ディア・ファミリーのレビュー・感想・評価
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久々に映画館で泣いた。
ラストの女性の言葉に救われた
予告以上のお話の広がりがなかったので、半ばの時点でテンポが遅いなと感じてしまいました。熱意プラス技術の部分をもう少し詳しく知りたかったなぁと。それでも、最後の最後は繋がり続けた縁が人を救ったというのは、とても感動的で涙が自然とでてきました。救われた人は17万人、凄い数ですよね。大学側はいつも悪役ばかりですね。国と大学は平気で人の努力を奪っていく。日本の未来が不安になります。ラストの女性の言葉にこちらも救われました。
映画版プロジェクトX
子の命のためという自分の願いから子の願いのために行動原理が変わったとき、ヒーローの原理とその誕生を見た
国から勲章を得る=ヒーローと評される主人公はその功に値するほどの仕事をしたのか?という問いからOPがスタートした時点で脚本に期待を持てた。
映画の前半は主人公は暴走に近い強い行動力で周囲を引っ張り成果を出していく。しかし、人工心臓は子供を救えないという挫折を味わったとき自信を失う。
それに対し背中を押したのは救いたかった子供だった。子供の願いはこれまで動き続けた父がこれからも仕事を続け、自分以外の命を救うこと。
この時点で、主人公の行動原理は自分の願いのためではなく子の願いのため、つまり公のために転換した。そのあとはOPの紹介通りだ。
主人公が公のために仕事をすると決めたとき、ある意味そこで私人としての主人公は死んだ。
「ヒーローは自分を救えない」という手あかのついたテーマとファミリードラマが交差した時、「本当に気高いのは表彰された父ではなく救われるはずだった子であった」と結論されるのは非常に美味しい脚本だ。
予告編からはいい意味で予想を裏切られた面白い作品だった。
誰が為に、他が為に
迷っていたが、ミセスの曲と高評価に背中を押され鑑賞。
予告では大泉洋と菅野美穂の演技がややクサく感じてしまったが、思ったより気になりませんでした。
小学生が日記に「疾患」なんて言葉を使ったり、町工場の社長が8億も用意したり、どこまで事実だろ。
借金までしてた割に終始裕福そうだったけど。笑
しかしまぁ、そんな細かいことはどうでもいい。
ものづくりの話でもないので、難しい理論とか何がどう凄いかとかも重要ではない。
娘の命を救いたい両親が、目的のために恥も外聞も常識も取り去って奮闘する。
その姿に胸を熱くすればいい作品です。
佳美の結末を本サイトのレビュータイトルでネタバレされてたこともあり、意外性は皆無だった。
しかし、予告で何度も聞いたが、「私の命は、もう大丈夫だから」はズルい。
娘にあんなこと言われたら、諦められないよね。(肩を揉む福本莉子の手がまた小さくて、もう…)
ただ、話としてはここが頂点だったように思う。
佳美の最期は見せないし、カテーテル開発の描写もやや中途半端。
どちらも描く必要があるのは分かるが、人工心臓とカテーテル、どちらかに力点を偏らせた方がよかった。
英詞の挿入歌は浮いてるし、最後の文字も説明的過ぎてちょっと冷める。
また、メタ的な視点になるが、主役級を脇に使い過ぎなのはノイズ。
個人的には満島真之介はギリ、有村架純、川栄李奈あたりの役どころはもっと控えめな方がよかった。
その点、徳永えりの配役と彼女の出過ぎない演技は見事。
色々書いたけど、大きな欠点もなく、哀しいだけで終わらない良作でした。
石黒教授に正当な方法で意趣返し出来たのもスッキリ。
役者の力
家族の愛に包まれた物語
前進あるのみ 次
坪井佳美の死は偉大な救済を生んだ!
この作品の中の大動脈内バルーンパンピングは、心臓の機能が低下し、自らの心臓で血液を全身に送ることができない状態に対する治療法として確立されているようです。使用期間は長くて10〜14日ぐらいで、永久的な人工心臓とは違いますが、今までに数多くの(世界で17万人)心臓病疾患の方を救ってきたかと思うと、この映画の主人公になった坪井社長(大泉)にめちゃくちゃリスペクトです。坪井社長は坪井佳美(福本)の人工心臓を作りたかったが、挫折して叶うことができませんでした。しかし、副産物として大動脈内バルーンパンピングを、さまざまな困難を乗り越えて世の中に送り出すことができて、本当に幸せな人生だと思います。坪井社長の人生は、心臓病の娘を持つことによって、家族をより深く愛し続けること、そして自分がこの世で果たすべき使命に全力投球することが、どれだけ世の中のお役に立てるかという人生を学んだのでしょう。また、どんな困難があっても、常に妻と共に前向きに「次はどうする?」と自分に問い続けて進むことが、幸せな人生の生き方であると悟ったのです。あと、坪井社長の持つ直向きな向上心は、強い波動となって周りに人々たちに届き、その人たちの波動あげた状態で糾合することができました。これは彼の人徳の崇高さだと言えるでしょうか。もう1つ、坪井佳美の名台詞にもやられました。自分の死を俯瞰して放った菩薩のような言葉です。「私の命はもう大丈夫だから、みんなを助けて!」みなさんどうぞハンカチ&タオルを用意して堪能あれ!
