「途中下車という選択。」ジャンプ、ダーリン はるたろうさんの映画レビュー(感想・評価)
途中下車という選択。
俳優の道を諦めドラァグクイーンとしてステージに立つラッセル。行き先すら見失った人生という名のバスに一人揺られる祖母マーガレット。家を売りマーガレットを施設に入れようと勝手に話を進める母エネ。1組の祖母と孫、2組の母子の物語。
初めは悩みを抱える孫が久々に再会したおばあちゃんと暫しの同居生活を送る中で世界を広げてゆく話かと思っていたけど、なんだか空しくやるせない気持ちになりました。どれだけ深い皺を刻んでも今までの人生を満足して終えられるなんて、そんな簡単なことではないとまるで諭されているような。想像だにしてなかったラストシーンはかなり衝撃的でした。
一体何の為にステージに立つのか。そこから何が生まれるのか。何が終わり、そして始まるのか。儚くて美しいラッセルのダンスシーンは圧巻です。
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