ソウルメイトのレビュー・感想・評価
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【"ジャニス・ジョプリンの様に生きて27歳で死ぬ。と自由奔放な彼女は親友の私に言った。”今作は性格が違う二人の女性の数十年に亙る生き方と彼女達が愛した一人の男との関係性の変遷を描いた作品である。】
ー ご存じの通り、今作は中国映画の「ソウルメイト/七月と安生」のリメイクであるが、私はオリジナルとリメイクを比較するレビューはしない。それぞれに良さがあると思うからである。-
■ソウルから済州島に越して来た小さなミソ。先生からハウンの隣に座るように言われ、二人の交流が始まる。
高校生になったミソ(キム・ダミ)とハウン(チョン・ソニ)は変わらずに仲良し。
だが、ハウンは同学年のジヌ(ピョン・ウソク)に恋をし、恋人同士になるが、ジヌはミソにキスしてしまう。
◆感想
・わずか2時間の中で3人の関係性の変遷を描いている。その中で、ハウンは自由奔放なミソに憧れの気持ちを持って行き、彼女の生き方から自身の済州島の教師になる生き方に疑問を持つようになる。
ー 典型的なのは、好きだったジヌとの結婚式場からいなくなるシーンである。ハウンは自分の事を本当に理解していないジヌとの生活に不安感を抱いていたのだろう。
ジヌに自分の想いを伝えるも”教師をやりなよ。絵は趣味にして・・。”というジヌの言葉。
そして、式場での暗い顔をした彼女を中心にした集合写真。-
・一方、高校を中退し済州島を出、ソウルで暮らし始めたミソは様々な職業を経験しつつ、バイカル湖に行く夢を持つ。
■高校時代のミソは、ジャニスジョプリンの”ミー・アンド・ボビー・マギー”を流しながらミニバイクで、自転車をこぐハウンと並行して走っているシーン。
乗り物が、二人の性格を表しているし、ミソの選曲が激シブである。
・大人になったミソとハウンは、時に大喧嘩しながらもお互いの事を何時も心に止めている。
ー 正に親友である。勤めていた会社社長が自殺し、自分の金も全て使われていたミソがジヌのアパートに住まわせて貰っている時に、ハウンと鉢合わせ。普通であれば、大喧嘩になる所だが、ハウンはジヌを部屋に入れず、ミソの派手なブラジャーを見て、”ジウはこういうのが、好きなの!”と言って自身の胸をはだけるシーンは、何だか可笑しい。-
・ハウンはジウとの結婚式場からいなくなり、ソウルに行ってミソが暮らしていた丘の上の家に住み、好きだった絵を再び描き始めるのである。
ハウンはジウとの子を宿しており、無事出産する。が、二人で育てようと思っていたハウンは突然の病魔により、ミソが言っていた27歳でこの世を去ってしまうのである。
ー 設定が、哀しいが巧い。ハウンはミソの生き方に憧れ、自由に生き、早逝するのである。-
<ミソがハウンの子を自分の子として、可愛がって育てているシーンも良いのだな。
今作は性格が違う二人の女性の数十年に亙る生き方と彼女達が愛した一人の男との関係性の変遷を描いた作品なのである。>
主人公の2人の女優さんの繊細な演技に脱帽!
27歳
女の友情を越えた”ソウルメイト”二人の絆の物語。17歳から27歳を演じた主演二人が魅力的で輝いている。
小学生から高校生まで、二人の日常が本当に輝いていて、素晴らしい。
明るく、あたたかく、光ってる。
17歳から27歳を演じた主演二人が、本当に魅力的で輝いている。
島を出ていったミソが帰ってきて、二人で行った釜山の夕食で口論になってしまう。
二人の生き方の違いが明らかになるシーンが悲しい。
その後も、お互いを思いあっているのに、心がすれ違ってしまう。
それでも求めあう二人の強い絆を、女の友情を越えた”ソウルメイト”という。
ハウンは、島の平穏な日々から抜け出して、ミソの自由奔放な生き方を追いかけるように行動しだす。
ミソがジヌに語る出産後のハウンの人生は、ミソが思う、ハウンが本当にやりたかったことだった。
そう思うと本当に切なくて泣いてしまう。
”ピアス”が出てくるところとか、小さなものまで愛おしく。
そして、自由の象徴「バイカル湖」の美しさ、冒頭と終盤に登場するハイパーリアルな肖像画が、実に象徴的で強烈な印象を焼き付けました。
暫く心から離れない。
今年の、これまでの映画で1位です!
