映画 からかい上手の高木さんのレビュー・感想・評価
全168件中、1~20件目を表示
まだるっこしい告白シーン素晴らしい
実写で生身の成人男性をこれだけ可愛く描けるのはすごいと思った。原作及びアニメ版の魅力は、色々あるが、一番は西片がかわいいことだった。彼の可愛いリアクションがこの作品の題材である「からかい」を成立させていた。実写映画版は、このからかいをさらにちゃんと掘り下げてみようという意欲をもって制作されている。からかいがからかいとして成立するには、言い換えるといじめや嫌味にならずに成立するのはどんな関係性においてか、ということを正面から描こうと試みた。
そして、恋愛映画にもかかわらず、告白の持つ暴力性にも言及するというのは意欲的だ。気持ちに押し付けは時に相手を苦しめることがあると本作は描いている。こう書くと割と深刻なテイストの作品かと思われそうだが、西片が可愛く描かれていてそうならないバランス感覚がすごい。
クライマックスの長回し告白シーンは、映画史上屈指のまどろっこしい告白なのだが、それがいい。できるだけ暴力性を薄くして気持ちを伝えるには、あれだけ回りくどくなるってことなんだろう。あのまどろっこさを魅力的に描けるのは今泉監督ならでは。いい人に実写化してもらったなと思う。
ラスト、怒涛の展開に茫然自失?!
2024年公開、配給・東宝。
【監督】:今泉力哉
【脚本】:金沢知樹、萩森淳、今泉力哉
【原作】:山本崇一朗〜『からかい上手の高木さん』
主な配役
【高木さん】:永野芽郁
【西片】:高橋文哉
【大関みき】:白鳥玉季
【町田涼】:齋藤潤
【田辺先生】:江口洋介
1.原作と比べすぎてはダメ
教師となった西片のクラスに、教育実習生としてやってきた高木さん。
原作アニメの高木さんを、実写に置き換えるとしたら永野芽郁一択だろう。
一方で、西片はあんなカッコ可愛いキャラではなかろうもん笑
からかう高木さん ― ドキドキの西片
告白した大関さん ― その後不登校ぎみの町田
後半は、二組の若者たちを軸に話が展開するが、
無理やり感は否めない。
2.「好き」を科学する?
大胆な解釈や変更を加えて実写映画化した。
◆物語の舞台が、島になった。
◆西片をイケてる感じに描いた。
※さらに、原作マンガでは、
西片はただ、からかわれて終わりではなく、
高木さんへの仕返しを企図していた。
◆原作では、仕返しは読まれて成功しないが、たまに意図しない西片の言動で高木さんが可愛く赤面するような場面もあるが実写版では割愛。
永野芽郁のキャラクターは、高木さんと見事に重なる。
田舎の風景をバックに、
どこまでも不器用で誠実な若者たちのやりとりが自然だ。
→自然すぎて眠くなりかけた。。。
3.100分くらいから怒涛の展開
正確に言うと、高木さんの教育実習が終わった直後、
その日を待ってたかのように西片が攻勢にでる。
しかも、教室で(笑)。
◆おれ、人を好きになるって気持ちがよくわからないんだ。
◆高木さんの隣にいる自分が好きって思えて。
ここからの展開が、10倍速になり圧倒された。
なんやねん。
どうしたん?
くらいに早い。
ダイジェストすぎる。
4.まとめ
可愛い高木さんが、何かとイケてない西片をいじってからかう、でも二人はいつも一緒。
そんな純粋な甘酸っぱい青春純愛ストーリー、
ではダメだったのかなぁ?
最後は、なぜそんなに急いだんだろう?
