなる活躍が期待できる2人だと僭越ながら思われました。)
実写化の中ではまともでした。
原作崩壊する実写化が多い中ではまともな方でした。80点かな?
良かった点
・出だしの100片のアニメ!!つかみはOK
・小豆島でのオール撮影が素晴らしい!
・キャスティングに大外れがなかった
・エンドロール後のワンシーン(あのキャラが顔を出さなかったのは大正解です!)
・変なキャラを作らなかった
・ドラマとは上手く連動していた
悪かった点
・原作を無視したパリと10年間会ってない設定←これが最大のダメポイント!!
・高木さんのからかい回数が明らかに少ない
・途中少しだけダレた気がする
・ラストの告白の尺が明らかに長すぎる
・高木さんと西片らしくない言葉使いや態度が所々あったのご気になった(この言い方はしないなぁってのが10分おきくらいにあった)
・ラストのあのキャラの服装が原作とかけ離れていたのが残念!
個人的リクエストポイント
・合唱はフルで流しても良かった気がしました
・主題歌は大原ゆい子さん、エンディングは高木さんの声でカバーソングが良かった
・2時間はやや長く感じたのであの内容なら100分くらいで良かったかと思う(中盤とラストの告白を一部カット)
・神社はやはり鹿島明神社を使って欲しかった。。。
原作を知らないファンのためとはいえ10年の期間は謎すぎますよ。。。
でもからかい上手の高木さんを知らなかった層への宣伝にる作品としてとても感謝してます。
原作勢の未回収案件がここにあり
原作を全部買って読んでいる私、原作勢としては確かに中学時代の祭の時に西片が告白して終わり、めでたしめでたしで終わった。
だからドラマ版が中学時代に高木さんがパリの引越ししてしまい西片が告白もせず、10年経ちました。
そして映画になって10年後に再会。そして二人共自分の思いを確かめ合い大団円を迎えます。
「からかい上手の元高木さん」で結婚して小豆島に住み、子供がいる。そんな設定になる経緯が知りたいと思っていた。付き合ってからの交際期間は?結婚するとどちらが言った?などを全部見せてくれました。
今泉監督と漫画の山本崇一朗先生のすり合わせがしっかり出来ていた作品になってます。
だから漫画の最後とアニメの最後、劇場版アニメの最後、そしてドラマ編からの映画版の最後は少しずつ結果が違います。が、決してかけ離れたエンディングではなかったです。
小豆島の景色が素晴らしい。学校からも毎日綺麗な景色が見えるので羨ましい。高木さん移住をした人間がいるそうですが、私も小豆島に住みたいと思う爽やかな映画です。
はじめて邦画でリピした映画
原作ファンです。
自分の解釈では、原作・アニメ・実写はそれぞれパラレルの作品として見ています。
どんなに良作が生まれても漫画の実写はしない方が良いと思っています。でも、それはアニメ化でもある話になってしまうので、致し方なし。
そんな中、ドラマのクオリティの高さと俳優で観てみたいと思って訪館。
良くも悪くも永野芽郁でした。
教育現場で問題になっている絶対に学校に行かなければいけないのか?などの時事ネタもぶっこまれつつ、純粋な西片だからこその寄り添い。自分には出来ないなぁなどと思いながら鑑賞。教員ではないですが。
2回目で印象に残ったのは、プールのシーン。
飛び込む瞬間の西片が西方らしい。少し怒っている高木さんがグッとくる。
エンドロールで初めて知る、今をときめく今泉監督。ちょうど数日前に特番で存在を知りました。
基本的には監督を意識して作品を観た事がないのですみません。
円盤を買う事は決めていますが、すでにまた観たくなっています。
どのくらいで発売されますかね〜
からかいが上手な高木さんの話
ドラマ未視聴、原作も未読。今泉力哉だから仕方なく観にいってやるかぁ~くらいのモチベーションで観に行きました。もっと言えば今泉力哉の才能が少年漫画原作なんかに消費されるなんて日本映画界の損失ではないかとまで、不遜ながら思っていました。
あと最初に愚痴っておくと、ロケ地の風景の評価が高いけど、そこは別に。綺麗なロケーションで撮ったら、そりゃ綺麗な画になるでしょうとしか思いません。綺麗なもんは綺麗ですけど、感動「させられた」感が嫌です。
正直なところ、序盤のノリはキツかった。高木さんは教育実習で西片の中学に来るのにそのことを担当である西片には内緒にするように事前に根回していた。いや、ダメだろ、それ。教育実習って事前に赴任先の先生に挨拶や打ち合わせとか結構あるからな、と教育実習経験者は思うのです。
いきなりロッカーからバーンと出てくるのも、うざ……と思った。25歳でやることかよ。
そして高木さんが赴任してきた当日の同窓会の帰りの西片とのやりとり。なんだこれ。25歳のいい大人のやる恋愛(?)じゃねえだろ。
この時点で共感性羞恥みたいなものがムラムラと発生し、観に来たのを若干後悔していました。
あとなんか高木さんがコワイ。西片と恋人イヤフォンするためにコード付きイヤフォンを仕込み、10年前の再現をしたり、教育実習や同窓会の参加を西片にだけ秘密にしたり、外堀をどんどん埋めていく感じがめちゃくちゃコワかった。だいたい中学の頃に好きだった男子を10年経って追いかけてくるとか重くね?怖くね?そこまで好きなのに「からかい」以外の別のアプローチをしかけないのはなんで?