なかなか複雑な味わい
闺蜜
中国語で親しい女性同士の友人のことを「闺蜜(gui mi)」と言いますが、彼氏にも話せないことも話せる一生の友だちです。この映画を観て韓国の女の子もそのような関係性があるのだとがわかりました。
最初あらすじを読んだ時には、彼氏の登場によって二人の関係が壊れて、もしかしたら怖い展開になるのかな?とか想像していました。
しかし変わらない友情と、その象徴となる精緻な肖像画に涙をこらえることができませんでした。
ただ本当のことが何度も書き換えられるシーンは少し面倒くさいと感じます。余計などんでん返しはせずに、もっとシンプルに描いてもよかったように思いました。
心に響くもの
ひねりまくり
メジャー系の作品を見るときは、心の片隅でちょっとしたお話の仕掛け、驚きを期待している自分がいる。その期待には十分応えてくれているんだけど、ラストの構成に凝りすぎで、お話に感動するよりも混乱して冷めてしまった。残念。
ふたりともあの場所には行ってないという認識でいます。
ソウルメイト
ソウルメイト
面白かった。時の流れがある分、話しが結構飛び飛びで展開が早い感じもしたが、それ込みでも全然みれた。もっとじっくり3時間くらいかけて描いてもいいと思う。
リメイク版とだけあってやはりお話自体は、単調でよくある感じ。画も韓国ドラマを思わせるような特に面白くもない画作りだったが、構成と役者の演技力の力で心動かさせるところまで持ってきていると感じる。
つくづく、女性の価値観というものと男性の価値観は違うと思う。俺が女性だったなら、死ぬほど刺さる映画だったのでは?と思う。
男性は、あんなふうに心からの友達という関係になるには難しい。女性特有の母性や、相手を思いやる感情が相互に働くとあのような関係になるのだろう。
最終的にお互いに全てを言い合った。包み隠さずに。そこに至れるのがソウルメイトなのだろう。そして相手のそれを許すのでもなく、恨むのでもなく、受け入れると言う境地に至るには、何度も別れと再会を繰り返して時間をかけて育んでいくものである。学校や幼い頃の青春は一瞬で、その友情は脆く弱い。しかし、社会に出て恋愛し、傷つき、壊れていった先にある友情は、堅いものになる。
テーマはその名の通り「心からの友情」が誕生する瞬間だ。お互いに好きになったり嫌いになったり、恨んだわり妬んだり、男を取り合ったり。一見仲良くないように見えて、実はお互いにずっと気にしている。遠くに居ても、連絡を取らなくても心のどこかで繋がっている。それが「ソウルメイト(心からの友情)」である。
ログライン
仲の良かった幼馴染の自由人のミソ、現実派のハウンが、ジヌと出会うことで関係が壊れていき、別れと再会を繰り返して、心からの友情が芽生える話。
あらすじ
自由人のミソ、現実派のハウンは、幼い頃から仲が良く、お互いに絵を描くのが好きだった。
お互いに楽しい青春を過ごしていたのだが、ハウンがジヌという男と付き合い始め、3人でいることが多くなってきた。
3人で過ごす中でミソとジヌが惹かれあっていき、間違いを犯してしまう。
そんな最中、ミソは画家になるため世界を旅しに行く。5年もの月日が経ち、再開するミソとハウンだったが、堅実に生きるハウンと、旅をしたことで自由に拍車のかかったミソとの価値観の違いに2人はまた離れていってしまう。
そしてまた月日が経ち、ハウンがミソと再会したのは、ミソが付き合っていた人が自殺し、ジヌの家に居候していた時だった。ジヌとハウンの浮気のような行為に、怒りと悲しみを抑えきれないハウンは、ミソに「嫌いだった」と本音をぶつける。(ハウンは、ミソの軽い性格や自由奔放な姿が、自分とジヌとの間にヒビを入れている事が嫌だった)
その後ハウンは、ジヌに結婚を申し込まれ、結婚式を執り行うが、自分の夢を応援してくれないジヌを見て、ミソのように自由に生きるチャンスがこの後にない事を悟り、結婚式を抜け出してジヌと別れることにした。(これに関しては急に自分勝手になるハウンに多少困惑した。堅実に生きていこうとするハウンにあわせ、移住までする覚悟できたジヌがこれでは…)