と言いたくなるラスト10分、駆け足の展開だった。
余韻もなにもなかった。
なんか、もったいない。
二人で一緒に聴く『キュン♡せっきん』良かったので、0.5加点。
☆3.0
高木さん独特の恋愛観
<映画のことば>
それに、からかいたいし。これからも。
「好き」ってことかな。
「もっと好き」っていうよりも。
高木か西片をからかうのは、彼女は西片に異性としての関心を持っていることの表れであることに、疑いはありません。
問題は、その気持ちをストレートに表現するのか、いわゆる「鎌をかける」ことで西片の方から彼女に告白するように仕向けるのか。
もちろん、大関の町野に対するやり方が前者だったのに対して、高木さんのやり方は後者で。
つまり、ストレートな告白でお互いが傷つく可能性を回避しつつ、「へなちょこパンチ」を繰り出しながら相手(西片)がダウンする(西片の方から彼女に告白する)のを、ひたすら待つという作戦だったようです。
まんまと西片を告白に追い込んだという点では、高木さんの西片へのアプローチが、西片の高木に対するアプローチよりも一枚「上手(うわて)」だったという意味では、やっぱり高木さんはからかいが「上手(じょうず)」だったということなのでしょう。
「上手(うわて)」と「上手(じょうず)」。
題名に上記のようなダブルミーニングの仕掛けがもし隠されていたのだとすれば、漢字表記では同じになってしまうその二色の意味が、本作の題名中の平仮名表記の「上」と「手」との二文字にに込められているようで、なかなか含蓄の深い題名の作品だったとも、評論子は思います。
その点で、本作は充分な佳作だったとも、思います。
(追記)
ときに、プロポーズをOKしてもらったら、その時の受け答えは「(プロポーズを請けてくれて)ありがとう」が普通かなぁとは思うのですけれども。
しかし、本作での西方の返事は「はいっ!」でした。
この西片の反応こそが、高木と西片をとの関係性を象徴して余りがあったと思ったのは、おそらく評論子だけではないことでしょう。
高木さんの西片に対する「調教」は、充分に成功していたと言えると思います。
(追記)
<映画のことば>
初恋とか、そういうものって、まず叶わないものなんだよ。
でも、「誰かを好き」っていう気持ちだけで、心がいっぱいになる。
だから、誰かを好きになるっていうのは、それだけで素晴らしいことだと思うぞ。
恋愛って、そんなものじゃあないでしょうか、やっぱり。
それまでは全くの「赤の他人」として生きてきたはずの二人が、ある日・ある時を境にして、ふとしたきっかけから絶対…唯一・無二の存在になる。
朝起きて、まず最初に考えるのは、その人のこと。
夜眠りに落ちる最後の瞬間まで、アタマを離れないのは、その人のこと。
まさに、寝ては夢、覚めては現(うつつ)。
まったく「狂気の沙汰」というほか、ないとも思います。
純度100%の青春モノ。
青春だなあ、いいなあ。
感想としては、それだけでいいかもしれない(笑)。
原作のアニメは知らないけど、その10年後を描く
という手法はおもしろいですね。
まるで高校生、中学生のような大人の恋。
なにやってんねん、と少しイライラするけど、
それが青春。ごちゃごちゃ言わずに、それに
浸るのが、この映画の楽しみ方。
遠回りでもどかしい純愛
ものすごく正直なところ、半分まで鑑賞して面白くないかもって思ってました。
大人になってからを描くって、ある種キャラクターが精神的に成長することによってお芝居にも落ち着きが生まれるじゃないですか。
学生時代みたいにはしゃぎ倒すわけでもなく、内心はまだまだ未熟で無邪気で遊び心があるとしても、大人の余裕を見せようとするというか。
だからこそアニメのほうが好きという意見もチラホラ目にしていました。
だけどここまでシンプルであまり抑揚のないように感じる描写を上手く表現している永野芽郁さんと高橋文哉さんが素晴らしいなと感じました。
淡々としながらクスッと笑える部分やもどかしさらじれったさがあり、個人的には良かったです。
上手…ではないな
奥ゆかしくてお茶目な高木さんに翻弄される西方くん‼︎
なんとログインが出来なくなり、新規登録をやり直しました。
ゼロからのスタートです。
今までのレビューに共感頂いても、気がつかないかも知れません。
ご迷惑をおかけしますが、よろしくお願いします。
美しい永野芽郁ちゃんと控え目な高橋文哉くんが
本当に愛らしくて素敵でした。
歯痒いくらい淡々と進む10年愛。
甘酸っぱくて、ほっこりする映画です。
ドラマは観てません。
中学の純情男子・西方が隣の席の女の子・高木さんに
からかわれる日常を描いて絶賛を浴びたそうです。
それから10年の歳月が流れ、
故郷の小豆島で母校の体育教師をしている西方(高橋文哉)の
ところへ、高木さん(永野芽郁)が教育実習で訪れます。
お掃除の道具入れから、ひょこっと現れて、西方をからかいます、
