「作品の印象が…」ソウルメイト ぱんちょさんの映画レビュー(感想・評価)
作品の印象が…
女性同士の幼少時からの友情を情感たっぷりに描いた傑作。済州島の風景も美しく、撮影がとても良い。
同名の中国映画のリメイクであり物語はほぼ同じながら、かなり印象が異なる。どちらも素晴らしい映画なんだけど。
鉛筆画や猫、ジャニス・ジョプリンの名曲「Me and Bobby Maggy」などをモチーフに加えたことも本作に色彩を加えている。
ハウンがミソの『自由さ』に憧れる気持ちと、
「Freedom's just another word for nothin' left to lose
(自由とはこれ以上失うものがないということ) 」
という歌詞が象徴するミソの想いが切なく、ハウンに自由になってもらいたいという優しい嘘が涙を誘う。
本作の暖かさは、キム・ダミがスクーターに乗っているときの少し笑っているような顔に印象が似ている。
オリジナルの中国版は、本作のミソに相当するアンシェンを演じたチョウ・ドンユイの印象に似ていて、触ったら怪我しそうなくらいに鋭く結晶した純粋さ、という印象だったんだけど。
主役の印象が両作それぞれの印象と似通っているのは監督の演出意図を反映しているようで、とても面白い。
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