ミソの前に現れたハウンは、身籠っていた。入院するハウンにミソは、つきっきりで看病していたが、子を産んだハウンは容体が悪化し死んでしまった。
ミソは、ハウンの子を引き取ることに決めた。ハウンが住んでいた部屋を整理しに行くと、ミソの顔が描かれた描き途中の絵があった。ミソは、ハウンのその絵を完成させた。まるでミソが隣で一緒に描いているかのように。
ちょっと難解な部分があったので、あらすじが下手くそでした。違うところがあればご指摘ください。
雷といえばワンダーボーイ
遠近法
リメイク元は未鑑賞。キム・ダミ主演作というのが鑑賞のきっかけになりました。
とても良い作品なんだろうなと思いました。ただ、この手の友情もので露骨に泣かせようとしてくるシーンが多く見られたのもあって、全体的にあまり乗れませんでした。捻くれた人間なので、こういう作品を素直に楽しめないのは損なのか得なのか…。
転校生としてやってきたミソとハウンが交流を深めるシーンや、学生時代2人でわちゃわちゃするシーンはとても好みでした。済州島の風景も相まって、こういう青春ってこの年齢でしか体験できないから良いよなぁってなりました。原付2人乗りも悪いことしてるけど楽し〜ってなってるのもたまりませんでした。
ジヌが絡んできたあたりから2人の関係性に小さなヒビが入ってしまい、どこか距離が生まれてしまうのは残酷ですが、そこからハウンの死だったり、出産だったり、ジヌのだらけっぷりだったり、時系列がごっちゃになって着いていけなくなったあたりから映画自体を咀嚼できなくなってしまったのが残念でした。
自分の理解力も足りなかったんですが、リメイクを観ている前提の作品なのか、それとも元もこれくらいややこしい作りなのか…。後半は感動するんだろうなーというシーンばかりでこれまた乗れませんでした。
役者陣の年齢を越える演技は素晴らしく、細かな感情表現や仕草、葛藤の様子だったりとどれを切り取っても凄さが際立っていました。「魔女」シリーズとは違うキム・ダミの側面を観れたのは大収穫でした。
ソウルメイトというテーマの深さにもっと触れれるほど人生経験を積みたいなと思いました。友人関係は深く狭くがモットーで。
鑑賞日 2/25
鑑賞時間 18:35〜20:50
座席 K-9
タイトルなし
キム・ダミは、何と言ってもイテウォンクラスが良かった、好きな俳優さんだったが、これも良かった。ハウン役も。二人の演技がかなりよかった。子役も含め。
三文小説的三角関係は山ほど見てきたけれど、この映画はそれ自体をあとで物語としてひっくり返すところがすごい。
もう恋愛の時代、性愛の時代は終わったのだということがまた明らかになる作品。彼女の右頬のほくろどころではなく、絵が好きなことさえ理解していないイケメンの、しかも憎めないいい人風の彼のあまりのみすぼらしさ。
ハウンは、ミソをモデルにして少しずつ開花していく。二人の設定は見事だ。キム・ダミは、年齢を重ね変化していくミソを見事に演じている。
韓国は古いから、女性の結婚モデルは未だに生きてそうだし、むしろ、今風に平凡に生きてほしいと親が願うのは、ありそうなのだけど。
胸に下げられたペンダントの27歳の意味が、ハウンの死亡診断書に重ねられる。青春映画でもある。
やっぱりキム・ダミは魅力的
小学生の時転校してきて孤独だったミソと友達になったハウンの2人は、それからずっと友達だった。絵を勉強しながら世界中を旅したいという夢を持つミソと、彼女の行動力に憧れを抱きながらも堅実に生きることを選ぶハウンは、性格が真逆なのにずっと一緒に過ごしていた。そんな日々がずっと続くと思われたが、ジヌとの出会いから、2人の関係は変化していった。互いのことを思い合いながらもすれ違い、やがてハウンはこつ然と姿を消してしまった。さてどうなる、という話。
夢か現実か、ちょっと混乱した場面も有ったが、面白かった。
高校生くらいからミソ役を演じたキム・ダミは相変わらず魅力的だったし、ハウンも悪くなかった。
子供を残して消えるか?なんて途中不思議に思ったが、なるほどの結末で安心した。
韓国では娘が亡くなったら、実父母が孫を育てるという選択肢は無いのかな?なんてちょっと不思議に思った。