相変わらずのお茶目な高木さんに、西方はドギマギ。
でも嬉しさを隠せません。
教育実習の3週間の交流を教え子たちのエピソードを交えて
描いた、
「10年後の高木さんと西方くん」
舞台となった小豆島は本当に風光明媚。
山から見下ろす海が黄金色に輝き最高ですね。
2人が働くモデルとなった【土庄中学校】も、とっても立派な作りで
とっても大きい。
きっと昔は生徒数も多く、小豆島は豊かな町だったのでしょうね。
永野芽郁ちゃんが本当に美しくて見惚れました。
ファションも髪型も漫画から抜け出たようです。
いつもからかわれる西方くん役の高橋文哉くんは、大人しくて
自己主張の少ない鈍感なくらい純情な青年。
高木さんの好意に最後まで気付かず、こちらも“ヤキモキ“しちゃいますね。
“告られて重荷になり、不登校になる男子生徒“の
町田くんに売れっ子の齋藤潤くん。
町田くんに「好きです」と告ったのがしっかり者の大関みきちゃん。
(演じるのは白鳥玉季・・・子役から美しく成長しましたね)
たしかに大関さんはちょっと怖かったです(笑)
ストーリーもそんなにサプライズがなくて、淡々としているのですが、
ラスト15分位は、西方が不器用ながらも自分の高木さんへの思いを
訥々と語り、
高木も西方をずうーっと思っていたと胸中をはじめて素直に語り合います。
10年間のブランクを埋めるのは、結構新鮮かもしれませんね。
僕も高木さんにからかわれたいなぁ~
現在、若者の恋愛映画を撮らせたらこの人、とも言うべき今泉力哉監督が人気コミックスを実写映画化です。
「告白する」という話だけで今どき1本の映画を撮れるのかと感心していたらスクリーンに吸い込まれ、「あ~、僕も高木さんにからかわれたいなぁ~」と年甲斐もなく客席で身を捩ってしまいます。ただ、終盤に全てを台詞で語り尽くしてしまう場面は全く蛇足だと思えました。勿体ない。観る者を身悶えさせながら終えて欲しかったです。
高木さん役の永野芽郁さんが愛くるしかったのは勿論なのですが、女子中学生・大関みき役の白鳥玉季さんの十代ならでは躊躇いの表情がよかったなぁ。
客席を見回すと僕以外は観客の殆どが女子中高生だった(女子二人連れが多し)。彼女らがどう感じたのかを訊きたかったけど、いきなりだと単なる怪しいジイサンだものなぁ。
2時間暇すぎる内容
ドラマ版は傑作だった
と言っているそこのあなた!映画版だって最高でしたよ😃
確かにドラマ版の方が役者がマイナーな分だけ純朴さが際立って、原作の空気をより再現していたのかもしれない。でも、原作にない20代中旬を描こうという、原作ファンからしたら一見あり得ないようなコンセプトを見事に成立させていた映画でした。
テレビ局制作なら興行収入も必要でしょうし、とかくこういった作品のファンは原作愛が強く、この難しい役どころを任せられるのは、それなりに実力・実績のある俳優になるのは当然ではないでしょうか。
それに社会人経験を積んだ2人が中学生レベルの純朴さでは現実感がありません。当時の純朴さを残しながらもきちんと大人に成長した、そういう絶妙なキャストでした。
そしてこの作品のすごいところは、ドラマと一体で見るとより楽しめる点。ドラマでは中学生の日常を描く原作に忠実にショートドラマで描き、映画ではキャストを一新して原作の10年後(?)を描く。ドラマ版から見ていた自分にとって、ラストはとても感動的でした。
かつてこれほどまでに、原作をしっかり尊重しつつ、異なるキャストでオリジナルストーリーを展開するというチャレンジングな映画があったでしょうか。素晴らしいプロジェクトだったと思います。
あぁ、こういう恋がしたかった!(高木さんのからかいは、可愛いから許される類のあざといものだなぁとは思いますが)
永野芽郁をめでるのが目的でしたけど…
永野芽郁を堪能しました。満足です。
中学生の高木さんはもちろん、西方もかわいかった。でも24歳?25歳?の西方は正直、気持ち悪かった。まんま子供じゃないの、もう少し、大人に成長したけど、中学生の頃の性格が透けて見えるような演技ができないかね。永野芽郁さんを見習いなさい。ただの優柔不断で気色の悪い変態です。絶対に高木さんにしっかりせんかーっと、しかられて、おしまいです。
むしろ、大関みきちゃんと、町田涼くんの淡い初恋が断然よかった。中二ごろって、女の子のほうが断然大人で、男の子はまだまだ子供っていうところがあるから、積極的に告白する大関みきちゃんと戸惑う町田涼くんに、きゅんきゅん してしまった。町田君、学校に行けなくなってしまうってどんだけかわいいの!
それと、田辺先生(江口洋介)がよかったと思った。西方がたよりなさすぎて、男の俳優の影が薄すぎるなかで、出番は少しなのに、結構な存在感をだしていたのが印象的でした。
西方もっとしっかりしなさい。さもないと、結婚生活は、おしかり上手の元高木さんになってしまうぞ。
全168件中、1~20件目を表示