追記 企業のトップが、すぐに売上に結びつかない仕事に没頭している姿を見る社員は、不安でたまらないかもしれません(笑)。夢を追う精力的なトップに、そういう方が多いような気がしました。
そりゃ泣くよ
このジャンルのものはあまり得意ではない。
おおよそのストーリーは分かってるし、それによる自分の気持ちの動きも想像がつく。
得意ではないのに選んだのは、個人的な動機があるからです。(それは後述)
鑑賞して。
いやそりゃ泣くよ。
分かっちゃいたけど、ボロ泣きです。
制作側の思惑通りに泣いてる自分がなんだか悔しくて、大泉洋に泣かされてなるものか!と、たまに冷静に自分に言い聞かせたけれど、くそー。私の負けです。
後から振り返れば細かいツッコミ所はあったけれど「実話を元にしている」という前提の前にはどれも野暮に思えるばかりでした。
というか、私、途中から映画としてじゃなくてたぶんドキュメンタリー作品として見ていたんだな。心の急所を突かれたような作品でした。
私に子供はいないけれど、私自身が子供だったことはあるわけで。
娘のために東奔西走する大泉洋に、私に愛情をたっぷり注いで育ててくれたわが父の姿が重なりました。
父の日の直前に公開したのは偶然?それとも、何か意図があったのだろうか。
親孝行なんて何もできていないけれど、せめて健康で、親よりも先に逝くことだけはないように、なんて思ったりしました。
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この映画を鑑賞した動機について。*以下、映画の感想から外れます。
(行数あけてもたいして意味ないですがなんとなくあけてみました)
身内に難病を患っている者がいます。
診断されたのはおよそ20年前。
当時の時点でそこそこ研究が進んでいて、あと10年もすれば治る病気になっているんじゃないかといった楽観論もありました。
が、20年経ち、実用化まではまだまだ時間がかかるようです。
そんなこんなで、全くのゼロから途方もない尽力の末に完成させて世に送り出したその物語を見たい、と思いました。
翻ってウチの場合。使命感をもって邁進してくれる医師もいてくれます。
が、お金の問題は常に付きまとうし、利権やら特許やら審査やら、臨床と関係ないことで足踏み状態が続いています。
その間にはコロナもあり。
あの時は、未知のウイルスを前に世界中の頭脳がしゃかりきになって、短期間でワクチンを作りあげました。
それを見て、やればできるんじゃん、他の病気でもそのくらいの熱意で進めてくれよ、なんて思ったり思わなかったり。
身内の病気は、進行すれば生活に不自由が出るものの、命には影響しません。
なので「命」基準で考えれば「リミットはない」し、この映画の家族と同じ土俵で語ることなんておこがましくてとてもできません。
ただ、患者は、治療法ができるその日をずっと待ち続けています。
人物設定や職種 環境含めなるべくして生まれたドラマ
2024年劇場鑑賞47本目 優秀作 71点
鑑賞予定ではなかったが、高評価を受け鑑賞
実に映画的な題材と展開、なるべくして生まれた家族ドラマと言わんばかりの構造であった
配役が素晴らしくて、どの人物にしても不足がないくらい適役で、主演の奮闘する達者な大泉洋に家族思いで古き女性らしさを持ち合わせた菅野美穂、幸薄めのか弱そうな福本莉子、いかにもな教授光石研、特に良かったのが、松村北斗
彼は正直最初また役者枠で売り出しているジャニーズかくらいで、顔もタイプじゃなかったけど、昨今どの映画作品でも演技が上手くて、すっかりファンになり彼の普段のキャラクターまで追ってしまった始末
声がすごく良くて、淡々と静かに熱い青年の役でも、正気を逸したモンスターの役でも豹変できるポテンシャルがある
物語についてだと、家族の危機に業界未経験ながら奮闘していき、その中での発見や今までの自分が活きる(前職など)展開など、一つ一つのドラマを階層ごとに描いていき、よく収まった優れたドラマであった
それもこれも、不幸ながらこんなにも映画的になった実話が生まれることが、奇跡的にである
いち観客としてエンタメを消化したのと同時に、現世に感謝しないといけない
あくまでドラマ、フィクションとはわかるが
封切りの何カ月も前から、TOHOシネマズの予告で「お父さんが絶対治してやるから」という大泉洋の絶叫にうんざりしていた。
この手の、感動をあおるような映画やドラマにはあまり食指が動かない。
本作の存在を知るまで、愛知に娘を助けるために人工心臓の開発に取り組んでいた人がいた…という事実を、恥ずかしながらまったく知らなかった。
