ディア・ファミリーのレビュー・感想・評価
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ピュアな原動力は凄まじい
父母、3人娘の5人家族。時代は1970年代から始まる。次女が心臓疾患を伴って生まれてきて、余命10年と言われながらも20年余りを生きる。その過程で、人工心臓をつくろうとする父親。
その父親は町工場の社長で、もともとモノづくりの環境にあった。資金繰り、医学界との壁、とてつもない技術と試行錯誤が必要な人工心臓。やがて挫折はするが、その経験を活かして今度は血管を補助するチューブづくりを目指して、これが実用化される。愛娘は亡くなったが、その愛娘との約束、人を救うことは果たした。
きっかけはただひたすらに愛娘を救いたい一心でやってきたピュアな原動力に感動する。こうした映画をみると、やっぱり家族っていいなと。独り者の自分を鑑みてふと思う。自分の子どもができる、その子どものために頑張る。子どもをもつ親たちの原動力は少なからずそこにあるような気がする。それが無い自分は、何を原動力に求めるのか。ちょっと考えされられた。
大泉洋の存在感、声の張りは安定の演技。菅野美穂はしっかり夫をささえる良妻を演じ切ってる。何度も何度も挫折する中で諦めない、前向きな姿勢は生きる姿勢そのもの。あとは、光石研は相変わらず安定の存在感。医者とはいえども医学界の中では権威にさからえず、さらに時勢によっては態度を変えていく庶民感覚な人間を演じたらピカ一。
それと、1970年代の時代背景を映像にとらえていて、さすがは自主映画とは違う予算をかけた作り込み。あの当時は新幹線でタバコ吸ってたんだな(いまじゃそれだけで乗車したくなくなる)。それに、父親、母親の若かれし肌感から老いていく時代の流れもあって、メイクや美術の技術にも感心させられた。
よくある難病物かと思いきや
ただのドキュメンタリーにしない演出
主人公だけでなく、様々な人が辿り着くべき場所へ辿り着くお話し
その道筋は決して平坦ではないけれど、羅針盤が家族への深い愛情と信頼、自身への誇り…
始めから終わりまで、泣けて泣けて
娘が不治の病に直面する実話に基づくのだから悲しいストーリーになるところを、そちらに振り切らないよう軽快に引っ張っていく両親の大泉洋・菅野美穂。彼らの演技が“実在人物のキャラクター化”によって成立しているのなら、真逆の演技は“役そのものを生きた”姉役・川栄李奈と研究医・松村北斗。4人をバランス良く配することでドキュメント映画にならない上手い演出
正直、松村北斗の演技が見たくて視聴。ちょい役と勘違いしていたがキーマンの役
上手く回らない現実への苛立ちや怒りは家族だけでなく、業界ルールに縛られる医師達も同じ。弱者の慟哭を投げ掛けてくる大泉・松村のベクトルの違う演技は圧巻。終盤2人の闘い方が手に汗握る展開へ繋がる
前を向く
あらすじを見て池井戸潤の小説『ガウディ計画』を思い出しました。
あまり気乗りしない題材でしたが何か映画が観たくて地元企業の実話で、ロケも地元が多いと知ってチョイス。
が、泣きました、ボロボロ泣きました。観て良かったです。
何か壁が出てきても『次はどうする?』夫婦で家族で乗り越え乗り越えていく姿が凄かったし、その努力を自分達の保身の為に裏切る医者が悪人にしか見えませんでした。
多くの人が助かっているけど、娘さんは救えなかった。でも約束は守れた。それが唯一の救いで、最後のエピソードは泣けました。
蛇足:
映画の中に出てくる場面(列車内で喫煙)や小道具(花柄の炊飯器、アデリアレトロ系のガラスコップ、ごつい電子レンジ、灰色の事務椅子)など懐かしかったです。
吉とするか凶とするか…
娘さんとの約束を!