前半は完全にホラーとして観ていました。
西片という男も、なんだこのドーテー男は、25だろ?イケメンのくせにいちいちキョドってカマトトぶってんじゃねえぞ、となんだかなあと思いながら見ていました。
高木さんのあからさまな好意と自分の中の高木さんへの好意に気づいてないのも、昔の深夜アニメの主人公みたいでイライラしました。
潮目が変わったのは、高木さんと不登校の町田くんが出会ってから。それまでは教育実習を利用して10年前に片思いしていた男を追いかけてきた軽くサイコな女としか思えなかった高木さんが、はじめて血の通った人間に見えました。
町田くんが不登校になった理由に意外性があるとともに、共感できました。意識してない人間からの予期せぬ好意って、ぶっちゃけコワいよね。そして面倒。なんで俺がこんなことに煩わせられなきゃいけないんだ?俺悪くなくね?町田くんの言は正論です。
そういう町田くんに高木さんはその場で反論するわけでもなく、やんわりと肯定します。このやんわりとした肯定がいいなと思いました。ここでやっとこの映画における高木さんという存在が現実味を帯びてきた。
それからはもうずっとよかった。変に泣かせたり盛り上げたり「エモさ」を押し付けてこなくてよかった。前半のマイナスも全部チャラです。
「クラスのかわいい子がなんか知らんけど俺に構ってくれる」ってネタは昨今の受け身になってしまった軟弱な男(特にオタク)どもの妄想を具現化した商業的なキッチュ(フォカヌポウ)だとばかり思い込んでいたが、それだけではないというアウフフーベンがこの『映画 からかい上手の高木さん』なのです。
好き→告白となるようなストレートな恋愛もあれば、超絶ニブチン男をからかい続ける恋愛もあろう。
25にもなって、とか。イケメンのくせに童貞しぐさかよ、とか。10年越しとか重い、とか。そんなことを思うほうが思慮が浅はかで想像力が欠如してるんですよ!
普段「多様性の尊重」とか「恋愛は人それぞれ」とか言っときながら、こういうフィクションになると「これはおかしい」とか言うのがおかしいんですよ。
もちろん作品内で整合性が取れてない「これはおかしい」はあってもいい。が、この作品においては西片は鈍い男として一貫してるし、高木さんは片想いを10年維持し続ける熱量を持ちながら「からかい」戦略一本に賭けている女として一貫している。
そんな男女はいない?これはフ ィ ク シ ョ ンですよ?
フィクションを通して観客は現実を知るのです。僕は今日、恋愛の自由を知りました。これは、観た人の恋愛観の幅を広げてくれる映画です。
あとタイトルが『映画 からかい上手な高木さん』というのが秀逸ですね。まあ、まんま原作のタイトルなんですけど。からかい「上手な」というのが良い。そう、からかいは上手にやらなきゃいけない。
観る前は全く期待してなかったが、予想外にめちゃくちゃよかった。舐めてかかってドラマを見てないことを後悔した。もしかしたらドラマを全部観てからもう一回映画を観に行くかも。
終わらない愛のへなちょこパンチ
多分癒されるだろうと言う予測で観賞したのですが、癒しを越えた幸せを、胸一杯にもらった感じです。
プールに落ちたブーケトスの花束を飛び込んで拾った西片と、飛び込んでその西片を抱きしめた高木さんに、不覚にも泣きそうになりました。からかいの文体に、不意に当たり前の純愛の文体を差し込むのは止めて欲しい。
高木さんは西方の反応込みでからかう。ピュアな男子の困惑ぶりに気を遣いながら、それを抱き込むようにからかう。
松田君は恋心由来ならば、へなちょこじゃなくてマジのパンチでしょ…と言ったけれど、優しいから、やはりへなちょこと言ってよい。
それが、西片のことを大好きだったからと言うシンプル過ぎる高木さんの心理であり、これは、思いのほか捻りはないんだと、少しビックリでした。
力強い恋とも言えるかも知れないですね。しかし直球過ぎて、鈍な西片は気づかない。このくすぐられ感で、心が満たされてしまう。安心感。観る側が甘やかされていた感じもありました。
島の通りや家並みも、海岸も桟橋も夜の街も美しかった。それは物語の早々の時点で、二人の関わりを見て、私の気持ちが薔薇色に染まっていたからだと思うのです。
しかし。
10年の間に西片に相手が出来たら、高木さんはどうしたのかが気になったし、プロポーズの時に、いや恋とかじゃなくてなんて口走った西片には、高木さんがどんな反応するか、正直ハラハラしっ放でした。こう言うのも止めて欲しい 笑
西方くんの念願叶うのか?
西方くんの願いはただ一つ。
高木さんをからかい返すこと
最後にお互いの告白をするシーンで、
黙る西方くん、やった、からかい返せる
と思ったが、やっぱり西方くんに
そんなことは出来ず。
あまり観ない恋愛ものだが、
永野芽郁の可愛さに負けました。
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