「感動と勇気をもらえるが、あと一歩」ディア・ファミリー ひでぼーさんの映画レビュー(感想・評価)
感動と勇気をもらえるが、あと一歩
宣伝に力をいれているものの、初週にしては空席が目立つ。
福本莉子が東宝を代表する女優になれるかはこれから、というところ。
明らかに感動を誘っている映画はなかなか観ないが、毎回TOHOシネマズに足を運ぶたびに上映前に刷り込まれていた影響か、ふと観てみようとなる。
おおかた想定どおりではあるものの、安定した作品であった。
特に、無言で肩を揉むシーンでは心境が伝わって涙がでてきた。
しかし、小説だからか、大衆むけにわかりやすくしたのか、言葉は多い。感情は演技と表情で伝えてほしい派なので、説明されると興冷めしてしまう。よくある作品のようにわんわん泣くオーバーな演技は多くはなかったので、そこは好感。
俳優としては、何といっても大泉洋である。
まっすぐだけど、迷いもある役。見慣れていても飽きない、とてもいい俳優。自分もこうなりたいと思える、そんな演技。
福本莉子は、良くも悪くも華がなく、あまり印象には残らない。今回の役にはあっているのだが、存在感は薄く感じてしまう。
そして、意外にも川栄李奈がよかった。キャラクターの性格とらしい演技がマッチしており、グッとくるものがある。
全体として、話も王道で感動できる良い作品だった。
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