劇場公開日 2024年5月31日

「年が親子ほど離れているけど永野芽郁なら揶揄われても良い」映画 からかい上手の高木さん 野川新栄さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0年が親子ほど離れているけど永野芽郁なら揶揄われても良い

2024年6月11日
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鑑賞方法:映画館

笑える

楽しい

幸せ

親子ほどと言ってももちろん5歳じゃないけど

2024年映画館鑑賞50作品目
6月10日(月)イオンシネマ石巻
ハッピーマンデー1100円

原作未読
テレビアニメ未鑑賞
劇場版アニメ鑑賞済

監督と脚本は『mellow』『街の上で』『愛なのに』『ちひろさん』『アンダーカレント』の今泉力哉
脚本は他に『その日、カレーライスができるまで』『サバカン SABAKAN』『スクロール』の金沢知樹と『サバカン SABAKAN』の萩森淳

改めて若い男女のこのやりとりを「揶揄う」「揶揄われる」に集約しタイトルとして『からかい上手の高木さん』と命名した原作者山本崇一朗氏を賞賛したい
小学館担当編集者のアイディアかもしれないけど

今泉監督がこの素材をどう料理するか興味があった
よくもまあかなりリスキーなものを引き受けたなと
中学時代をそのまま実写化するのでなく原作の空白期間である10年後を中心に同人誌的に映像化したのはとても賢明

エッセンスはそのまま?に大人になった2人のやり取りを鑑賞できる
まあ以前『王様と私』と「ポルノの家庭教師もの」はエッセンス的には一緒だと高嶋政宏は発言していたしいいんじゃないの

とにかく永野芽郁が可愛い
『俺物語』以来2度目
綺麗どころの芸能界女子に混ざると埋もれてしまうが男子と並ぶと彼女ほどキラキラできる若手女性俳優はなかなかいない
エンドロールの直前のカメラ目線は余計な気がするが

教室窓際最後尾両隣2人の告白シーンがとにかく長い
いや悪くはないんだけどアリなんだけど胸が苦しくなってきた

エンドロールの途中の西方夫婦と幼い娘のシーンはアニメのオマージュか

アニメだと時折すべっている感じが否めないが実写は実写で随所随所こっちが気恥ずかしくなる
でもそれは悪くない
ほっこりしたい人にはおすすめだが僕はほっこりすることはなく中学時代の反省ばかりがちょくちょく頭をよぎった

仲良し3人組や木村高尾は登場しない
島を出て都会暮らしをしているんだろう

担任の田辺は教頭に出世している
主要メンバーでは唯一のベテラン俳優だがそれが良いアクセントになっている

個人的には冒頭部分の100片(特にテーマソング)は苦手かな
小泉監督はもしかして小馬鹿にしている可能性なくもない

配役
フランスから帰国し教育実習生として母校に戻ってきた西方の中学時代の友人の高木さんに永野芽郁
高木さんの中学時代に月島琉衣
母校の中学校で体育教師をしている西方に高橋文哉
西方の中学時代に黒川想矢
西方の同僚教師の中井に鈴木仁
中井の婚約者の真野に平祐奈
西方の元同級生の浜口に前田旺志郎
浜口の元恋人の北条に志田彩良
西方の生徒で学級委員の大関みきに白鳥玉季
西方の生徒で不登校の町田涼に齋藤潤
教頭の田辺に江口洋介

6/12追記
西方は高木を「さん」づけで呼ぶ
高木は西方を呼び捨てにする
先輩後輩ではなく同い年
絶妙な距離感の違い
原作者は考えがあってあえてそうしたのか
それとも単に女子に対してドMなのかそれはわからない
そういえば他のラブコメはヒロインがお相手役の男をクンづけ呼び向こうはヒロインを呼び捨てにすることが多い気がする
そこにおそらくなにかしらカラクリがあるのかもしれない『からかい上手の高木さん』

野川新栄