生命を繋ぐために家族が起こした奇跡
ストレート
IABPバルーンカテーテル誕生にまつわる「プロジェクトX」のような大逆転劇と愛娘を想う父の姿に涙を誘う感動のストーリー。劇場のあちこちからすすり泣きが聞こえてきました(涙)。父親役の大泉洋は安泰のキャスティング、限りある命を健気に生き抜く福本莉子(少女期は鈴木結和)もよかったです。教授役の光石研も定石の役回りでした。全体的に手堅い布陣で、逆にいえば意外性のない直球勝負なので、個人的には予定調和的な印象でした。月川翔が監督、林民夫が脚本とあとで知って、少し納得しました。月川監督作品は、「君の膵臓をたべたい」(17)は圧倒的にツボだったのですが、小松菜奈のとか、平手友梨奈のとか、永野芽郁のとかは、いいんだけど何となく物足りないという今作に似た感触でした。林民夫さんの作品は、「ゴールデンスランバー」(10)を筆頭に大好きな作品のオンパレードですが、やはり最後に作品を創り上げるのは演出なので、月川監督のテイストなのかなと思いました。でも、こんな苦労があってバルーンカテーテルが生み出されたことを知れてよかったです。
流石に賞賛され過ぎている気がします。
知人の勧めで一緒に鑑賞。
自分はテアトル系のあまりメジャーではない映画系が好きで、邦画や広告過多映画は苦手。なので、鑑賞前から期待はしていませんでした‥が、想像以上に合いませんでした。(好評の方が多いので、心苦しいですが‥)
史実としては本当に感動するお話なのですが、映画としては‥。
◯
・70年代描写が細部にまで行き届いている。
・初めの名古屋駅のシーンは本当に昔はああいう風景?だった?忠実に再現されていました。
×
・顔面アップのシーンが多すぎる。
・カメラ定点シーンが少なく、常にカメラが動いており、「作り物」感が際立っている。
・家族愛の映画なのに家族エピソードが少ない、薄っぺらい。逆に商品開発のシーンが多すぎる、くどい。
・姉妹が仲良すぎて(喧嘩シーンなどがなくて)現実味がない。
・主役の起用は大泉さんでなければならなかったのか?泣きのシーンなんて、大泉さんである以外何者でもなく、一切感情移入出来ない。
・最後、いきなり出てきた有村架純さんの一言大変重みがあるのですが、物語の中に何かしらののフリを入れて欲しかったです。
因みに一緒に観てた知人は号泣してティッシュが足りてなかったようです笑。恐らく、彼とは映画の趣味合わないんだろうなぁ。
観た後に、知人と酒飲みながら「何が良かったの?」という話で盛り上がりました笑。こういう映画の楽しみ方もあるんですねぇ。
それでも心に残ったのは「次、どうするの?」。苦難に陥った時思いだしたい、一言でした。
※この映画を賞賛している人、本当にごめんなさい。
号泣
IABPカテーテルにこんなドラマがあったなんて
今では当たり前の様に医療界で使われているカテーテル。
全く医療機関と異分野の方が、実用化に至るまで製品開発を行うには相当な苦労を要する事は想像を絶するものがあります。さらに娘さんを救うために必死の思いで取り組まれていた事、結果として娘さんの命を救う事は出来なかったけれど、このカテーテルの開発がなければ沢山の命が失われていた事と思います。この映画でカテーテル開発の経緯を知れて、ますますIABPカテーテルのありがたみを感じる事が出来ました。
大泉洋の演技は、本当に毎回素晴らしいですし、福本莉子の透明感とみずみずしいオーラが儚く役にマッチしていました。
脚本、監督のタッグも素晴らしく感動的な映画でした。
家族と共に鑑賞しましたが、中々協力的にならない大学教授の動向に医療界の闇を感じたそうです。
なんでかな
土曜日の昼下がり、観に来てる人8名ほど。
比較的大きなスクリーンだったのに。
大泉洋があまり好きじゃないことを差し引いても、実話だし、良い話なので泣くべきだったか…なのになぜか泣けず。
普段洋画ばかり観てるせい?
モノづくり王国日本の話として観ていた。
なかったら作ろう!という精神は好きなのでそこを期待していたが、すでに型は出来ているし(金型作りが大変かと)、もっと素人にもわかるようにモノづくりの現場の苦労を見たかった。
会社がどういう経営をしていたのかもよくわからない。
何で売り上げを上げていたのか?
社員だってたくさんいただろうに。
どうやって何億という借金(をしていたのかもわからない)を抱えて研究を進めていたのか、など。
とはいえ実話なので、うまく経営していたのでしょう。
家族みんな良き
大切な人を思い出す
アンパンマンの好感度とは?
となりでアンパンマンを上映していたんですが、上映待ちの女の子が「アンパンマン嫌い」
「アンパンマンいやだ〜」と大絶叫で泣き叫んでいたのが今日は一番印象に残りました
で本題のディア・ファミリーですが、お亡くなりになった娘さんが急にフェードアウトしてクライマックスに突入してしまった為、失意感が若干伝わりにくかった感じがしました
娘の為に一生懸命やってきたお父さんなので、実際には立ち直るまで色々葛藤があったと思うんですよね
その辺りが描かれてると更に良かったと思いました
涙腺を刺激されたいかたにオススメします
生きていくこと
家族愛と不屈のマインド
通常スクリーンで鑑賞。
原作(アトムの心臓)は未読。
プロジェクトX的開発秘話に家族愛の物語を組み合わせることで、唯一無二の存在感を放つ作品になっていると感じた。
物語の語り口を単純なお涙頂戴とせず、技術者の矜持や医療界の問題にも踏み込む骨太さも兼ねていて、見応え抜群。
どんな壁にも諦めることなく「次どうする?」のマインドで一丸となり、夢に突き進んだ家族愛に涙が止まらなかった。
奇跡は起きるものではなく起こすもの。使い古された表現かもしれないが、実話を元にした物語なだけにそのことを強く実感させられた。とある家族の愛が成した奇跡は、今も世界の何処かで誰かを救っている事実も、感動に拍車をかけて来る。
とてもいい作品を観たと云う余韻が抜けない。
間違い無く、2024年上半期ベスト級である。
とてもとても良かった
普段アニメ映画しか見てないのですが、私コナンが好きで今年はこの作品で主演を演じられた大泉洋さんが出ているので興味が出て見ました
予告の時点で面白そうだなと軽い気持ちで思ってましたが、想像以上に素晴らしい作品でした
特に佳美さんとお母さんのセリフ、行動に勇気づけられました
大泉洋さん演じられるお父さん、最初は佳美さんに対して「あんまり動かないように!」と言って代わりにやろうとしてました
しかし終盤「佳美、ご飯頼む」と頼んでて個人的にここが好きです
なにかやる10年、やらない10年
今後どうしようかと悩んだ時私もお父さんのように行動を起こしていこうと思いました
人物のセリフや行動にいちいち泣かされました
ポップコーンを食べてたのですが、それを食べながら泣いたのは多分初めてですね笑
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