僕は長年マスコミで働き(既に退社)ながら、いろんなことを知っているつもりだったが、この「事実」はまったく知らなかった。
原作は、元読売巨人軍の球団社長で、中部本社(名古屋)社会部長や東京の運動部長も務めた清武英利氏。
その清武氏が、映画は原作を基によくできている、と評して(そう言うのは当たり前だが…)いた。原作者の中には故・西村賢太のように執着・粘着的に映像作品をこき下ろす作家もいるのだが。
その清武氏のインタビュー記事を読み、よくできた映画なのかどうか、本当に泣ける「感動作」なのかをチェックしたくなって都心のシネコンに行ってみた。
映画は街を走る車、新幹線、家庭の中の家電類などなど1970-80年代の雰囲気をかなり丁寧に再現しており、好感が持てた。
ドラマも、大泉の演技は予告編で見たような絶叫がしょっちゅう出てくるわけではない。適切であったと思う。妻役の菅野美穂もかつての美少女の面影を残しながら、アラフィフらしい落ち着いた母を演じている。
いずれ死ぬことがわかっている子供を抱える親の気持ち…それを大泉は時に熱情的に見せるのだが、全体的には比較的淡々と落ち着いた描写で作品にしている、と感じた。もちろん、親子の情が通い合う場面が多く、人の子、子の親であったりすれば共感もし、涙も出る作品だ。
ただ、光石研演じる大学教授との関係や、主人公の会社の事業そのものがどうやって成り立っていたのか、という気になる点は作品中あまり触れていなかったのが残念。もうちょっと掘り下げてもよかったと思う。その点で★ひとつ減らしている。
事実に基づいた映画の場合、最後にモデルになった当事者の写真やら近況について触れたりするものが多いが、それらが一切ないのだ。僕はあったほうがいい、と思った。
日曜の午後、都心のシネコンの巨大スクリーンで鑑賞した。ランキングでは初登場1位も、入りは3割ほどか。どっと客が入ってもいいのでないか。
愛にあふれた開発のお話
娘の余命10年という限られた時間を家族でどう使うか。
不可能かと思われるような挑戦に挑む家族の在り方に感動しました。
「次はどうする?」という奥様の前向きで力強い言葉が印象的でした。
17万人の命を今なお救い続けている
バルーンカテーテルの存在を恥ずかしながら詳しく知らなかったですが、
この映画をきっかけにもっと知りたくなりました。
涙無くしては見られない素晴らしい映画だと思います。
Mrs.green appleのエンディングも感動です。
町工場のオッサンが娘の命を救う映画と思いきや世界で17万人の命を救う医療器具を開発した感動作。 本年度ベスト!!
娘を救う事が出来なかった父親。
他界した娘との約束を成し遂げる素晴らしい作品だった。
久し振りに鼻水を流しながら泣いてしまった(汗)
でも周囲の人の鼻水をすすってる音に自分だけじゃ無いと安心(笑)
そして実話ベースと言う事にも驚く!
心臓病で余命10年と宣告されたら娘の為、医療知識ゼロのオッサンが人工心臓を開発する感じで始まるストーリー。
大泉洋さん演じる坪井宣政が熱いお父さんだった。
娘の人工心臓を作ろうと奮闘する中、開発を断念せざるを得ない状況に陥る。
福本莉子さん演じる娘の佳美が自分以外の人を沢山救って欲しいと言う願いを成し遂げようとする展開。
そんな中、輸入に頼っているIABP(大動脈内バルーンバンビンク)での医療ミスが多く、松村北斗さん演じる医師の富岡が輸入品のIABPが日本人の体に合ってないとの考えにより、宣政が日本人の体に合った器具の開発に着手する展開。
松村北斗さんの演技が良い!
前作の上白石萌音さんと共演した作品も良かったけど本作でも素晴らしかった!
調べたらナント!
彼はアイドルグループの方だったのね(笑)
家族愛を全面に押し出している感じで三姉妹の仲の良さが印象的。
川栄李奈さんが美しい。
・佳美の書いた日記。
・病院で佳美の隣のベッドにいた娘のスニーカー。
・菅野美穂さん演じる妻が宣政にかける言葉。
・佳美の成人式の記念写真。
泣けるシーンが盛り沢山(笑)
有村架純さんも登場。
彼女役の方は実際に宣政が開発した
IABPで命を救われたのか?
気になるところ。
どこまでが実話でどこを脚色したのか不明だけど素晴らしい作品を観られた事に感謝。
宣政が娘を思う事に必死で自分の会社を差し置いていた印象。
莫大な研究開発費用も会社のお金を使っている疑惑も否定出来ない感じ(笑)
従業員の事もあまり考えていない感じが気になりました( ´∀`)
諦めない。信念の強さ。
プロジェクトX
全367件中、241~260件目を表示