ディア・ファミリーのレビュー・感想・評価
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絶対にあきらめない男の物語
ディア・ファミリー
神戸市内にある映画館 OSシネマズミント神戸にて鑑賞 2024年7月4日(木)
パンフレット入手
世界で17万人の命を救ったIABP(大動脈内バルーンパンピング)バルーンカテーテル発明の背景にある物語
ストーリー
1973年 愛知高分子化学株式会社の社長・坪井宣政(大泉洋)は、金策に奔走していた。
その理由はたったひとつ。先天性の心臓疾患を持つ次女の佳美(福本莉子)の命を救うためだ。20歳まで生きられないと宣告された佳美だったが、宣政は全く諦めない。そんな宣政を妻の陽子(菅野美穂)、長女の奈美(川栄李奈)、三女の寿美(新井美羽)も一丸となってサポートする。
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だが全ての医師に手術を断られ、さすがの宣政も心が折れかけたとき、陽子の助言で"人工心臓"の可能性に思い至る。早速、東京都市医科大学の石黒教授(光石研)に面会するが、日本では人工心臓はまだ研究段階と知る。今度こそ絶望したかに見言えた宣政だったが「人工心臓は俺が作る」と宣言。この日から宣政の長い闘いの日々は始まる。
石黒を強引に説き伏せ、日本心臓研究所に出入りするようになる宣政と陽子。時に東大の講義にも、堂々と紛れ込み、無礼を恥じることがなくがむしゃらに質問をぶつけ続ける宣政の姿に、若き研究医たちも心を動かされ始める。だが宣政たちを一人、冷めた目で見つめる研究医・富岡進(松村北斗)がいた。
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会社の事業もそこそこに、私財を投げうち昼夜問わず研究を進める宣政。そしてついに、人工心臓ポンプの試作品第1号が完成するが、実験に必要な人工弁、人工血管などはさらに膨大な費用がかかることを知らされるのだった。
佳美が15歳の春を迎えた1984年。宣政は「愛知メディカルプロダクツ」という新会社を設立し、相変わらず人工心臓製作に没頭していた。今では専門知識も豊富だ。陽子、奈美、寿美のサポート体制も変わらない。だがアメリカで人工心臓を移植された患者が僅か170日間で死亡したことをきっかけに、長年宣政と協力体制にあった石黒の態度が豹変。追い詰められた宣政に、佳美の容態が悪化したという連絡が入る。動揺する宣政の前に、東京から名古屋までの自動車運転を買って出たのは、久しぶりに会う富岡だった。富岡は現在は、バルーンカテーテルの研究をしているとに話す。
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かかりつけの医師から、佳美の心臓が限界寸前だと知らされる坪井一家。悔しさで号泣する宣政に穏やかな表情の佳美は告げる
「これからは、その知識を、苦しんでる人のために使って。私の命はもう大丈夫だから」
その言葉をきっかけに、宣政は家族が止めることも聞かず、何かに憑かれたように今度はバルーンカテーテルの研究にのめり込んでいく。日本人の体形に合うバルーンカテーテルを作り、多くの命を救う。それは宣政と佳美のあらたな夢となり、家族の夢となっていった。
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日本人の体形に合う安全なバルーンカテーテルの製造に成功するが、手術で使ってくれる医師がいないことに宣政は直面する。
富岡が現れ「自分の医師免許証かけて」バルーンカテーテルを手術で使うことになった。彼の成功実績が公開されると、注文が合い次ぐのだった。
月川翔 監督
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感想
家族愛と絆の物語 圧巻の感動に感謝です。
不屈の家族。
お父さん、お母さん、お姉ちゃん、本人、妹ちゃんは??だけど皆不屈。
不当な扱い、昔からの慣習、障害にくじけてしまいそうな瞬間に誰かが突破口を開く
お父さんが凹んだらお母さん、お父さんもお母さんも凹んだらお姉ちゃん
本人もお父さんの背中を押して
賢く立ち回る頭脳とある程度のお金の確保目処があったからやれたこととはいえ、ポジティブマインドに感服した。
後半はほぼ泣いていた。
いつまでもどこまでもくじけず腐らず、成し遂げたことによって今沢山の人が救われている 本当にスゴいこと。
今回洋さんにお笑い要素は全く無かったけれどこうゆうくじけない系の役がピッタリ。
何より素晴らしかったのはやはり福本さん。
子役も可愛いんだよなぁ、福本さんソックリ。
普段あまりみないジャンルだったけれどみてよかった。面白かった。
ちょいちょい映し出された1970〜1980年代の昭和の風景が素晴らしい
家族っていいな!って心から思いました。
もう、出だしから泣いちゃいました。
小さな女の子が先天的な心臓疾患で余命10年て。
人生は、自分にも他の皆にも、80年くらいあると思っています。
けれど、病気や事故、災害や戦争で死が早く来ることはあります。