こじらせるよねー。
キム・ダミが生意気可愛い
オリジナルの香港映画は未見。
トレーラーはありがちなシスターフッド映画かなと思えるルックでしたが、その実は時系列と二人の視点を交錯させて驚愕のラストに落とし込む複雑かつ巧妙な脚本が見事な一筋縄でない作品。
あと、なんといっても主演のキム・ダミの存在感が凄い。ややもするとバリバリ整形の平均値美人が並ぶ韓国映画で、この個性は際立ちます。邦画で言えば安藤サクラみたいな立ち位置かな。
高校生からアラサーぐらいの年齢幅を演じてますがどの演技もとても良い。特に学校のグランドでスクーターに乗りながら男子生徒と会話するシーンは生意気可愛くて最高です。「魔女」での可愛いから不気味への豹変も凄かったんですが、表情の引き出しが多い役者ですね。こりゃ今後も追っかけねば。
ガチソウルメイト
これからは、二人で一人
ミソとハウンという幼馴染みの2人の女性の、十数年に及ぶ友情の物語に胸が熱くなる。
性格も価値観も異なる2人は、必ずしもずっと仲が良い訳ではなく、1人の男性を巡る感情のもつれや経済観念の違いなどが原因で、別離と再会を繰り返すのだが、そうしたことを通じて、切っても切れない「腐れ縁」のような関係性がうまく描かれていると思う。
それは、異性との恋愛とは別次元の、人と人との強固な絆であり、タイトルにもなっている「魂の結び付き」と呼べるものだろう。
最近流行りのLGBTQのような話にせず、純粋に「友情」だけを描いているところにも好感が持てる。
ハウンのブログを辿る形で、過去と現在を行ったり来たりする語り口には、入り込みにくいところもあるのだが、自由奔放なミソが、画家になる夢を諦めて会社勤めになるのと入れ替わるように、堅実なハウンが、教師の職と結婚を投げ出し、画家になる夢を叶えようとする展開は鮮やかで、怒涛のラストまで目が離せなくなる。
2人の名前を形どったピアスや木片のブローチといった小道具のほかに、拾ってきた猫やジャニス・ジョプリンのエピソードなども良い味を出している。
ただ、洞窟でのキスの真相のように、「登場人物は皆知っているのに、観客だけが知らなかった」みたいなトリッキーな描き方をしているところもあるので、何が事実なのかが分かりにくいのも確かである。
特に、ハウンがバイカル湖に行くシーンは、真偽不明で混乱するが、これは、ハウンにそう生きてほしいと願うミソの幻想で間違いないだろう。
ミソは、これからも、ハウンに代わって絵を描き、ブログを更新することによって、ハウンと共に、やりたいことをやりながら、自由に生き続けるのだろう。
確かに悲劇的ではあるが、それと同時に明るい希望を感じることのできる素敵なエンディングだったと思う。
大切なあなたは私のソウルメイト!生まれ変わっても私たちは親友!!
遠く離れていても
私たちは通じ合っているでしょう?
どれだけの時間を
あなたと過ごしたと思っているの?
大切だから
あなたが傷ついている姿は耐えられない。
もっと好きに…自由に生きていいの!
でも、私があなたを大好きなことは忘れないでね。
あらすじ
大胆で活動的なミソと慎重派なハウン。
親友の二人はやがてそれぞれの道を歩み始める。
終盤は理解しにくいが、
ミソの「それなら…せめてこうであってよ…!」
という痛切な願いのように感じた。
ハウンはミソから自由に生きることを学んだが、
ミソがハウンから学んだのは愛情かな。
鑑賞中、今は連絡も取り合っていない
自分自身の親友を思い出した。
私はどちらかというハウンのような
保守的な生き方で、
活動的な親友が憧れでもあり
気にせずにはいられない存在だった。
ミソとハウンのようにぶつかり合えるほど
素直ではなかったので彼女たちの関係性は眩しい。
人はそれぞれ違う生き方を、
自由に生きていいんだよ、
でも見失ってはいけないものがあるんだよ、
と教えてくれる作品。
誰かにとって大切な私を、
自分自身も大切にしようと思えた。
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