先天的な心臓疾患を抱える彼女の場合は、与えられた寿命が80年ではなく20年だったということなんだろうか。
100年前なら、10年だったかもしれない。
けれど、坪井さんご夫妻は、次女の寿命をどうやったら延ばせるかを真剣に考えます。
次女のために、坪井さん本人が先頭に立って人工心臓の開発に取り組みます。
医学に全く接点のない坪井さんが、医学を学ぶって、ホント大変なことです(社会福祉士資格取得のために医学分野に足の小指を突っ込んだことがあります、全然頭に入ってこなくて、苦労しました)。
費やしたお金は道半ばですでに8億、完成までの試算でさらに10億以上かかります。
庶民にとっては、天文学的な数字です。
また、坪井家の長女と三女も、お金と関心と愛情を独り占めする次女に優しすぎます。
長女も、三女も、もらえるべき親からの愛情などを独り占めする次女に妬みとか感じないの?天使か?と目を疑いました。
様々な出来事が起こるのが人生です。
そんな時、家族って、親子って、きょうだいって、夫婦って、ホントに頼りになるありがたい存在だと心底感じました。
そして、熱い想いは、坪井さんの周りの人たちにもどんどん広がっていきます。
ラストも、すごくよかったです。
なんだかんだと、私、大泉洋さん出演の作品を観たのが初めてでした。
最近、福山雅治さんとの対談や、ディア・ファミリーの舞台挨拶を観て思ったのですが、周囲にとても気を遣う方なんですねー、意外でした。
ちょっとノリがうっとおしいと思い込んでいたんです、イメージで。
これからは、大泉さんを食わず嫌いせず、観ていきます(*^^*)
あきらめの悪い家族の物語り
父の深い愛情と諦めない不屈の精神
町工場の社長が心臓に疾患のある娘のために自ら人工心臓を開発しようとする。
とんでもない話だけど実際の話を元にした作品との事。
深く深く心に響く映画でした。
人工心臓の技術の難しさ、
医療業界のしがらみ、
娘の命のタイムリミット、
どんな多く困難にも娘の為にと突き進む父の道のりは壮絶で、鑑賞しながら心が苦しくなりましたが…父親を支える家族愛にも満ち溢れていて心を整えさせてくれます。
自分的には父親役が大泉洋さんで良かったです。
あまりに重たい役柄ですが、大泉洋さんの独特のコミカルさのお陰で観ている側が思い詰め過ぎず感情移入することができたように思います。
包み込むような優しさと強さを持つ母親役の菅野美穂さんに、三姉妹の女優さん達の可愛らしくも優しく芯のある演技も素敵でした。
愛の形って千差万別
とにかく人の愛に溢れている映画でした。
今日僕は昨年離婚した実の父と祖父、祖母に3年ぶりに会ってきたのですが、その後のこの映画だったのでその時間がこの映画を見た上でもっと自分の中で美化されたというか、正直あまり父の事は好きでは無かったのですが、数年振りに会うと昔と比べてあまりにも素直で、やっぱり人にも自分自身にも素直でいる事って大事なことなんだなって改めて思いました。
愛って僕は、受け取る側次第で、同じ言葉や行動でも
受け取る側の状況だったりその時の心情次第で愛にもなるし迷惑にもなると思うんですよね。
例えばこの話に出てくるよしみちゃんが思う愛を理解してその愛を貫き通した父は本当に素敵だと思ったし、自分はまだ子供も恋人も居ませんが、愛すると決めた人には覚悟を持って全力で相手の求めてる愛を与えたいなって思えました。
家族愛
丁寧に作られた昭和感にも満足!
大泉洋さんのシリアスな役は、私が見るのは「月の満ち欠け」のとき以来になります。「月の満ち欠け」の洋さんもなかなか良かったのですが、なにぶんストーリーが荒唐無稽なために、醒めてしまった感もありました。
今作は、直球勝負のヒューマンドラマという感じで、実は私は、難病ものとか家族愛ものとかっていうのは、そのわざとらしさが苦手だったりしたのですが、今作は実話ベースということもあってか、ストレートに受け止められ、安心して物語世界に没入できた気がします。
それと、細かい昭和感の再現に感動でした。特に、昭和の名古屋駅、ゼロ系新幹線の車内、485系?特急の外観(しっかり「JNR」の表示も)と車内など、昭和の鉄道少年であった私は、思わず懐かしさに不意打ちをくらわされた気分でした。「月の満ち欠け」のときも、1980年くらいの高田馬場駅前の再現に思わず声が出そうになりましたが、今作もとても丁寧に作られてましたね。まだ多くの人が記憶を持っている50年くらい前までの風景の再現というのは、知ってる人が多いのでごまかしがきかず、時代考証的にいちばん難度が高いのかもしれません。
いろいろな面で、61歳の私が満足できた作品でした。
実話だったから余計に・・・
良い映画でした。
とても辛く苦しく、悲しい話で、見終わった後も涙が出てくる程でした。
私と同様に、近くの席の女性が目頭を押さえ、涙をこらえている様子でした。
映画が終った後、しばらく観客の方が誰も立たないのです。
私は呼吸を整えてから、席を立ちました。
今、レビューを書いているのですが、涙が出てきてしまいます。
まだ鑑賞されていらっしゃらない方は、是非時間を作って映画館へ行く事をお薦めします。
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